がんかたうるふ 「輪舞~偽~」 立夏の刻~三成~ その2 忍者ブログ
こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
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書き上げました。

たいしたものじゃありませんが、一応18禁指定しておきます。



 *****
「遅い…………!」

 その言葉を何度口に出しただろうか。
 あの男は自分を焦らしたいのか、それとも待てずに苛立ち始める姿を見て楽しみたいのか。三成の首筋に唇を押し当て、愛おしむように何度も口づけた官兵衛は何を考えたのか。

 いきなり風呂に入ってくると言い出したのだ。

 あの枷を付けられているので滅多に風呂に入れないことは三成も知っているし、そんなことなんて気にしてもいなかったというのに。本当にあの男はどこまで三成を翻弄したのだろう。
 三成は一緒に入ってさっさと事を済ませたかったのだが、男の純情というのはそういうものではないらしい。自分も男なのにそういう床入り前の心の機微が全くわからない三成は大いに憤慨したのだが、結局官兵衛の要求をのむことになったのだった。
 かくして三成は先に風呂で体を流し、離れに用意した部屋で官兵衛を待っている。
 ただ待っているだけのも暇なので布団を敷いたり、人が近づかないように離れの近くに置いてあった掃除の道具を片付けたり。色々している間に考えるのは官兵衛のこと、そして家康のこと。
 家康を愛している、それはわずかも揺らぎはしない。
 それなのに自分は何故官兵衛に体を与えようとしているのだろうか。三成の家康への思いを知る人間から見れば、今やっていることは愚行そのもの。愛した相手ではなく別な男に体を与え、だがその男に気持ちを移すことはないと断言する。
 自分も相手も傷つける好意でしかないのだ、それは。
 しかし三成は官兵衛にそれしか返せるものがなかった。領地や金で満足する男ではないし、死を決めている三成に地位を与えられても彼は怒りを感じるだけ。それならば彼に与えてやれるものは自分の体しかない。
 官兵衛はずっと自分を支え続けてくれた。どんなときでも三成が生き残り幸せに暮らせるようになることだけを考え、愛おしんでくれた。時には子供を愛おしむかのように優しく接し、それでいて一つの軍の王である三成を尊重することも忘れない。
 家康と袂を分かってから、官兵衛が常に側にいてくれた。
 そして愛しているから生き延びてくれと、望んでくれたのだ。
 官兵衛の優しさと愛情が今まで三成を生かしてくれた。それがわかっていても、三成の心を占めるのは家康への思いのみ。

 愛してくれる相手を愛せない、それがこんなに苦しいことだったとは。

 家康に自分の思いを伝えても、叶うことはない。それがわかっていたからこそ、自分の思いを伝えようとすら思わなかったが。官兵衛のようにお前に惚れた、愛してる、そう言い続けていたらこの思いは家康に届いていたのだろうか。
 今だからこそ、官兵衛の思いがわかる。
 どれだけ懊悩しながら三成へ思いを伝え続けたのか、実ることがない愛情を大切に育て続けたのか。それがわかるからこそ、三成は官兵衛と体を繋げることを選んだのだ。
 心を与えてやれないのだ、せめて体だけでも。
 と思ってはいるのだが、普通に街道で女を買ったり、下働きの女に声を掛けていた官兵衛が果たして自分の体で満足するのか。女のように柔らかく触り心地のいい体というわけではないし、むしろ骨張っている上に無駄に背丈が伸びすぎていて、抱いても楽しくないのでは。
 頭の中を色々な考えが巡りすぎて、もう何が正しいのかすらわからなくなってくる。
 布団の上できちりと膝を揃えて正座をし、時折自分の体をぺたぺたと触っては感触を確かめる。官兵衛の唇が自分の肌に触れた時は、くすぐったさと同時に奇妙な安堵感を覚えたのだが。自分で触ってもそんな感触は全く湧いてはこなかった。
 これは自分の唇で自分の肌に触れてみるべきかと思い、口を手の甲に触れさせようとしていると。
「…………何やってんだ……?」
「触っていたに決まっているだろう」
「お前さんの考えることは……時々よくわからんが……」
「貴様も貴様だ! このような硬い体のどこがいいというのだ!」
「体に惚れた訳じゃないからな……」
 首に手拭いを巻き、いつものぼろぼろになった衣服ではなく地味な柄の夜着に身を包み。
 赤く染まり始めている空を背に、官兵衛はゆっくりと室内へと入ってきた。襖を閉める前に周囲を軽く見回し、辺りの様子を確認することも忘れない。
 静かな襖の動く音、そしていつも通りの官兵衛の息遣い。
 緊張しきっている三成へ官兵衛は人好きのする精悍な笑顔を投げかけながら、ゆっくりと三成の隣へ腰を下ろす。
「なに固くなってんだよ」
「男とは……その……初めてなのでな……」
「それでよく小生を誘ってきたもんだ」
「き、貴様は男と肌を重ねたことがあるのか!?」
「……昔……女だと思って買った相手の着物を脱がせたらな…………男だったんだよ……お前さんにわかるか!? あの脱がせたら小生と同じ物がついている時の驚きが!」
「全くわからん」
 そう言い返すと、三成は改めてじっくりと官兵衛を観察する。
 自分よりも大柄な体、健康的な色合いの肌。成熟した男の色香としか言い表せない、肌を粟立たせ心の奥底から何かを引きずり出すような独特の存在感。
 普段は彼の目を覆う壁にしか見えない前髪も、今日は濡れてまとまっているので瞳が完全に露出してしまっていた。
 子供のような無邪気な輝きと老成した理知的な大人の落ち着きが同居した彼の目を無言で見つめていると、官兵衛は唐突におかしなことを言い出した。
「で、どうなんだ?」
「どうなんだ……とはどういうことだ」
「落ちついたかって聞いてるんだ。これしか与えてやれる物がないなんて考えの奴を抱くのは正直嫌なんだよ」
「私は……」
「別にお前さんを抱かなくとも、小生は死ぬまでお前さんにつきあってやるさ。だからもう……」
「私だってどうしていいかわからないのだ! 貴様に何がわかる!」
 官兵衛は三成を落ちつかせるつもりだったのだろう。
 一時の気の迷いで体の関係を持ってしまえば、三成が悩み苦しむことになる。
 だからこそ官兵衛はこういう発言をしたのだろうし、彼は三成にとって最良の行動しか取りたくないのだ。
 全てが三成のため。
 自分の思いを押し殺して動き続ける官兵衛を見ているだけで、三成の心は痛む。自分は彼に愛される価値などない、そこまで大切にしてもらっても。
 何もできない、してやることができない。
「私が死ねば家康は助かる……だが貴様はどうなる! 全てが終わった後、どうしていくつもりなのだ!? 生き延びても追われる立場となるのだ……だというのに……貴様は……」
「小生の知謀を侮っているのか? 家康の追っ手くらい簡単にまいてやるさ……まあ、そんなことする必要もないんだけどな」
「………………………」
 まさか、とは思った。
 今まで一度も、官兵衛と戦が終わった後について話をしたことがなかったのだから。自分が死んだ後家康は自分が望む国を作っていくだろうし、自分に付き従って戦場を駆けた者たちを冷遇することもないだろう。それがわかっていたので何も心配してはいなかったのだが、官兵衛はもしや。
 三成の脳裏に浮かんだ不安、それに形を与えるかのように頭を掻きながら官兵衛は口を開く。
「お前さんが死んだら小生も後を追う……一緒に家康に殺されちまってもいいな」
「何を言っている! 貴様は……」
「一つだけ決めていることがあってな」
 三成の言葉を遮るかのように、だが軽い口調で官兵衛は言う。
「お前さんより先には死なん。どうしても『その時』言ってやりたいことがあるんでな…………そういうことなんで、小生より後に死なんでくれ」
「貴様は……本物の馬鹿だな」
「この国一……頭の悪い軍師かもしれんな、確かに。自分の君主が死ぬことを容認しちまうなんて……」
まあそれでもいいさ、そう軽く言った官兵衛は澄んだ眼差しをこちらに向けた。
 理知的なのに怜悧さを感じさせない、人好きのする暖かみを内包した瞳。こんな目をした男が自分の体に性的な魅力を感じている、それに実感を持つことができない。
 昔から一緒に風呂など当たり前だったのだ、互いに裸は見慣れている。
 心の中だって知り尽くしていると思っていたのに、今ここにいる官兵衛は三成の知らない部分を次々に表に出してくのだ。自分が死んだら後追いすると言いながら笑う官兵衛と、普段の常に不幸な出来事に巻き込まれてひどい目に遭っている官兵衛。差異の大きさに戸惑う三成は、これから情を交わす相手というよりは子供を扱うかのようにぽんぽんと膝を叩いてくる官兵衛に対して。
 とりあえず着物を脱いでみることにした。
「ちょ、ちょっと待て三成!」
「さっさと終わらせるぞ、まだ掃除していない部屋があるのだ……明日には終わらせねば」
「小生の話を聞いてなかったのか!?」
「聞いていた、だが私の結論は変わらん。貴様が私に命まで捧げるというのなら、死すまでの間これくらいはしてやらねばな。それとも…………」

 私の体では不満か?

 ゆっくりと肩から着物を落とし、腰の辺りに落ちた着物をかき分けゆっくりと帯を解いていく。指に絡む帯をそのままにし、わずかに首をかしげ隣の官兵衛を見据えようとすると。
 何故か官兵衛が体を前に倒して、悶絶しだしていた。
「官兵衛……腹痛か?」
「反則なんだよ、それは! 着物の下に、何かつけてろよ!」
「これからまぐわるというのに、何故つけなければならないのだ?」
「お前さんのそういうところがな……放っておけないんだよ」
 舌打ちしながら、官兵衛は恨みがましげにこちらを睨み付けてくる。
 眠る時に着物の下に何も付けないのは当たり前だろうに、この男は何を言っているのか。逆にこちらが睨み付けたくなる衝動に駆られたが、動きは官兵衛の方が素早かった。
 まだ三成の指と繋がったままの帯を一気に引き抜き、一緒についてきた三成の手を自分の指で絡め取る。そして指の節一つ一つにそっと唇を触れさせると、今度は帯という支えを無くした三成の着物もう片方の手で掴んだ。
「ったく…………小生はもう止まらんぞ」
 見つめられた人間がぞくりとするような艶のある笑みを浮かべ、官兵衛はゆっくりと三成の体から着物を奪っていった。官兵衛の視線で体が炙られているのでは、そう思ってしまう程に体の内から熱が高まっていく。
 官兵衛の内には、こんな熱が眠っていたのか。
 不敵な笑みのまま三成の着物を全て奪い取った官兵衛は、それを宙へと放り投げる。そしてそのまま自らの着物にも手を掛けると、
「…………無茶はしないつもりだが……止まらんかったら勘弁してくれよ」
 懐に隠し持っていたらしい小瓶を自らの脇に置き、官兵衛も着物を脱ぎ捨てたのだった。










「髭ぐらい剃れば良かったのだ……」
「しょうがないだろうが小生なりに色々準備してたんだからな」
「……準…………備……?」
「お前さんを気持ちよくしてやるにも下準備が必要って事だ」
「別に私が気持ちよくなりたい訳では…………っ」
「こういうことってのはな、互いに気持ちよくならなきゃ意味がないんだよ」
 冗談めかした声と共に、官兵衛が頬に噛みついてきた。
 歯形が残る程強く歯を当てているわけではなく、まるで三成の頬の感触を楽しむかのように。上にある三成の顔の感触を自らの唇に刻み込んでおきたいのか、頬骨に強く唇を押し当てたと思えば、髭の浮いた自分の頬を擦りつけてくる。
 二人の纏っていた服は全てまとめて部屋の隅に置いた。
 嫌になったらいつでも言え、官兵衛は何度も言ってくれた。どんな状況であろうと優しさを見失わないのは彼の美徳なのだろうが、それは三成を自分の体の上にのせて体を撫で回しながらいう言葉ではない。
「………………」
「どうした?」
「貴様の触り方は……なんというか……いやらしい」
「いやらしいことしてんだ、当たり前だろ」
「それはそうかもしれないが……っ!」
官兵衛の腰の辺りに、三成は己の硬くなりつつあったそれをすりつけるようにしてまたがっていた。太ももの辺りを膝で力一杯挟み、背や尻を撫でていく官兵衛の指をただ待つ。三成は上手く動けないが、互いの硬く屹立し始めている肉茎が触れあっては離れ。体を震わせる程の快感を残し、子猫の啼くような声を三成の喉から産みだしていった。
「…………ひ…………ぁ…………」
「不器用な奴だな……」
 ぽんと官兵衛の手が三成の頭に乗せられた。
 声を上げぬように必死で耐えるが、体の方は恐ろしくなる程快楽に溺れていく。肉欲に溺れる浅ましい自分を呪い、だが官兵衛から離れることなど微塵も考えられず。
 ただ目の前にある暖かくも逞しい男の体にしがみついていると、急に官兵衛の指が活発に動き出した。
「…………官兵衛っ! それは……あぁっ!」
「小生も気持ちよくしたいんだろう? ならこれしかないよな」
「っ!
 三成と己のそれを同時に指で掴み、官兵衛は強く先を摺り合わせる。肉の塊が擦れ合わされる音に絡むのは、徐々に力を増していく水音。時折官兵衛の指が先端に触れ、押し込むように指の先を食い込ませていくと、三成の口から一層強い喘ぎ声が漏れ。
 更に多くの滴を零していった。
 官兵衛の顎に噛みつき、必死に喘ぎ声を漏らすのを堪え。舌に刺さる髭からも痛み混じりの快楽を得ていると、背を撫でていた手がゆっくりと下へ降りていく。
「それにしてもお前さんの尻…………たまらんな」
「な、なにがだ!」
「女の指が沈むような柔らかさとは違うんだがな、揉むのが楽しいというかな……これからも揉ませてくれや」
「……好きに…………しろ……」
「そりゃどうも」
 頭を撫でていてくれた手は、徐々に下へ移動していった。
 官兵衛の息が荒くなってきた息が、三成の耳には届いている。彼も自分の体で快楽を得てくれているらしいので、三成は少しだけ体を動かしてみることにした。
 官兵衛の胸に預けていた上半身を少しだけ持ち上げ、彼の顎から耳にかけての男らしい曲線をゆっくり舌で舐めあげていった。
「こ、こら!」
「やはり……髭は剃った方がいいな……」
「また今度な」
 お返しだと言わんばかりに耳をくすぐるように触れてきた指と共に、何か硬い物が打ち合わさせるような小さな音。この音をごまかすために官兵衛は自分の耳に触れてきているのか、そんなことを思ったのは一瞬だった。
 腰の辺りに、ひやりとした感触。
 思わず体を反らして身をよじると、その動きを察していたらしい官兵衛の腕に抱き止められてしまう。
「なっ…………」
「香油だよ、半兵衛の奴は洒落者だったからなここにも置いてあるはずだと思って探してみたんだがな……ずっと放っておいたからか、匂いはなくなっちまったみたいだな」
「冷たい」
 小さな声で文句を言ってみるが、ゆっくりと尻の間を伝って下へと流れ落ちていく油に肌を舐められているよう。その油の軌跡を追うように動く官兵衛の指が、自分の人には触れさせたことがない場所へと近づいていくが。
 首を伸ばして官兵衛の耳に軽く齧りつことで耐えたのだった。
「………………いい子だ」
 その言葉と同時に、体の内に入り込んできたのは官兵衛の指だった。
 足の付け根へと気遣うように、だが容赦なく入り込んでくる指は、官兵衛が湯上がりだからなのか体の内を燃え尽くすかのように熱い。ゆるゆると自分を侵略してくれ来る指から本能的に逃げるために体を上へと移動しようとするが、そうすると三成の肉茎と絡み合っている官兵衛の硬い部分と強く触れあうことになる。
 官兵衛の耳たぶを食みながら、内側を食い尽くそうとする指の感触に耐えていると、唐突に三成を縫い止めていた官兵衛の手が上へと上がってきた。
 そのまま襟足辺りを優しく撫でられる。
「我慢すんなよ」
「…………我慢……だと?」
「せめて小生にだけは意地を張るな、好きなだけ乱れて今だけは全部忘れちまえよ。頑固なのも意固地なのもお前さんのいいところではあるし、小生はお前さんのそんなところに惚れたんだがな…………そんな泣きそうな顔で声あげるのを耐えてんのは見てると辛くてな」
「官兵衛…………」
「人の体ってのはな、触られれば気持ちよくなるもんなんだよ」
 笑い混じりにそう言いながら、官兵衛は三成の内に埋めている指を大きく動かす。
 肉壁を擦りあげ押し広げるように蠢く指の感触と、首筋を優しく撫で上げる手の温かさ。自分を溶かすためだけに存在している熱の全てを受け入れ、ゆっくりと官兵衛の首に回していた腕に力を入れる。
「意地を張っているとは思っていない……頑固だの意固地だのも貴様に言われなくともわかっているのだ。半兵衞様にも何度も言われていた……」
「あいつらしいな」
「…………私は……家康の名を呼ぶかもしれない…………それでもいいのか……?」
「そりゃ最初から覚悟してるさ」
 ぎゅうっとしがみつくかのように抱きつくと、官兵衛の指の動きが更に勢いを増した。
 急くかのように自分の指に付け根までを無理矢理押し込むと、別な指で入り口の辺りをこね回すかのように指で抉り始める。
「…………ひ……ゃ…………っ!」
「もうぐちょぐちょだな……お前さんも小生も」
 油が滴っているのか、それとも官兵衛の指が産みだしているのか。
淫靡な水音が増していき、三成のかろうじて維持していた理性がぐずぐずに溶け崩れていく。

 今まで堪えていたもの。
 耐え続けていたもの。
 叶うはずのない思い。

 それらすべてが渾然一体となり、三成は官兵衛の体にすがりつきながら絶えることのない喘ぎ声を漏らし始めたのだった。
「…………や…………す…………あっ」
 奥深くに到達したと思った瞬間には、ゆるゆると指は逃げだそうとしていく。
 今まで自分の体を支配していた指が抜ける事で生まれた安堵感と、いくらかの寂しさに身を震わせていると。
「ようやくか」
 心底嬉しそうな官兵衛の声と共に、指が本数を増やして入り込んできた。
「……………………っ!!!」
「こんだけ広げとけば……まあ大丈夫か……」
「…………無理……だ……」
「これからもっと太い物が入るんだよ…………覚悟しとけ」
 首をふるふると振り明らかに許容量を超えた質量を全身で拒絶するが、官兵衛の顔は心底嬉しそうだった。
味わったことがない体の内をかき回される感触に息を詰めているか、体を強張らせて鼻にかかった喘ぎ声をだしているかだけだった体は、予想以上に疲れていたらしい。
 官兵衛の指が止まる度に顔を伏したまま大きな呼吸を繰り返していると、官兵衛が気遣うようにこんな事を聞いてきた。
「少し休むか?」
「続けるぞ」
「疲れてんなら無理すんなよ……本当に面倒な奴だな」
 そんな嬉しそうな顔で言う言葉か。
完全にこの男の中で自分は子供と同等の扱いなのだと改めて理解した三成は、自分の腹の下にある、ぬめった硬い肉の塊を思い出す。
 これが自分の体に入る。
 抜き差しを繰り返したり、入り口を広げたりと忙しそうに三成の足の間で動いている指は違和感と肉をこすられるわずかな快感と共に受け入れられるようになってきた。だがこれを自分の中に入れることができるのだろうか。
 心配になってきたのでゆっくりと体を起こし、それに気がついた官兵衛の指が抜けるのを待ち。
 三成の体が浮いた瞬間に首をかしげた官兵衛を一瞥し、
「ちょ、ちょっと待て! お前、何考えてんだ!」

 そのまま天井を向いてそそり立つ官兵衛の肉茎の上にまたがったのだった。
「…………何がこれくらいなら大丈夫……だ…………入らないではないか……」
「入るか! その角度じゃ無理だ」
「じゃあどうすればいいのだ!」
 自分の足の間に入り込んでいく際に、くちりと肉が触れあう水音が響いた。
 ゆっくりとそのまま腰を沈めようとするのだが、これがなかなか上手くいかない。体の芯は官兵衛の愛撫で火照っているし、手を添えて導こうにも自分と官兵衛の先走りの液体でぬめってしまっている上に気だけが急いて掴むことができないのだ。
 苛立ちながら何度も同じ事を繰り返し、自分一人では無理だということに気がついた瞬間。
 だらしなく唇を緩めた官兵衛と目があったのだった。
「こういう事を聞くのは嫌なのだが……貴様……今何を考えている」
「いい眺めだなと思ってるだけだ。お前さんが小生の上で腰を振るなんて、想像もしてなかったんでな」
「普通はこうするものではないのか……?」
「誰がお前さんに教えたんだかは知らんがな、完全に間違ってるぞ」
「………………………そうなのか……」
 自分の何が間違っているかわからず、だが官兵衛の上から退けるのもおかしい気がして。
 微妙な格好のまま官兵衛の言葉を待っていると、まず彼の手が三成の腰を軽く引き寄せた。ちょうど官兵衛の性器の真上で足を広げている三成を導くかのように目的の場所へ到着させてから、体を少し前に倒すように声を掛けてきた。
「これくらいか?」
 官兵衛の胸に両手を置き、少し体を倒すと官兵衛の両手が尻を鷲掴みにしてくる。
 尻肉を割り開くかのようにし、ゆっくりと三成の腰を下ろしていく際、最後にもう一度だけ官兵衛は聞いてきた。

 本当にいいのか、と。

 それに笑顔で頷いた三成は、官兵衛に導かれるがまま。
 彼の体の一部を自分の内側へと受け入れ始めたのだった。












 体を抉られるような、だが完全な痛みではない感覚とでも言えばいいのだろうか。
 負担はぴたりと閉じられている肉を割いて異物が入り込んでくる感覚に慣れるのには時間がかかったが、慣れてしまえばそこまで苦痛というわけではなかった。一つだけ慣れないことがあるとしたら、腰を掴む官兵衛の手だろうか。
 腰を撫でているかと思えば、腰を強く掴み三成の動きを操り。上下に揺さぶっては汗に濡れた体を震わせ、快楽故に顔を歪ませる。自分の動きで官兵衛が快楽に悶え、更に下から強く腰を打ち付けてくるのは正直嬉しい。
 彼が自分の体で喜んでくれると、今までの彼の献身に少しでも報いてやれた様な気がするのだ。
 唯一問題があるとすれば、
「…………ぁ…………いえ……や…………す…………そこ…………」
「お前さん……絶対どっかで練習してただろ…………」
「……ん…………ふ……ぁ…………いえや……すっ」
 口が勝手に愛おしい男の名を紡ぐことだろうか。
 他の男の体を受け入れ、体の上で喘いでいるというのに家康の名前しか呼ぶことができない。目を閉じて官兵衛の先端が自分の内を擦るのを受け入れ、体をよじりながら一番刺激が強い場所へと導いていく。
 途中で自分の奥がくね曲がり、最奥まで導くのがなかなか難しいのを知った。
 根本まで飲み込むのではなく、途中で止めてそこで動かすと腰が抜けそうになる程にいいことも覚えた。
 ぬちぬちと自分の肉が鳴るのを聞きながら、腰を動かしながら考えているのは家康のこと。この自分の腰を持っている手が家康なら、時折尻を這い回る濡れた指が彼の物ならば。

 こんなに悲しまなくともよかったのだろうか。

「泣くなよ」
「…………泣いてなど……いない……」
「泣いてるだろうが」
「何も…………言うな…………」
 哀願に近い三成の声に、官兵衛は無言で腰を突き上げる事で答える。それと同時に三成の硬くそり上がった肉茎に指を絡め刺激することも忘れない。
「…………あぁぁぁぁぁっ!」
 三成の心に渦巻く様々な感情を封じ込めるように、仰向けに寝転がったまま官兵衛は器用に三成を突き上げていく。

 誰かに愛おしまれるのは嬉しい。

 誰かを愛することは幸せを与えてくれる。

 だが向ける方向を間違えれば、それは己を傷つける刃となるのだ。
「…………いえやす…………いえ…………す…………」
 快楽が濁った滓のように体の内に溜まっていく。
 これが自分の心まで染めてくれれば、官兵衛に報いてやることができるのだろうか。体は繋がっているのに、心はすれ違ったまま。
 叩きつけるように腰をぶつけてくる官兵衛の荒い息遣い。
 そして三成の中で官兵衛の肉が膨れあがっていくのを感じ、三成は官兵衛の胸元に置いた手に更に体重を掛けた。官兵衛に少しでも強い快楽を与えられるように必死に腰を動かし、ぼやけた視界で官兵衛の顔をちらりと見る。
「明日……腰抜けるぞ」
「ならば明日の掃除は……貴様が……やれ」
「わかったよ…………っと」
 自分と三成の濡れそぼった結合部を官兵衛は指で力を込めて撫でる。
 敏感になった部分を強く刺激され、また一際大きく膨れあがった官兵衛の先端が自分の内側を一際強く擦りあげたのが最後だった。
「…………も…………ぁ…………ぁぁぁぁ!!」
 己の体を抱くようにして身を震わせ、自分を支えていた官兵衛の手が痛みを感じる程に食い込んでくるのを感じながら。

 三成は目の端から大きな涙をこぼし、自分が放った精が官兵衛の腹をまだらに染めていくのをぼんやりと見つめ続けていた。









_______________________________________

結局エロ神様は降りてこなかった……
まあそれでも一応18禁。

あと1回ちょっとえちぃシーンがある予定。

BGM「君が瞳をひらく時」
PR
[351] [350] [349] [348] [347] [346] [345] [344] [343] [342] [341]
色々説明






拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)


注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨


ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。


書いている人


みっし

・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。



うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。

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ばさら垢できました
こんな二人で、ここを更新しております。

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