がんかたうるふ かみ合わない二人~平行線上の創造者~・上(現パロ・毛長) 忍者ブログ
こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

○転生ネタ含む毛長の現パロ。ようやく種明かし。犯人はヤス。当然のごとく捏造設定満載なので苦手な方はご注意を。○毛長毛長言いつつ毛長要素が無いにもほどがありすぎて毛長詐欺とでも書いた方がいいんじゃないかと思うほどなので次は毛長要素を増やせるように頑張ります。

書いた人:みっし




 *****



 学校帰りの三成は駆ける。
 ただひたすらに駆け抜け、そして目指すは赤い鳥居。脇目も振らずに三成は目的地へと向かう。

 かつての友と会うために。

 

 三成がたどり着いたのは高校から走って十分ほどの所にある神社だった。この神社が無人であることはわかっている。だから、存分に話が出来ると思ったのでやってきたのだ。

「…家康!いるのだろう!返事をしろ!家康!」
 
何の姿も無い空間に向かって叫ぶ三成は、見る者が見れば奇異の視線を寄せたかもしれない。
 返事は無い。
 三成は少々苛立った様子で、また声を発する。
 
「…貴様…またサボっているのか!?日光東照宮にこのサボリ神が!と直接罵りに行くぞ!おい!家康!」
『…三成ー…少しは待ってもらえんか?ワシとて都合というものがあってだな…』

 すると何も無かったはずの空間から、まずは手だけが出てきた。ホラー映画もかくやという光景であるが三成は平然と、やや苛立ちながらもそれを見ている。

「…どうせ、なにをやったら楽しくなるのだろうか、とか考えていたのだろうが。たわけが」

 手の次は体、そして頭と左手、そして両足。何も無い空間からでてきた存在を、三成は厳しい眼で見つめる。向こうもそれがわかったのか、困ったように笑って、こういった。

「三成は、やっぱり手厳しいなぁ」

 
 戦国の世と変わらぬままの、徳川家康がそこに立っていた。

 現在の名は、東昭権現。

 神の一人である。



「で、三成。ワシに何が聞きたいんだ?」
 神社の境内だった空間は、家康の出現と共に様相を変えていて、まるで酒宴の場であるかのようにあつらえられたものに変わっていった。そして、家康はその中心にどっしりとあぐらをかいて座り込んでいる。三成は彼の正面に立ち、周囲の光景の変化を驚く様子も無く、ただ静かに見守っていた。
 言葉を発さない三成に対し、家康はうーんとうなったかと思うと、何かに閃いたかのように己の手で膝を打つ。
「それともあれか?久々に会った記念に絆でも結ぼうか三成!」
「全力で拒否する。私はこれ以上貴様の呪いは受けたくは無い!」
 一見爽やかな笑顔で、かつ全力で両手を広げて詰め寄る家康に若干の怖さを感じつつ、三成は全身全霊の力を持って拒否した。何故座り込んで動かないはずなのに、巨大な家康の幻覚が見えるのだろうか。これも能力の無駄遣いに違いない。おのれ家康め、と三成は心の中で悪態をつく。
 大体絆を結ぶという大義名分でろくでもないことをやらかすに違いない。それがおよそ四百年にも及ぶ彼とのつきあいで三成が学んだことでは無い。
「呪いとは失礼だなぁ、三成。ワシは三成が大事で仲良くしていたいからこそ絆を結びたいのだが…」
「人を四百年以上振り回しておいて今更何が絆だあああああ!これはもはや呪いと読んでも差し支えないわ!貴様!一度鏡を見て出直してこいいいいいい!」
 悪気が無いように振る舞うからこそこの男は扱いに困るのだ、と三成は思う。
 だいぶ老成し、落ち着いてきたと自分で思っていたのだが、ああやはりまだまだだ。家康を前にするといつも我をなくしてしまう。

「…落ち着け私…このぐらいで激してどうする…そうだ…あの頃を思い出せ…戦国のあの頃を…!…いかん…余計に家康が憎くなってきた」
 むしろ差し違えても家康を残滅する、という当時の感情が生々しくよみがえってきてしまい、三成は軽く後悔する。何度繰り返しても、これは慣れない。過去の感情に引きずられるような、何とも言えない感覚は経験した者にしかわからないだろう。

「三成、それは悪循環というんだぞ!」
 いらいらしているときは牛乳と小魚だ!と、どこからともなく紙パックの牛乳と食べる小魚を取りだしたいう家康をはっ倒したくなる自分を、三成は必死で抑える。
 だが、ぼりぼりと小魚を食べ始める家康を見て、三成の心の中の何かが切れた。
「…貴様は神たる力の無駄遣いをするなあああああ!」
「おおおお!?」
 全力の力を持ってして、家康の顔面をグーで殴った三成は、多分悪く無い。
 
 神となった元人間、即ち徳川家康は、えらくフリーダムな存在であった。



「ふぅ…危ないところだった…対三成用防御術式を組んでおいて良かった!ワシって!?」
 三成渾身のグーパンチを食らっても無傷な家康は実に爽やかな笑顔で言い放つ。
 対照的に三成は苦虫を噛みつぶしたような顔で三成を見やる。
「なんだそのえらく用途が限定される術式は!?大体お前がもう少し真面目な姿勢を見せれば私とてこのように実力行使には出ない!結論!貴様が悪い!」
 家康に対して指を指し、一息で言い切った三成であったが言い終わった途端に急激な疲れに襲われる。
「…貴様に怒鳴りつけるのが主題では無いのに…私は何で主題に入るまえにこのように疲れ果てているんだ…」
 そうして観念したように、あぐらをかいて座る家康の前に正座する。家康はそれを楽しげに見守っていた。
「お?なんだ三成。お前も飲むか?」
 そう言って杯を勧めてくる。中身は十中八九酒だろう。
「遠慮する。今の私はまだ成人に達していないんだぞ?茶をくれ」
 そう言うとどこからともなく白磁の湯飲みに入った緑茶が出現する。三成は慣れた様子でそれを受け取った。そうして一口飲んだ後、口を開いた。

「…最後に会ったのは、今の高校に入る前か」
「そうか。ワシにとっては僅かな時間だったがそんなに過ぎていたのだな」
 神としての家康と会う方法は存外に簡単である。神社と名の付く場で彼の名を呼べば、どこからともなく出現する。ひょっとしたら神棚でも出現するのかと問えばそれは無理かもしれん、と言っていた。曰く神棚はそれぞれの家に宿る神様の場であるからさすがにそこを借りるのは難しいのだという事だった。
「環境が変わることもあり、気持ちの切り替えをしよう。そして貴様への甘えを無くそうと思ってしばらく近づかなかったのだが…それが仇になってしまったな」
「え!?三成、ワシに甘えようとしてくれたのか!?いやー、それなら全力であれもこれもそれも用意したのに!!」
 甘えという言葉しか聞かなかったらしい家康は、三成が発した言葉の嬉しさから華やいだ笑顔を見せる。
 あれもこれもそれもって何だ。それこそ神の力の無駄遣いでは無いか。若干、家康のフリーダムさに頭を抱えつつ三成は続ける。
「落ち着け。今はそれが本題では無い。…私が聞きたいのは、長曾我部と毛利の事だ」
 
 長曾我部と、毛利。
 
 その名を聞いた家康の表情が、ごく僅かな間であるが硬くなる。その隙を三成は見逃さなかった。
「…私は高校で、戦国の世において対峙した者達と再会した。伊達政宗、真田幸村、長曾我部元親、そして毛利元就。…前世の終わり間近に、貴様が言っていたことを思い出したから、特に違和感は感じなかった」
 三成の言葉を家康は黙って聞いていた。先程までのハイテンションが嘘のような黙りっぷりである。
 これは絶対に何かあるな。
 そう確信しつつも三成は言葉を紡ぐ。
「先日のことだ…毛利元就という存在を、直接認識した直後から長曾我部の様子がおかしくなり、その長曾我部に呼応するかのように毛利もおかしくなった。二人とも、相対するのを徹底的に避けている。長曾我部は絶叫して逃げるし、毛利は表情こそ変わらないものの、忍者のような動きで校舎内を移動している。明らかに二人とも挙動不審だ」
 茶を一口飲むと目の前の家康が目を泳がせている。間違いない、クロだ。この男はクロ。だが、まだ問い詰めてはいけない。
「…私は二人に話を聞いた。…すると長曾我部はこう言った。『かつて殺した人間が、側にいたらどうする?』と。そして毛利も言った。『お前とあの男を殺した』とな。…だがおかしいではないか。何故、あの二人は互いが互いを殺し合った記憶を持っている?それに、私が保持した記憶において、私は毛利に殺されてはいない」
 そして、改めて三成は家康に向き直る。
「お前は一体、なにをやったんだ。家康」

 元親と毛利からの話を聞いて違和感を覚えた一点。
 何故二人共、お互いを殺した記憶をもっているのだろうか、それに尽きる。
 相打ちかと思ったがそうではないようだ。何より毛利が語った過去は三成の覚えている過去とは異なるものだった。
 
 長曾我部は毛利を殺した。
 そう、元親は言った。
 
 だが、毛利は言った。
 毛利が長曾我部を殺した。
 
 相似にて相反する両者の記憶。
 三成ですらわからないそれに、答えられる存在は、目の前の男しか心当たりがいなかった。

 じっと家康を見つめる目から気まずそうに視線をそらしていた家康だが、やがて堪忍したように苦笑した。
「…三成には、敵わないなぁ」
「ではやはり…」
「そうだ。ワシがやったんだ」
 いたずらがバレた子供のような表情の家康は、僅かに考え込むような様子を見せたが、すぐに前に向き直る。
「…見てもらった方が早いか」
 そうして家康は右手を掲げる。
 周囲の風景が変わり、そして見せられたものは、到底信じられないものだった。

「…この…馬鹿者がああああああ!いやこの馬鹿神があああああああ!」
「ははっ!神の一人であるワシをそこまで罵るのは三成だけだ!新鮮だな!」

 全てを知った三成が、家康に飛びかかっていったのも無理は無いことなのだ。



 元親は、夢を見ていた。


 ああこれは、いつものあの夢だ。

 海に囲まれた、赤い鳥居の、あの神社。

 そうして自分は彼を殺す。

 何度も何度も繰り返す。

 毛利元就を、殺すのだ。



 一度思い出してしまえば、その他の記憶も付随するかのように湧き出てきた。
 かつての友で最終的には和解できた家康。豊臣亡き後、己に仕えた三成。かつて交流があった独眼竜こと伊達政宗。そしてその彼の好敵手、真田幸村。
 そして、最後まで己と敵対した毛利元就。
 様々な事を思い出した反面、夢で見るのは同じ光景だった。
 何故、この光景なのだろう。
 夢の中、自分の体は決められたように動くだけで元親の意思は反映されない。だから、元親自身が止まれと思っても、体は止まらない。見ていることしか出来なかった。
 そうして、毛利に対してとどめの一撃を放とうとしたその時、凄まじい速度の剣戟が毛利と元親の間に割って入る。
「…なに…!?」
「………っ!?」
 驚いているのは元親だけでなく毛利も同様のようで、表情は変わらないまでも、驚いているという様子は伝わってくる。

 何度も何度も夢に見た。
 だけれども、結末は変わらなかった。
 なのにどうして?
 いつもと違うんだ?

 そう思った時のこと。

 「…こちらも間に合ったか」
 静かに、元親と毛利の間に割って入ったのは、石田三成その人だった。

「…?なんでお前がここに…?」
 確か彼は本拠地にいるはずだ。何故その彼がここにいるのだろうか。
「……やっかいなのがまた来おったか…」
 毛利は苦々しそうに呟く。
 双方武器を構えたままの元親と毛利に対して、三成は言う。
「武器を置け」
「ばっ!?…なに言ってやがる!この状況でそんなことする阿呆がどこにいるってんだよ!」
 今まさに止めを刺そうとしている自分を何故、石田が止めるのだろうか。そもそも石田は毛利を少なからず恨んではいなかっただろうか?
「…随分と人を舐めた真似をしてくれる…その程度で我に恩でも売ったつもりか…?」
 毛利は毛利で石田を睨みつけている。

 だが、三成はうろたえない。
 そうして空を見上げると、一言呟いた。
「…これはただの、夢のはずなのに…何故、懐かしいのだろうな」
 なぁ家康?

 三成の言葉を元親が問いただそうとしたその時、

 世界は一瞬のうちに暗転した。








PR
[563] [562] [561] [560] [559] [558] [557] [556] [555] [554] [553]
色々説明






拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)


注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨


ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。


書いている人


みっし

・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。



うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。

ついったのフォローは下 のアイコンから。




ばさら垢できました
こんな二人で、ここを更新しております。

ツイッターは基本鍵をかけていますが、フォロー申請してくださったらフォローさせていただきます。
カウンター
忍者ブログ / [PR]
/ Template by Z.Zone