こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
去年の夏に書いたばさらでホライゾンパロの短文小ネタ。
そろそろ最終回だと聞いたので……このシーンも入るといいなあ、という願いを込めて。
多分吉三……なの?
北海道では放送されてないけどいいもん……全巻予約したもん……
そろそろ最終回だと聞いたので……このシーンも入るといいなあ、という願いを込めて。
多分吉三……なの?
北海道では放送されてないけどいいもん……全巻予約したもん……
*****
炎が、燃える。
勝ち鬨の声に勝るとも劣らぬ、戦の終焉を喜ぶ声が夜闇とかがり火の間から絶え間なく響き続ける中、三成は煮炊きをする人々の輪から離れ、火の番という役割を黙々とこなしていた。時折巻きを運んでくる兵卒が三成の姿を見てぎょっとした表情をするが、きつく睨み付けると彼らは何も言わずに去っていく。
乾いた薪を、燃え尽き形のある灰になった残骸の隙間に入れると、途端にぱちぱちと威勢のいい音を立て燃え始める。
ぬくもりと輝きを与えてくれる炎の前になんとなく手をやりながら、三成は静かに一言だけ呟いた。
「どうすれば……いいのだろうな」
天下分け目の戦は東軍の勝利に終わった。
小早川の裏切りで西軍はあっさりと崩壊し、大将同士の戦いも家康が勝利をおさめ。死を覚悟した三成を、家康は何事もなかったように己の陣へ連れ帰ってきたのだ。
もう戦いは終わった、後は共に征こう。
そう告げながら。
秀吉の仇も討てなかった、預かった軍も壊滅させてしまった。そんな自分に生きている価値などない、あの場で死ねれば良かったのに。そう思うし、今ここで自害をしても悲しむ者は誰もいないだろうとも考える。
空を彩る月と、地上を赤々と染める幾多の篝火。
この光を見ながら死ぬのも悪くない、そんな言葉が脳裏に浮かぶほどに、幻想的な光景だった。人の息吹と喜びが、いくつもの暖かい光に力を与えていく。これから彼らは新しい時代を切り開くために、力を尽くすことになるのだ。
そこに自分の場所は、ない。
「………………」
ため息を一つつき、思い出すのは刑部のこと。
戦の最中にはぐれ、未だに発見の報が届かない。たとえ生きていたとしても、戦の総大将とその盟友が平穏に過ごすことなど、できるわけがない。良くて互いに引き離されての幽閉、悪くてどちらかが斬首される。
どうなるにしても、病を抱えた刑部にとっていい状況になるわけがない。
自分が負けなければ、せめて最後まで彼と共にいることができれば。そう思いはしても、今悔やんでもどうしようもないこと。もう物言わぬ屍になっているかもしれない大切な存在、彼に一つも良い目を見せてやれなかったことを悔やみ。
「刑部…………」
口から漏れる嘆きすら暖める炎の前で、三成は膝を抱え体を縮こまらせた。
力添えをしてくれたのに何もできなかった、全て奪われた。そして刑部は自分の隣に居らず、今後与えられるであろう罰を待つだけの身に成り下がった自分。
「…………どこにいるのだ……刑部…………」
会いたい。
もう一度、彼の姿を目に焼き付けたい。
こぼれ落ちそうになる涙を顔を膝にこすりつけることで拭き取り、そのまま強く膝を抱えていると。
「ならば顔を上げよ……三成」
聞き慣れた、懐かしい声。
顔を上げれば炎を挟んで正面に、血と泥で汚れきった包帯に包まれた、三成を見つめる優しい目が二つ。
「……ぎょう…………ぶ…………?」
頭巾を失い、包帯の隙間からまばらに髪が飛び出し。
指先まで巻かれた包帯はすっかりほつれ、引き攣れ腐りかけた皮膚を露出してはいるが。常に自分の側にあり、全てを分かち合ってきた大切な、愛しい存在がそこにはいた。
傍らにはぼろぼろになった輿。
「何故……」
「我が居らぬとぬしは泣くであろう? 太閤殿に怒られたといっては泣き、戦に敗れては泣き……ぬしの泣き虫ぶりには昔から困っておったからな」
今何故そんなことを言う、そう思いはしたが。
顔を上げた途端に頬を流れ始めた涙を止めるために、顔に手をやると今度は刑部の方が慌て始めた。
「やれ困った……ぬしは鳴き始めるとなかなか泣き止まぬからな………我がどうすれば泣き止んでくれるかの。主が我を捜す声が聞こえたのでな……三途の川より舞い戻ってきたというのに」
泣かせていては戻ってきた意味がない。
上手く動けないのだろう、火を超えてこちらに手を伸ばしたいがそれもできず。彼にしては珍しく焦った様子で言葉を紡いでいるのを見て、少しだけ気持ちが軽くなった。
だが、ようやく会えた安堵は一つの不安を口にさせる。
「私たちは負けた……もう………」
「ぬしが心配する必要はない………豊臣を……石田の名を捨てれば良いだけのこと」
「そんなこと……うまくいくわけがないだろうっ!」
「我も名を捨てる………ぬしは、名を捨てた我と共にいてくれるか?」
「……貴様こそ……私のような………私のような男と共にいられるのか?」
ずるりと、刑部の体が動いた。
必死に腕とつたない足の力を駆使して地を這い、包帯がすり切れるのも構わず三成を押し倒す勢いで彼の肩に倒れ込む。荒い息と共に背に当てられたぬくもりは、未だに涙をこぼし続けている三成の悲しみを吸い取るかのようだった。
「共にいる? それは断ろう」
「………………そう、か……」
「ずっと共に、だ」
それなら良かろう?
疲労と苦痛が混ざった中から生み出された声は、三成の悲しみも涙も一気に溶かしていった。刑部に触れられるがままに任せ、泣き虫と揶揄されながら。
今度は喜びの涙を流した。
________________________________________________
都市シリーズからの重度の川上信者の私が通りますよ!
本来ならば終わクロごっこもやりたかったけど……家康が悪役wになってしまう……w
勝ち鬨の声に勝るとも劣らぬ、戦の終焉を喜ぶ声が夜闇とかがり火の間から絶え間なく響き続ける中、三成は煮炊きをする人々の輪から離れ、火の番という役割を黙々とこなしていた。時折巻きを運んでくる兵卒が三成の姿を見てぎょっとした表情をするが、きつく睨み付けると彼らは何も言わずに去っていく。
乾いた薪を、燃え尽き形のある灰になった残骸の隙間に入れると、途端にぱちぱちと威勢のいい音を立て燃え始める。
ぬくもりと輝きを与えてくれる炎の前になんとなく手をやりながら、三成は静かに一言だけ呟いた。
「どうすれば……いいのだろうな」
天下分け目の戦は東軍の勝利に終わった。
小早川の裏切りで西軍はあっさりと崩壊し、大将同士の戦いも家康が勝利をおさめ。死を覚悟した三成を、家康は何事もなかったように己の陣へ連れ帰ってきたのだ。
もう戦いは終わった、後は共に征こう。
そう告げながら。
秀吉の仇も討てなかった、預かった軍も壊滅させてしまった。そんな自分に生きている価値などない、あの場で死ねれば良かったのに。そう思うし、今ここで自害をしても悲しむ者は誰もいないだろうとも考える。
空を彩る月と、地上を赤々と染める幾多の篝火。
この光を見ながら死ぬのも悪くない、そんな言葉が脳裏に浮かぶほどに、幻想的な光景だった。人の息吹と喜びが、いくつもの暖かい光に力を与えていく。これから彼らは新しい時代を切り開くために、力を尽くすことになるのだ。
そこに自分の場所は、ない。
「………………」
ため息を一つつき、思い出すのは刑部のこと。
戦の最中にはぐれ、未だに発見の報が届かない。たとえ生きていたとしても、戦の総大将とその盟友が平穏に過ごすことなど、できるわけがない。良くて互いに引き離されての幽閉、悪くてどちらかが斬首される。
どうなるにしても、病を抱えた刑部にとっていい状況になるわけがない。
自分が負けなければ、せめて最後まで彼と共にいることができれば。そう思いはしても、今悔やんでもどうしようもないこと。もう物言わぬ屍になっているかもしれない大切な存在、彼に一つも良い目を見せてやれなかったことを悔やみ。
「刑部…………」
口から漏れる嘆きすら暖める炎の前で、三成は膝を抱え体を縮こまらせた。
力添えをしてくれたのに何もできなかった、全て奪われた。そして刑部は自分の隣に居らず、今後与えられるであろう罰を待つだけの身に成り下がった自分。
「…………どこにいるのだ……刑部…………」
会いたい。
もう一度、彼の姿を目に焼き付けたい。
こぼれ落ちそうになる涙を顔を膝にこすりつけることで拭き取り、そのまま強く膝を抱えていると。
「ならば顔を上げよ……三成」
聞き慣れた、懐かしい声。
顔を上げれば炎を挟んで正面に、血と泥で汚れきった包帯に包まれた、三成を見つめる優しい目が二つ。
「……ぎょう…………ぶ…………?」
頭巾を失い、包帯の隙間からまばらに髪が飛び出し。
指先まで巻かれた包帯はすっかりほつれ、引き攣れ腐りかけた皮膚を露出してはいるが。常に自分の側にあり、全てを分かち合ってきた大切な、愛しい存在がそこにはいた。
傍らにはぼろぼろになった輿。
「何故……」
「我が居らぬとぬしは泣くであろう? 太閤殿に怒られたといっては泣き、戦に敗れては泣き……ぬしの泣き虫ぶりには昔から困っておったからな」
今何故そんなことを言う、そう思いはしたが。
顔を上げた途端に頬を流れ始めた涙を止めるために、顔に手をやると今度は刑部の方が慌て始めた。
「やれ困った……ぬしは鳴き始めるとなかなか泣き止まぬからな………我がどうすれば泣き止んでくれるかの。主が我を捜す声が聞こえたのでな……三途の川より舞い戻ってきたというのに」
泣かせていては戻ってきた意味がない。
上手く動けないのだろう、火を超えてこちらに手を伸ばしたいがそれもできず。彼にしては珍しく焦った様子で言葉を紡いでいるのを見て、少しだけ気持ちが軽くなった。
だが、ようやく会えた安堵は一つの不安を口にさせる。
「私たちは負けた……もう………」
「ぬしが心配する必要はない………豊臣を……石田の名を捨てれば良いだけのこと」
「そんなこと……うまくいくわけがないだろうっ!」
「我も名を捨てる………ぬしは、名を捨てた我と共にいてくれるか?」
「……貴様こそ……私のような………私のような男と共にいられるのか?」
ずるりと、刑部の体が動いた。
必死に腕とつたない足の力を駆使して地を這い、包帯がすり切れるのも構わず三成を押し倒す勢いで彼の肩に倒れ込む。荒い息と共に背に当てられたぬくもりは、未だに涙をこぼし続けている三成の悲しみを吸い取るかのようだった。
「共にいる? それは断ろう」
「………………そう、か……」
「ずっと共に、だ」
それなら良かろう?
疲労と苦痛が混ざった中から生み出された声は、三成の悲しみも涙も一気に溶かしていった。刑部に触れられるがままに任せ、泣き虫と揶揄されながら。
今度は喜びの涙を流した。
________________________________________________
都市シリーズからの重度の川上信者の私が通りますよ!
本来ならば終わクロごっこもやりたかったけど……家康が悪役wになってしまう……w
PR
色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
@3missiy3をフォロー
うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。ついったのフォローは下 のアイコンから。
@uzumi1250をフォロー
ばさら垢できました
こんな二人で、ここを更新しております。
ツイッターは基本鍵をかけていますが、フォロー申請してくださったらフォローさせていただきます。
カテゴリー
カウンター