こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
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おまけの大阪編。
あ、拍手も更新しました。
あ、拍手も更新しました。
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年の瀬も差し迫った頃、竹中半兵衛が風邪を引いた。
この頃は体調が良さそうだったので誰もが、本人ですら油断していた状況での風邪。もともとあまり頑健ではない半兵衛は熱を出して寝込むことになり、風邪がうつっては困るという理由で半兵衛の部屋への出入りをちびたちは禁止されてしまった。
大好きな半兵衛と遊べない。
尻尾の毛も梳かしてもらえない。
おやつも食べさせてくれない。
そんな理由で随分と落ち込んでいたちびたちだったが、以前のように半兵衛の病を斬るようなことはしなかった。余程のことがなければ力は使っちゃいけない、そう大坂城のちびたちは半兵衛に常日頃から言い聞かされている。
特に佐吉の力は。
本来なら斬ることができない物まで切断することができる。その力の意味を三成はあまり重く考えていなかったのだが、半兵衛は竹千代の能力よりも佐吉の能力を怖れていた。いや、二人が協力して力を使った時のことを案じているのだろう。
竹千代は形無き物に形を与え、佐吉はそれを斬滅する。
それが半兵衛の時は病だったからよかったが、それが別の物だったら。病などという人にとって不要な物ではなく、人にとって有用な物であったら。
それを半兵衛は考えていたのだ。
だから勢いのままに力を使う上に、制御し切れていない竹千代ではなく佐吉に言い聞かせる。
君たちの力は無闇に使っていいものではない。
本当に困った時と、どうしても助けなきゃいけないと判断した時だけ使いなさい。
竹千代が暴走するだけならいい、佐吉が力を使わなければ。この世の摂理を曲げてしまうようなことを、半兵衛は許すつもりはない。
たとえ自分が再度命の危機に陥ったとしても。
それをわかっているからこそ、三成は半兵衛を気遣う。それはもう気遣いすぎて自分が疲れるほどに気遣う。おまけに大好きな半兵衛と一刻も早く遊びたくて、病を斬滅してやろうと企んでいる竹千代たちも止めなければいけないのだ。
気を遣う日々が続く中、三成は奥州から届いた年始の贈り物を手に、病床にある半兵衛を見舞っていた。
「……ということで、こちらが奥州からの見舞いの品です」
「三成君、君……奥州に僕の風邪のこと教えたの?」
「赤い本田忠勝が奥州の伊達とやらに頼まれたと贈り物を持ってきたので……つい」
「つい、で大事なことを話さない!」
「申し訳ございません。ですが……これは是非半兵衛様に……」
頭を下げ、ひたすら平身低頭し。
桐でできた箱を半兵衛の布団の方へと押し出すと、秀麗な細面が疑惑で曇り始めた。
「……政宗君が付け届けを送ってくるなんて……なにかおかしなものでも食べたの?」
「いえ、これは奥州のちびたち……こじゅとちび政宗からでございます」
「あの子たち?」
「半兵衛様がお風邪を引いたと話した所、どうしてもこれを食べていただきたいと」
「そうなんだ……いい子たちだよね……」
「はい」
うちのちびたちは今、半兵衛様の病気をどう斬滅するか会議をしています。
それを言い出すことができず、布団の中にある腿の上に箱を置いて蓋を開こうとしている半兵衛をじいっと見つめる。
「これ……お菓子……?」
「はい、彼等の手作りだそうで」
「そ、そうなんだ……えっと……これ……」
なんで光ってるの?
さすがの半兵衛も、光る練り切りを見たのは初めてだったのだろう。
大根を模したらしい、白い長い部分に緑のひょろっとした物がくっついている練り切りは、何故か内側からほんのりとした光を放っているのだ。
「奥州のお菓子って……光るの?」
「いえ、田舎ですが光る菓子は存在していないそうです」
「じゃあなんで?」
「半兵衛様に差し上げる前に官兵衛と私で毒味をいたしました。数刻たっておりますが体に変化はありませんので、食べても大丈夫かと思われます」
「食べたの!?」
「はい、奥州の片倉から手紙もいただいておりましたので……ですが、万が一と言うことがありますので毒味を」
「手紙の内容、教えてくれるかな」
そう半兵衛に言われ、三成は覚えていた手紙の内容をほぼ間違えなく半兵衛へと伝える。
数日前に政宗の枕元に水飴の詰まった青い壺が置かれていたこと、そしてそれを舐めた政宗の風邪がすぐに全快したこと。ちびたちがそれを見て、今風邪を引いていると聞いた半兵衛もこれを舐めたら元気になると思ったこと。
だがそのまま水飴を運ぶのは大変なので菓子に練り込んでみたこと。
練り込んでみたらいきなり練り切りが光り出したが、食べても問題がなかったのでちびたちの思いを無駄にしないために食べて欲しい。ついでに半兵衛はあまり好きではないが、こじゅが世話になったらしいので一応全快することを祈っておく。
本来なら病人を気遣って伝えないことまで馬鹿正直に話した三成は、笑顔で桐の箱を見つめている半兵衛にもう一度だけ請うてみた。
奥州のちびたちの思いと、自分の思いを込めて。
「半兵衛様どうか……それを食べて……」
「……うん、結構美味しいね。あとで佐吉君と竹千代君にも分けてあげてよ」
ひょいっと指でつまみ、普通に口の中にそれを運んだ半兵衛。
そのことと、きっとこれで半兵衛の風邪が治るという安堵で小さく息を吐くとそれに半兵衛の笑い声が重なる。
「君といい秀吉といい……どれだけ心配性なの?」
「半兵衛様のお体を、この城の者全員が心配しております」
「秀吉なんて、祈祷師を呼ぶとか言い出したしね……」
「さすが秀吉様! そのようなこと思いつきもしませんでした!」
「そこは褒める所じゃないから……」
そう話しながらも半兵衛は二つ目の練り切りを口に運ぼうとしている。
これだけ食欲があるのなら、きっと半兵衛は大丈夫。皆で賑やかに、そして楽しく年越しの宴を迎えられるはず。
奥州のちびたちから三成と竹千代たちへと贈られたのは、にんじんの形にしてみようとしたらしい光る練り切り。自分たちも奥州に何か返さなければいけないが、何を贈ればあのちびたちは喜ぶだろう。
柔和な表情で練り切りを食べ続けている半兵衛を見つめながらそんなことを考えていた三成に、半兵衛は小さな声で礼を言う。自分だけが礼を言われるのはおかしいし、これを作ったのは奥州のちびたち。
だが今ここにいるのは自分なので、彼等の分も礼を受けておくべきだろう。
「奥州への贈り物に、文を添えておきます」
そう言った三成に満足げに頷いた半兵衛は、もう一個だけと言いながら練り切りを指でつまみ。
ぽいと口の中に放り込んだ。
そして半兵衛の風邪は、次の日に完治し。
残りの練り切りはちびを含む豊臣家の主立った者たちで、仲良く分け合って食べたのだった。
_____________________________________________
結論、奥州のちびたちがいい子すぎるw
大坂のちびたちは一体どうしてあんなにかっとんだ方向にいい子なんだろう……
この頃は体調が良さそうだったので誰もが、本人ですら油断していた状況での風邪。もともとあまり頑健ではない半兵衛は熱を出して寝込むことになり、風邪がうつっては困るという理由で半兵衛の部屋への出入りをちびたちは禁止されてしまった。
大好きな半兵衛と遊べない。
尻尾の毛も梳かしてもらえない。
おやつも食べさせてくれない。
そんな理由で随分と落ち込んでいたちびたちだったが、以前のように半兵衛の病を斬るようなことはしなかった。余程のことがなければ力は使っちゃいけない、そう大坂城のちびたちは半兵衛に常日頃から言い聞かされている。
特に佐吉の力は。
本来なら斬ることができない物まで切断することができる。その力の意味を三成はあまり重く考えていなかったのだが、半兵衛は竹千代の能力よりも佐吉の能力を怖れていた。いや、二人が協力して力を使った時のことを案じているのだろう。
竹千代は形無き物に形を与え、佐吉はそれを斬滅する。
それが半兵衛の時は病だったからよかったが、それが別の物だったら。病などという人にとって不要な物ではなく、人にとって有用な物であったら。
それを半兵衛は考えていたのだ。
だから勢いのままに力を使う上に、制御し切れていない竹千代ではなく佐吉に言い聞かせる。
君たちの力は無闇に使っていいものではない。
本当に困った時と、どうしても助けなきゃいけないと判断した時だけ使いなさい。
竹千代が暴走するだけならいい、佐吉が力を使わなければ。この世の摂理を曲げてしまうようなことを、半兵衛は許すつもりはない。
たとえ自分が再度命の危機に陥ったとしても。
それをわかっているからこそ、三成は半兵衛を気遣う。それはもう気遣いすぎて自分が疲れるほどに気遣う。おまけに大好きな半兵衛と一刻も早く遊びたくて、病を斬滅してやろうと企んでいる竹千代たちも止めなければいけないのだ。
気を遣う日々が続く中、三成は奥州から届いた年始の贈り物を手に、病床にある半兵衛を見舞っていた。
「……ということで、こちらが奥州からの見舞いの品です」
「三成君、君……奥州に僕の風邪のこと教えたの?」
「赤い本田忠勝が奥州の伊達とやらに頼まれたと贈り物を持ってきたので……つい」
「つい、で大事なことを話さない!」
「申し訳ございません。ですが……これは是非半兵衛様に……」
頭を下げ、ひたすら平身低頭し。
桐でできた箱を半兵衛の布団の方へと押し出すと、秀麗な細面が疑惑で曇り始めた。
「……政宗君が付け届けを送ってくるなんて……なにかおかしなものでも食べたの?」
「いえ、これは奥州のちびたち……こじゅとちび政宗からでございます」
「あの子たち?」
「半兵衛様がお風邪を引いたと話した所、どうしてもこれを食べていただきたいと」
「そうなんだ……いい子たちだよね……」
「はい」
うちのちびたちは今、半兵衛様の病気をどう斬滅するか会議をしています。
それを言い出すことができず、布団の中にある腿の上に箱を置いて蓋を開こうとしている半兵衛をじいっと見つめる。
「これ……お菓子……?」
「はい、彼等の手作りだそうで」
「そ、そうなんだ……えっと……これ……」
なんで光ってるの?
さすがの半兵衛も、光る練り切りを見たのは初めてだったのだろう。
大根を模したらしい、白い長い部分に緑のひょろっとした物がくっついている練り切りは、何故か内側からほんのりとした光を放っているのだ。
「奥州のお菓子って……光るの?」
「いえ、田舎ですが光る菓子は存在していないそうです」
「じゃあなんで?」
「半兵衛様に差し上げる前に官兵衛と私で毒味をいたしました。数刻たっておりますが体に変化はありませんので、食べても大丈夫かと思われます」
「食べたの!?」
「はい、奥州の片倉から手紙もいただいておりましたので……ですが、万が一と言うことがありますので毒味を」
「手紙の内容、教えてくれるかな」
そう半兵衛に言われ、三成は覚えていた手紙の内容をほぼ間違えなく半兵衛へと伝える。
数日前に政宗の枕元に水飴の詰まった青い壺が置かれていたこと、そしてそれを舐めた政宗の風邪がすぐに全快したこと。ちびたちがそれを見て、今風邪を引いていると聞いた半兵衛もこれを舐めたら元気になると思ったこと。
だがそのまま水飴を運ぶのは大変なので菓子に練り込んでみたこと。
練り込んでみたらいきなり練り切りが光り出したが、食べても問題がなかったのでちびたちの思いを無駄にしないために食べて欲しい。ついでに半兵衛はあまり好きではないが、こじゅが世話になったらしいので一応全快することを祈っておく。
本来なら病人を気遣って伝えないことまで馬鹿正直に話した三成は、笑顔で桐の箱を見つめている半兵衛にもう一度だけ請うてみた。
奥州のちびたちの思いと、自分の思いを込めて。
「半兵衛様どうか……それを食べて……」
「……うん、結構美味しいね。あとで佐吉君と竹千代君にも分けてあげてよ」
ひょいっと指でつまみ、普通に口の中にそれを運んだ半兵衛。
そのことと、きっとこれで半兵衛の風邪が治るという安堵で小さく息を吐くとそれに半兵衛の笑い声が重なる。
「君といい秀吉といい……どれだけ心配性なの?」
「半兵衛様のお体を、この城の者全員が心配しております」
「秀吉なんて、祈祷師を呼ぶとか言い出したしね……」
「さすが秀吉様! そのようなこと思いつきもしませんでした!」
「そこは褒める所じゃないから……」
そう話しながらも半兵衛は二つ目の練り切りを口に運ぼうとしている。
これだけ食欲があるのなら、きっと半兵衛は大丈夫。皆で賑やかに、そして楽しく年越しの宴を迎えられるはず。
奥州のちびたちから三成と竹千代たちへと贈られたのは、にんじんの形にしてみようとしたらしい光る練り切り。自分たちも奥州に何か返さなければいけないが、何を贈ればあのちびたちは喜ぶだろう。
柔和な表情で練り切りを食べ続けている半兵衛を見つめながらそんなことを考えていた三成に、半兵衛は小さな声で礼を言う。自分だけが礼を言われるのはおかしいし、これを作ったのは奥州のちびたち。
だが今ここにいるのは自分なので、彼等の分も礼を受けておくべきだろう。
「奥州への贈り物に、文を添えておきます」
そう言った三成に満足げに頷いた半兵衛は、もう一個だけと言いながら練り切りを指でつまみ。
ぽいと口の中に放り込んだ。
そして半兵衛の風邪は、次の日に完治し。
残りの練り切りはちびを含む豊臣家の主立った者たちで、仲良く分け合って食べたのだった。
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結論、奥州のちびたちがいい子すぎるw
大坂のちびたちは一体どうしてあんなにかっとんだ方向にいい子なんだろう……
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色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
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うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。ついったのフォローは下 のアイコンから。
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ばさら垢できました
こんな二人で、ここを更新しております。
ツイッターは基本鍵をかけていますが、フォロー申請してくださったらフォローさせていただきます。
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