こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
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書き終えました、一応R-18でお願いします。
この章は次で終了です。
次の章は毛利無双予定。
(書いた人 うずみ)
*****
いつでも家康に会えるようにしてやる。
官兵衛のその言葉の意味を、三成はようやく理解し始めていた。
天下の趨勢を決める大戦を行うために、豊臣と徳川は一時的な和平を結んだ。この国を平和に導くための戦、それを行うためには様々な決まり事が必要になる。
どこで、いつ戦を行うのか。
何を持って勝利とするのか。
それら全てを決めるためには、何度も話し合いを重ねなければならないだろう。
だからこそ二人が何度会おうとも、数日間を共に過ごそうとも誰もそれを気にすることはない。戦の総大将たちが様々な事柄を決めるために寝食も忘れて話し合うことは、この世の中では普通とみなされている。
だから家康と三成が二人きりで部屋にこもっていても、誰も気にはしなかった。
逆に話が進むようにと人払いをした離れをすぐに準備してくれたことから、彼らが官兵衛に何を言い含められて三成に同行してきたのかを理解することができる。
二人の話し合いにこの国の未来がかかっている、そう言われているのだ。
離れの中でも一番豪華な部屋に通され、身体が埋まりそうなほど分厚くて細かな刺繍の施された座布団に三成は身体を沈める。そして先程家康に会えた喜びを噛みしめながら、気楽な姿勢で話しかけてくる家康の言葉を聞き続けていた。
欄間から透ける日の光は、徐々に力を失い始めている。
「……三成は同盟国との話し合いを終わらせてきたのだったな」
「ああ、真田たちは私の話に異論を唱えなかったが……」
「同じ豊臣家の人間に責められたか、そうなるだろうな。儂は全く逆だった、上杉殿と巫女殿がいなければ、儂は今頃ここに生きてたどり着くことはできなかもしてない」
「貴様の言葉に異を唱えた者がいるのか?」
「前田も北條も最上も……儂の事が信じられないと言い出した。当たり前だな、秀吉を討った本人が豊臣と一時的に和睦して、改めて最終決戦を行いたいと言い出せば……気が狂っていると思われてもしかたがない」
壁に背を預け、ごく軽い口調で離す家康。
しかし三成は言葉の端々から、家康の心と体の疲れを感じ取っていた。身内にどのような攻撃をされるかが大体予測できていた三成でさえ、心底疲れ果てたのだ。どう向かってくるかわからない相手と論戦を繰り広げ、決して引かなかったのだろう。
少し疲れた。
三成の姿を目に収めて声を聞けば落ち着くと思った。
決して弱音を吐かない彼が再会した時にそう口にしたのも無理もない。
そう考えると自分は官兵衛にかなり楽をさせてもらったのだろう。少なくとも命を狙われるような事態には発展しなかったし、真田たちが自分を守ろうとしてくれていた。自分以外に頼るものが無く、絆を掲げている以上力でねじ伏せることも許されなかった家康は全ての力を振り絞って全ての者を納得させたはず。
力を使い果たし疲れ切った家康、自分は彼に何をしてやればいいのだろう。
疲れている彼が喜ぶような事をしてやりたいが、三成は基本的には人の心の機微に鈍感。
側にいてくれるだけでいい、三成の全てが自分を奮い立たせてくれる。そう家康は言ってはくれるだろうが、彼がこの世にあるだけで三成は幸せだと感じているのだ。
彼にその幸福を返してやりたいのに、労る言葉を上手く口にすることもできずにただ見つめることしかできない自分が情けなくなってしまう。
珍しく手足を投げ出して大きく息を吐いている家康はその視線に気がついたのだろう。殊更鮮やかな笑顔を作ってみせ、腕に力を込めてみせる。
三成に心配をかけたくない、その一心故に。
「上杉殿が場を収めてくれて……巫女殿は、儂の元に天意があると言い切ってくれた」
「巫女……能島の巫女姫か」
「少々どころではなくお転婆というか闊達というか……とてつもなく元気のいい姫だが、神の声を聞くというのは本当だ。正直驚かされたな、神の声というのは人にも聞こえるものなのだと」
「私にはよくわからぬが、貴様が言うのならば本当なのだろうな」
話を続ける家康に、三成は少しずつ近づいていく。
先程から近づこうとするとさりげなく距離をあけられ、笑顔と共に逃げられる。考えたいことがあると言ってはいたが、自分を前にして一体何を考えているのやら。
わからないまま徐々に膝を進め、家康の熱が感じられる距離に到達しようとする。
「伊達も場を収めようと協力してくれた……懐の広い男だが、三成のことはどうしても許せない……と。もしかしたら三成の元へと向かってくるかもしれないな」
「伊達?」
「三成が覚えていないのも無理はないな……奥州の雄、独眼竜のことだ」
三成の動きに気がつき、家康がわずかに尻を浮かせる。
そのままさりげなく三成の緩やかな突進を避けるために移動しようとしたので、慌てて彼の足先を掴んでその動きを阻止した。思いっきり体勢を崩すことになったが、もうそんなことは気にしていられない。
ここで彼を逃がしてしまったら、彼の本音を聞くことができなくなる。
「何をするのだ!」
「貴様……逃げる気だっただろう」
「わ、儂は別に逃げるとかではなくてな……そう、日が差し込んできたので眩しくなってきたのだ」
「これだけ暗いのにか? 随分と光に弱くなったことだな……」
「あ、そ、そうだ……な」
乾いた笑いでごまかそうとする家康の足を叩くことで、不満の意志を伝える。
三成のことは過保護と周囲に笑われるほどに心配するくせに、家康は逆を許してくれることはなかった。他人に心配されない強い自分になりたいということなのだろうが、全ての苦痛を飲み込んで進み続ける家康の姿を見せられるのは正直辛いのだ。
少しでも重い荷物を分け与えてくれればいいのに、人を救うことしか考えていない。
官兵衛といい、家康といい。自分の周りにそんな人間ばかり集まるのはどうしてだろうと家康の足を掴みながら考えていた時、三成は自分がここに来た理由をふいに思い出した。
大坂城での論戦で疲れたから少し休めというのが一つ。
そしてもう一つは、
「…………家康、そういえば私は官兵衛からの文を預かっていた」
「儂はずっと覚えていたが。それよりも三成、儂の足をそろそろ離してくれ」
「駄目だ、こうしなければ貴様は逃げる」
「普通は足を掴まれたら逃げると思うのだが……それで、官兵衛の文はどこにあるのだ?」
「その座布団の下だ」
畳の上に這うような体勢になりながら必死に足にしがみつく三成を苦笑いをしつつ見つめながら、家康は腕を伸ばして三成が顎で指した座布団へとなんとか手を伸ばす。そして座布団を少し浮かせるほどの厚さを誇る文を取り出し、三成に足を掴ませたまま紙の束をほどいて読み始めた。
もちろんその間も、二人の会話は続いている。
「官兵衛は家康と数日話し合ってこいと言っていたが、私と貴様が話すことに何の意味があるというのだ? 官兵衛は貴様への指示をその文に書いているはずだ、それならば私のいる意味など無い」
「少し休んでこいと官兵衛は言ったのだろう? ならばその言葉通りの意味だと儂は思うが……官兵衛もこの文には、今後のことについては何も……っ!」
「家康?」
じゃれついてくる子猫を受け入れるが如く、顔を緩めて三成にされるがままになっていた家康の身体が唐突にびくんと震えた。
何か恐ろしいものを読まされたかのように顔をひくつかせて、紙が音を立てるほどに手先をわなわなと震わせ。周囲を恐る恐るといった風情で見渡すと、何度か深い呼吸を繰り返してから。
眉根を寄せ、心底困っているかのような声でこう聞いてきた。
「三成……官兵衛の文の中身を知って……いや、読んだのか?」
「私が人の文を読むような男に見えるのだな、貴様には」
「そうではない、誤解させるような言い方は誤る……三成がそのようなことをするわけがないのはわかっているのだが……それに官兵衛が三成におかしなことを吹き込むわけがない……」
「官兵衛が何を書いてきたと」
手短に聞いた三成に、家康は更に顔をしかめるのだが。
渋々といった風情を崩すことなく、官兵衛の文の中身について三成に言葉を選んで説明し始めた。
「まあはっきり言えば……三成に色々な意味でやる気になってもらわんと困るらしいので……その……押し倒して……」
「つまり私を抱いてしまえということか」
「三成のそういう全てをあっさりと受け入れられる性格を、儂はたまに理解できなくなる……普通はもう少し驚く所だろう?」
「以前官兵衛とその話はしている。家康が望むのならば何をされても構わないと答えたことを官兵衛は覚えていたのだろうな……当然、私の気持ちはあの時からわずかも変わっていない」
「…………………………」
「貴様が望むのであれば、身体どころか命まで捧げてやろう。秀吉様を討たれ自棄になっているわけではない、あの方への忠と貴様への思いは最初から別だ。貴様が貴様であり続ける限り……たとえどのようなことになろうとも私の心は貴様のものだ」
相手の足にしがみついて言う言葉ではないと思いはする。
しかし今の三成にとってこれが家康に告げられる最上級の愛情表現であり、疲れ果てた男に対する慰撫の言葉のつもりであった。嘘から生まれた言葉ではないし、三成は最初から家康の望みは何でも叶えようと思っている。
天下を望むならこの命を差し出してでも与えたい。
自分を望むのならば、体と心の全てを捧げよう。
そう思っているからこそ、三成は止まろうとは思わない。
自分はそういう人間であり、家康ならばきっとその腕で受け止めてくれる。そして家康は、自分の行うことを拒否するような心の狭い人間ではないのだ。
そう、たとえば今のように。
「……三成はどうして儂をそこまで喜ばせてくれるのだ?」
「私は本心を述べているだけだ、貴様を喜ばせるためだけに嘘偽りを口にしているわけではない」
「それを知っているからこそ嬉しいのだ……だが、少々困ったな」
「何が困るというのだ? 先程から私から逃げようとしているのは、何か思う所があるからなのだろう?」
「三成は男だな?」
口を軽く尖らせた家康からの言葉に、今度は三成が身体を硬直させることになった。
誰がどう見ても自分は男だし、一緒に水浴びをしたことがあるから家康は自分の身体の全てを見ているというのに。どうして急におかしなことを言い出した上に、何度も視線で自分の身体を確認してくるのだろう。
不信感を思いっきり含んだ目で軽く睨み付けると、軽い笑い声と共に家康が謝罪の言葉を述べてきた。
が、どこかしら声が怖いというか、今まで感じたことのない何かを含んでいるというか。
「おかしなことを聞いたな、すまなかった。だが三成も男ならばわかってもらえると思ってな、確認してみたのだ」
「確認だと」
「儂は今回の件で心底疲れ果てた……三成の顔を見れば癒されると思い、急いでここを訪問したのだが……結果は全く逆になってしまった」
「私の顔を見ても癒されないということか」
「癒されるどころではない、三成を組み敷いて……儂の猛りをぶつけたくなったのだ。男は疲れると無性に惚れた相手を組み敷いて全てを吐き出したくなると聞いたことがあるが、今の儂はそんな心境だ。三成に触れられているだけで、このままもっと肌を重ねたくなってしまう」
「抱けばいいだろう、私は別に構わないが」
「儂が構うのだ! 疲れたという理由で三成を抱くわけにはいかない……もっとこう……互いの思いが高まった時がいいではないか」
もう高まるだけ高まっていると思うのだが。
それを口に出して言ってやろうかとも思ったが、色恋沙汰にかなり夢を抱いているらしい家康を落ち込ませるのも可哀想だ。
三成は様々な人の行き交う大阪城で多感な時期を過ごしたので、色事というものについての知識はそれなりに持っている。生前の半兵衛は人を操るには誰かに向ける愛情を利用するのが一番だと三成に教え続けていたし、それで身を滅ぼした人間も大勢見ていた。だから他者への愛故に破滅する人間は愚かだと思っていたし、自分は秀吉への忠誠を最優先として同じ轍は踏まないと信じていた。
だが今ならわかる気がする、全てを失ってでも手に入れたい存在という者がいることを。
「……家康、私は貴様の中で抱くに値しない存在だということか?」
「何を言い出すのだ!? 三成は儂の中で一番抱きたい相手だ、代わりになる者などいない!」
「ならば抱けばいいだろう、面倒な男だな」
「それは……か、官兵衛も身を清めて、少し気持ちを落ち着けてからにせねば三成を傷つけるのでくれぐれも気をつけろと書いているのだ。三成は貴重な初物なのだから、わずかでも傷つけたり怖がらせたりしたら官兵衛が儂の首をねじり切りに来ると……!」
「あの男は……」
そんなことを各所への文に書き続けていれば、身内に過保護に接している男と思われても仕方がない。
大事にしてくれているのは感謝するが、家康を更に逃げ腰にする理由を作られるのは困る。とはいえどうすれば家康が押さえ込んだ欲を解放するのかがわからないし、このまま家康の足を掴んでいても何も進まないことはわかっていた。
疲れ果てて精神的にも落ち着いていない状況で三成を抱きたくないと家康は言うし、三成はそんな家康だからこそ自分にできることをしてやりたい。しかし一度決めたことは絶対に守るであろう家康は、自分がどう誘おうとも拒むだろう。
膠着してしまった状態に悩みながら、彼の臑を枕にするように頭に乗せながら小さく息を吐く。
「貴様の強情ぶりが、今は恨めしい。私はどうすれば貴様の役に立てるのだ?」
「儂は三成が側にいてくれるだけで十分幸せだ」
「私は貴様が私に欲望を抱いてくれているというのなら、それを叶えてやりたいと思う。だが貴様はそれを拒む…………」
「当たり前だ、今三成を抱けば儂は抑えがきかなくなる。そうだな……三成が手か口で儂を慰めてくれるというなら、儂は喜んでそれを受け入れるが」
家康からしてみれば、冗談として発した言葉だったのだろう。
それの証拠に家康は子供のように悪戯っぽく笑っていたし、そのまま流してしまうつもりだったのだろう。
それこそ三成が、がばっと飛び起きるまでは。
「その手があったか! 家康、貴様はたまにいいことを言う!」
「み、三成……?」
「貴様がそれを望むというのなら、私は口であろうと手であろうと使ってやろう! さっさと下を脱げ、男の逸物など銜えたことはないが……やれぬことはない!」
「ちょ、ちょっと待てぇぇぇぇぇっ!」
家康が服を押さえて絶叫し始めたが、もう気にしない。
三成はそのまま家康のことを飛びついて押し倒し、彼の黄色い装束に手をかける。何度か着替えを手伝ったことがあるので、服の構造は覚えている。
肌の露出が多い衣類なので脱がせやすいし、なによりもがいて逃げようとする家康の身体は温かかった。以前ここで彼と再会した時は、三成が発熱していたので家康の身体を冷たいと感じたが。
家康の身体は温かくて、触れていると自分の身体まで温めてくれる。
そのことに喜びを感じるのと同時に、勢い任せて押し倒して服を剥ごうとしているがこれから先どう進めていいのか全くわからない状態に戸惑いながら。
なんだか嬉しそうな悲鳴を上げながら、もがいているんだか身を捩っているんだかわからない家康の関節の上に己の身体の各部をのせる。そうすれば動きは鈍るし、三成も少しはやりやすくなるというものだ。
「駄目だ三成、そこには触らないでくれ……くすぐったい! いや、ちょっと気持ちいいかも知れぬが……やっぱり駄目だ、三成に押し倒されてこのようなことになるなど……儂は誰に言い訳をすれば……」
「うるさい」
言葉と共に彼の腰から帯を引き抜き、両手首を掴むと頭の後ろで縛りあげた。
そして事前に腕から抜いておいた上衣をぽいと捨てると、彼の形の良い臍に軽く指を這わせる。きゅっと顔を歪めた家康に顔を向けて微笑んでやると、三成は今度は己の着物に手をかけた。
自分の身体を見て興奮するかはわからないが、やらないよりはいいだろう。
どうすれば扇情的に見えるだろう、そんなことを思いながらのんびりと袷を開き肩から布を落としていく姿を見て。
家康が堪えきれないように息を飲み、大きく身体を震わせたことに三成が気がつくことはなかった。
家康の衣類を全て奪い取り、裸の彼の足の間に己の身体を置く。
最初は散々抵抗していた家康だったが、さすがに全裸にされたことで諦めが付いたのだろう。閉じられなくなった足に苦笑いしながらも、拘束から逃げだそうとはしていない。
むしろその目は、三成への愛おしさと今後の期待に満ちているようだった。
「…………家康、それで私はどうすればいいのだ?」
「口でも手でも使って儂を慰めると言ったのは三成だろう……」
「確かにそう言ったが、実際貴様の……その……を見てみると……」
本気でどうしていいかわからない。
それが三成の素直な感想であった。
しっかりとしているが堅い印象を与えない筋肉に包まれた身体は、以前とはいい意味で大きく変わっていた。たゆまぬ鍛錬の結果余計な肉が更に削ぎ落とされ、大人の男の肉体として完成しつつある身体。
そしてその中央にある雄の象徴も、前より大きくなった気がする。
最初に会った時は子供のようだったのに、たった数年でどうしてここまで大きくなるのか。身体を乗り出し顔を近づけてじっくり観察していると、家康がわずかに身体をよじりながら恥ずかしげに頬を染めた。
「そうまじまじと見つめられると……さすがの儂も恥ずかしいのだが」
「だが顔を近づけなければ口を使えない」
「三成の主張は理解できる、そして気持ちもありがたく受け取っておこう」
「ならば見ていてもいいのだな」
「頼むから儂を興奮させないでくれ……抑えが効かなくなってしまう」
「そうするのが目的だ。つまり私のやっていることは間違っていないのだな」
表情をくるくると変える家康は、最初に出会った頃の彼を思い出させる。
今は自分と肩を並べるようになったが、出会った頃は自分の耳程までの背丈しかなかった家康。伸び盛りで身体が痛くて仕方がないと笑っていたが、その言葉の通りあっという間に彼は成長してしまった。
身体だけでなく、心も。
ここもすっかり大きくなってしまったが、これをどう触れば喜ぶのだろう。長さ的には自分とそう変わらないが、異様なほどに太い肉の塊を前に三成は身体を震わせながら考え込んでいたが。
上半身だけ脱いだ自分よりも、全裸の家康の方が寒いのでは。
「家康、寒くはないか」
「儂は昔から暑がりなので平気だ。それに三成は事を済ませるまで儂を解放する気はないのだろう?」
「当たり前だ、手早く終わらせるぞ」
大切な相手に風邪を引かせては困るので、さっさと終わらせよう。
とにかく手で触っていじっていればなんとかなるはずだと思い、三成はようやく家康の足の間に指を進めた。そのまま中途半端に立ち上がり、先端だけが力なく垂れ下がっている肉茎に指を絡ませるとそのまま上下に動かした。
ひくりと家康の身体が震え、三成の指に熱が溶けこんでいく。
どこかしっとりしているのに指をさらりと流していく脈打つ肉。爪の先を軽く揺らすほどの脈動と熱さを更に高めるために、指で軽く輪を作り痛みを感じない程度に締め上げしごきあげていく。
「……ちょ…………三成……もう少し……っ!」
「痛いか?」
「いや」
「では続けるぞ」
「…………勿体……ない」
結んだ唇に間から漏れる声は、泣きじゃくる子供のよう。
普段の凛々しさを三成の手に吸われているかのように、家康は首を振りながら身体を硬くし熱い吐息をこぼし続ける。
少なくとも自分の前では、彼は絶える必要なんてない。
自分は家康に言いたいことを言い、彼なら全てを受け止めてくれると信じているのだから。
二人きりの時には、我慢なんて捨ててしまえばいいのだ。
「み……三成……っ!」
「出すのならさっさと出せ、それともまだ足りないか?」
「……たり……たりなくはない……」
「嘘だな」
答えるまでの一瞬の間は、彼が逡巡した証。
嘘をついた罰というわけではないが膨張し、ぬらりと光り始めた先端に軽く齧り付く。女子供の悲鳴のような声を上げて啼きはじめた家康の様子を目だけを動かして確認しながら、口の中で舌を動かし歩く先端を舐めあげた。指に触れる滑らかな感触とは違う、ぬめった肉が触れあい、つるりと舌先が滑る。
苦いというか塩辛いというか、妙な味が口に広がっていくのは気にしないことにする。
「…………なあ……三成」
「なんだ? それにしても前髪が邪魔だ、貴様の一物に刺さる」
「どうして儂を……ここまでしてくれるのだ?」
「貴様に奉仕する意味を聞いているのか、それとも貴様の服を剥いで縛り上げたことについて聞いているのか……どちらだ」
「どちらもだ。儂のことを思ってくれるのは嬉しいが……己の誇りを捨ててまで、儂に尽くしてくれることはない」
「貴様は何を言っているのだ? 私が愛するのは貴様のみだ、貴様が私の身体に欲情するというのなら身体を開く。今とて貴様が慰めてくれればありがたいと言ったから、こうしているのだ」
「では……儂が三成の望むことをしたいと言ったら……三成は何を儂に願う……?」
「貴様が息災で、私より長生きすることだ。私はもう秀吉様と半兵衛様の時のように……誰かを見送りたくはない。きっと刑部も私より先に逝くのだとはわかっているが、せめて貴様だけは……」
自分が死ぬまでその太陽の光のような笑顔を見せ続けていて欲しい。
どれだけ泣き叫んでも、愛する人は自分を置いて先に逝ってしまう。
だからせめて家康だけは自分の死を看取ってから、死出の道に旅立って欲しい。もう誰にも置き去りにされたくない、そして家康の死の瞬間を見たくはない。
幼子のような三成の願いに、家康は悠然と頷いてみせる。
「それに関しては心配ない、儂は決して三成を置いて死にはせぬ……もしかしたら、普通に死ぬことすら許されなくなっているかもしれぬしな……」
「貴様は私が死なせん!」
「ありがたいな、三成ほどの腕の持ち主がそう言ってくれるなら、儂を殺せる者はもういなくなる」
「そう思うのなら、もっと私に頼ることだな。こんなに硬くなった上に……私の手まで濡れ始めている。私の手技がつたないことは認めるが、それでもこうなってしまうほどに興奮しているのだろう?」
「いきなり話題を変えないでくれ……思い出さないようにしていたというのに」
「私は思い出させたくてしょうがなかったがな」
見上げる三成と、見下ろす家康。
互いの笑みと艶を含んだ視線が混ざり合い、それはあっという間に部屋中に広がる笑い声へを変じていった。夕の光すら陰り始めている中、裸身を鮮やかな光に晒している家康の身体に刻まれた陰影が濃くなっていく。
自分にはない逞しさを持つ均整のとれた身体、それを羨ましく思いながら三成は身体を起こした。
「もう……気が済んだのか?」
「私は己の満足のためにこのようなことをしたわけではない!」
「そ、そうか……」
「だが気が変わった。少しだけ……己の欲を満たさせてもらう」
その言葉と共に片手を伸ばして家康の肩を掴み、身体を伸ばして彼の首の己の頭をすり寄せる。もう片方の手は変わらず家康の陰部を責め続け、首筋を指で撫で上げながら彼の鎖骨の辺りを己の舌で侵略し始めた。
骨が作る影を舌でなぞり。
肩の辺りに歯を埋めて。
そうしながら音の粘度が増していく性器を嬲ることもやめようとしない。
その度に悲鳴を上げながら背を預ける壁に身体を叩きつけるので、もしかしたら背が赤くなっているかもしれないが。
「…………ひ…………ひゃ……ぁ……三成…………そこは……だめ……だ」
「何が駄目だというのだ」
「みつなり……が……よごれ……ふ……あぁっ!」
「着物は汚れたら洗えばいい、この館には私の着替えが常備されている。それに私は……貴様に汚されることを嫌だとは……思っていない」
「……も…………もう……だして……しま……っ……しまうのがもったい……ない……」
「貴様が望むのならば、いつでもこうしてやる」
家康の快楽で歪む顔は嗜虐心をそそるというか、もっと堕としてやりたくなるというか。
ぞくぞくと背筋を這い上がってくる熱さと物足りなさと紙一重のうずきは、三成の雄の部分をも刺激し始めていた。
家康の腿をまたぎ、無意識のうちにそこに己の肉茎をこすりつける。
彼に雄を刺激し続けている手は先走りの汁で濡れそぼっているし、家康の首の周辺は三成の唾液に浸食され尽くしていた。
熱い吐息の最中に何度も唇を重ね、互いの口腔を犯し尽くす。
家康の舌が歯と肉を舐め回し、三成の舌は家康の奥底まで知ろうとする。息継ぎのために離れるのは一瞬、そしてすぐに相手の全てを求めてどちらからともなく唇を重ねる。
「…………や……す…………」
「……み………………り……」
家康を縛り上げておいて良かった、そう熱に溶かされ切った意識の中で三成は思う。
もしこれで家康に積極的に触れられていたら、三成は全てを投げ出して彼にされるがままになることを選んだだろう。裸の胸に触れる家康の熱、動きでこすれ合う肌から生まれる肌が粟立つような心地よさ。
これ以上のものが与えられるとわかっていて逆らえるわけがない。
ずっと家康の身体とそれが生み出してくれる熱と快楽に浸っていたい、そう思いはするが家康の身体はそろそろ解放の時を迎えようとしていた。小刻みに震える身体と、三成の指に嬲られる濡れそぼった肉の塊。
そして家康の身体で快楽をむさぼっている三成も、堪えることが難しくなり始めていた。
「…………わ……し…………ん……ぁ……もう……」
「私も…………だ……」
口づけの合間に途切れ途切れに言葉をつなぎ、呼吸の代わりに互いの唇に噛みつくようにむしゃぶりつく。身体の各所から生まれる水音が重なり合い、その音を快い音楽と認識して意識を向けながら自分と相手の快楽を追っていると。
軽い水音に、雑音としての重苦しい足音が混ざり始めた。
ここは人払いがしてあり、呼ぶまでは誰も入ってくるなと言ってあるはず。だというのに誰かが入ってきたのか、いやそんなはずがない。
この屋敷にいる人間たちが、そのような無礼なことをするわけがないのだ。
そう判断して睦み合いを続けようとしたのだが、家康はその音を認識した瞬間に正気に返ってしまったらしい。首の後ろで手を数度軽く動かしてあっという間に帯をほどき、三成が周囲に投げ散らかした衣類を手を伸ばして拾う。
そして最後に三成の頬に軽く唇を触れさせると、
「火急の用かもしれないな。名残惜しいが……続きはまだ今度にしよう」
三成の愛する家康ではなく、徳川家当主の顔に戻ってしまった。
つい数瞬前まで三成のつたなすぎる手技で達しようとしていた性器も、堅さを失い三成の手の中でだらんと垂れ下がっている始末。更に数度呼吸して乱れた息を整えると、今度は三成の腰元に手を伸ばしてその辺りにわだかまっていた布を引き上げた。
そしてそれを三成の肩にかけると、優しく身体を抱いて自分の上から移動させる。
あまりの急変ぶりについていけない三成だったが、気持ちが冷めたのと驚き故なのか家康の腿にこすりつけていた部分が落ち着き始めていた。
なんのことはない、自分も彼もまだ『一軍の大将』である己を優先しているのだ。
全てが終わればその立場から解放される。
そしてずっと共にいることができるのだ。
家康の疲れや憤りを沈めてやりたかったが、それは少し先回し。彼が自分の肉欲すら振り切って優先する姿を見てしまった以上、三成もそれに協力するしかなかった。
とはいえ、もう少しだけ彼に触れて彼に愛おしまれたかったのも事実。
着物を直しながらそう思いため息をつく三成の横で、家康は慌てて装束を身に纏い続けている。濡れそぼった下半身はごまかせないと思ったのか、褌で汚れをぬぐい去ってから下着を身につけずに装束を着こんでいた。
三成もそれに便乗して手を拭わせてもらうと、無言で頷きあい座布団の下にそれを押し込めた。
そうしている間にも近づく騒々しい足音、そしてそれに続くように何か重い物を引きずつ音は……
三成がその音と人物に気がついた時、凄まじい勢いで閉め切っていた襖が開かれた。
「家康、ここにいたのか!」
「……官兵衛ぇぇぇぇぇ、貴様ぁぁぁぁぁぁっ!」
「み、三成!? 何故お前さんがそこまで怒る?」
「すまぬが官兵衛、儂も今は同じ気持ちだ……」
枷が二つに割れてしまったので片手で鎖とそれに付随する鉄球を引きずり、幾分息を荒げながら部屋に足を踏み入れた官兵衛。ちょうど二人とも衣類の乱れを直し終わった所だったので怪しまれはしなかったようだが、短気な三成はともかく温厚なことで有名な家康までもが顔をひくつかせ怒りを隠しきれないでいた。
いい所だったというのに、何故邪魔しに来る。
静かに怒りを押し殺そうとしている家康とは違い、三成は真っ直ぐに勘兵衛に向かい彼の襟元を掴んで盛大に揺すぶる。
「何故だ! 何故貴様は来たのだぁぁぁぁぁっ!」
「待て三成落ち着け、何が悪かったのかわからんが、いい若い者がこんなじめっとした空気の部屋に閉じこもっていては……痛! なぜじゃ、なぜ小生が殴られねばならんのじゃぁぁぁぁぁ!」
「三成……儂の分も一発頼む」
「承知した。官兵衛、歯を食いしばれ!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
若さと勢いのままに、官兵衛を平手でぺちんと叩く三成。
しかし邪魔された怒りと同時に冷静に物事を考えている自分が内にいるのも、ちゃんとわかっていた。
官兵衛が自分ではなく家康を呼んだ、それはきっと家康にとって重大な出来事が起こったのを慌てて知らせに来た証拠。そうでなければ官兵衛は三成を先に捜すであろうし、居場所を知らずに探していたということは使用人たちに聞く手間すら惜しんだということだ。
何か重大なことが起こったのか。
官兵衛の叫び声に顔をしかめながら振り返って家康の顔を見ると、彼も同じ事を考えていたのだろう。
三成への思いに満ちていた瞳に、天下取りを目指す者の大望が徐々に滲み始めていた。
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後半ちょこっとえろすーんでした。
一応18禁にしましたが、15禁でもいいのではないかと思う今日この頃……
後半ちょこっとえろすーんでした。
一応18禁にしましたが、15禁でもいいのではないかと思う今日この頃……
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色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
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うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。ついったのフォローは下 のアイコンから。
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ばさら垢できました
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