こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
サイトより移動、ジュリジャンこばなしです。
*****
今日も楽しくお仕事をこなし、口笛何ぞを楽しみながら家に帰ると、柔らかい笑顔で迎えてくれた同居人と、
明らかに食物ではない物が食卓に置かれていた。
「え、えっと……ジュリオ、これ……は?」
「先程、イヴァンが、置いていきました。ジャンと……食べてくれ、って」
「バケツって食えんのか、あいつのなかでは……」
大きな子犬のように自分にすり寄ってくるジュリオを抱きとめてやりながら、大皿の上に置かれた伏せたバケツをじっと観察する。事前に冷やされていたのか全体に脂汗のような水滴を浮かべ、さっさと開けろとでも言いたげに食卓に鎮座している金属製のバケツ。
危険な物が入れられているのならジュリオが先に処分しているはず、だが自分の肩口に顔を埋めておかえりなさいの抱擁を楽しんでいるジュリオは、このバケツに何の危機感も持っていないようであった。
むしろジャンがバケツを開け、その中身を食べることが出来るのを楽しみにしている様にすら感じられる。
「なあ、イヴァンの奴他になんか持ってこなかったか?」
「冷蔵庫に、メープルシロップが」
そういうわけか。
メープルシロップをかけて食べるものなら、甘くて美味しい物にちがいない。そうジュリオが解釈したのも当然のことだろう。抱擁を楽しみ終わったのか、いつもより目をきらきらさせながらジュリオがこちらを見つめてくる。
「喰いたい?」
「はい」
「しょ、しょうがねえ、覚悟を決めるか……」
明らかにこの中身は自分に対する嫌がらせだろう。だがこくりと素直に頷くジュリオの愛らしさに、ジャンが勝てるわけがない。
さて、このバケツの中身にイヴァンはどのような仕込みをしてきたのか。
まずは軽くバケツの表面を指でなぞってみる、ここに持ってくる前まで冷やしてあったのだろう、冷たい感触がジャンの指の体温も低下させていくが、別にそれがイヴァンの目的ではないだろう。
ここに戻ってくる前、確かイヴァンと話したことは…………
「赤毛のアン?」
「ジャン?」
背中にくっついてきたジュリオに動揺を悟られないようにしながら、バケツを一気に掴み中身をさらけ出した。
「………………………………………………はぁ!?」
「…………ぁ」
ジャンの拍子抜けとしか言いようがない声と、ジュリオの嬉しそうな声が綺麗に重なった。
バケツの中にわずかに空気の入る隙間すらなく収まっていた、いやバケツが型代わりに使われたのだろう。巨大なプリンのような真っ白な物体が皿の上でぷるんぷるんと震えている様は、ジャンの気持ちを削ぐには十分な光景だった。
「えっと……なんだよこれ」
「プティング……いえ、ブラマンジェ、ですね」
ジャンから体を離し、冷蔵庫にメープルシロップを取りに行くために動き出したジュリオ。まあジュリオが嬉しそうだからいいかと思っていたジャンだったが、ブラマンジェという言葉を聞いて、とあることに気がついた。
「ブラマンジェって……何で作るんだったっけ?」
「確か、コーンスターチ、だったと、思います」
「ブラマンジェとコーンスターチで嫌がらせ……あいつ、何を企んで」
今日はイヴァンと一日行動を共にし、彼が何故か赤毛のアンを読んでいたことに話が及び、彼を散々からかった。まあそれ以上に彼の仕事を真面目に手伝ったわけだから、恨まれることはないと思うのだが。
多分きっと、これは今日の会話に関係した何か。だが幼い頃シスターに赤毛のアンを読まされた時の記憶をひっぱりだしても、コーンスターチやブラマンジェが出てくるわけがない。
赤毛のアンといえばラズベリー水、これは昔から決まっているお約束である。
アンのことでこちらを恨んでいるというのなら、アンのことで復讐してくるのが事実。だがブラマンジェがアンに出てきた記憶はない、ということは?
「それにしてもコーンスターチの固まりなんて、喰った奴らが糊になりそうだ…………って、あぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
ティーポットにあふれる程用意されていたメープルシロップを持って、嬉しそうに戻ってきたジュリオが目を見開く程の大声。彼には悪いと思ったが、これが叫ばずにいられただろうか。
「よりにもよって、あしながおじさんかよ……どんだけまわりくどいんだ、あいつは」
「あしながおじさん、なんですか?」
「これを喰って俺に糊の固まりになれって事だ、嫌がらせなんだかプレゼントなんだかなぁ。ま、あいつなりの今日のお礼ということにしておいてやるか」
害があるんだか無いんだか、イヴァンらしい微妙なプレゼントだが。
ふわりと漂う甘い匂いのシロップをブラマンジェにかけながら、滅多にないほどわくわくした顔をしているジュリオの姿を見ると、そんなことはどうでもよくなってしまうジャンであった。
*元ネタは続・あしながおじさんです。
PR
この記事にコメントする
色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
@3missiy3をフォロー
うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。ついったのフォローは下 のアイコンから。
@uzumi1250をフォロー
ばさら垢できました
こんな二人で、ここを更新しております。
ツイッターは基本鍵をかけていますが、フォロー申請してくださったらフォローさせていただきます。
カテゴリー
カウンター