こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
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明日で終わる予定。
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「家康……大丈夫なのか?」
「三成を嫁にもらうためだ、これしきの事で負けるわけにはいかん」
「貴様の物になるとは言ったが、嫁になると言った覚えはない」
「三河に嫁いでくるのだ、嫁でいいだろう」
『三成降嫁』
「だからどうしてそういう話になるのだ!」
「めー」
夕食を終え、風呂もすませ。
あとは眠るだけという時刻なのだが、三成の部屋は思いっきり賑やかだった。ちゃんと別な部屋を与えられているというのに当然の如くやってきた家康と、竹千代の布団と夜着を借りたこじゅ。こじゅは佐吉と一緒に三成の布団の上でごろごろと転がって遊んでいるが、家康は布団の脇でちびたちを見守っている三成を後ろから抱きしめ、大層ご満悦だった。
「三成はいい匂いがする……蜜柑の匂いだな」
「貴様も同じ匂いがするだろうに」
「そうか? だが儂は三成がいい」
すりすりと後ろから体を擦り寄せてきている家康だったが、秀吉に全力でぶちのめされ、先程まで立ち上がることもできなかったのだ。顔には大きな痣ができているし、体の方はそれに輪をかけてひどい有様になっていた。
秀吉曰く稽古をつけてやったとのことだが、半兵衛が横で見守っていてくれなければ家康の命はあっさりと失われていたかもしれない。
臣下が他国の男と関係を持ったことが怒りに触れたというのなら三成の事も同じ目に遭わせればいいのに、何故家康だけ。
いつもそう思うのだが、秀吉の三成に対する態度が変わることはなかった。尊敬できる主君として、いつも三成を温かく見守ってくれるというのに。
家康にはどうして冷たいを通り越して殺意を抱いているのだろうか。
「秀吉様のお怒りも何か理由があるのだ……多分」
「儂は理由がわかっているからこそ、さっさと三成を三河に連れて帰りたい所なのだが。ああ、勿論佐吉と竹千代も一緒にな」
『三河美味探求』
「美味い物もたくさんある、お前たちも気に入るだろう………っと、竹千代はいないのだったな」
「家康、あまり思い出させるな!」
こじゅという新しい友だちのようなものができ、少しは気持ちが落ち着いたらしいのだが。夜になるに近づいて、佐吉は尻尾を振りながらそわそわするようになった。
竹千代と離れて眠ったことが今までないのだ、不安にならないわけがない。
こじゅのほうが精神的に大人なのか、布団に転がりながら表情を曇らせている佐吉の体をぽんぽんと叩いてやっているが。普段は毒筆と強気を売りにしている佐吉が体を丸め、泣きそうな顔をしているのは見ている側の気分を重くする。
「よし佐吉、今日は儂と一緒に寝るか」
と家康が声をかけるが、
『三河助平大狸斬滅』
「………儂では駄目らしいな」
逆に攻撃される始末。
「こじゅに尻尾があればいいのだが」
「三成、たとえ尻尾らしきものがあったとしても……頭がこれだと尻尾はゴボウかなにかになってしまう」
「そうだな、色々なちび共を見たが……葉っぱが生えているのは始めてだ」
「奥州の土はそれだけ肥沃ということなのか?」
「それは多分違う」
家康に抱きしめられ、背を温められながらごろごろ転がるちびたちを観察する。
彼らと共に暮らすようになってから毎日が忙しなく、そして慌ただしい。佐吉や竹千代はなんやかんやでやってくる客人や他国のちびたちとうまくやっているようだが、人間はなかなかうまくいかないものなのだ。
家康と秀吉は冷戦を通り越して本気の戦いを行っているし、天下統一がなされたとはいえこの国の中ではまだまだ争いが絶えない。皆がちびたちのようにのほほんと暮らせとまでは言わないが、もう少しだけ優しく暮らすことはできないのだろうか。
ちびたちと出会うまでは戦の戦陣に立ち、豊臣の敵を倒すことに何の躊躇も抱かなかった三成。だがこの頃少しだけ考えが変わってきているのは事実。
豊臣と秀吉の敵は全て殲滅し切り刻む、それは変わらない。
しかし完全に敵対したのでなければ、なんらかの和解もできるのではないだろうか。
無駄に人を殺せば、きっとこのちびたちは大きな目を見開いて無言で泣きじゃくるだろう。
それだけは行ってはいけない。
自分のことを後ろでしっかりと抱きしめてくれている家康のぬくもりを失いたくないのと同じ位、それは三成の中で大事な願いとなっていた。
「家康……」
「なんだ?」
「竹千代が帰ってきたら、二人を連れて三河に……」
「儂の所へ来てくれるのか!?」
「数日滞在するだけだ」
「そうか……」
はじけるような喜びに満ちた声が、一気に暗いものに覆われる。
三成だって豊臣家の一部を背負っている、だからこそ簡単に三河へ行くことなどできないのだ。今はまだ無理だとしても、いつかきっと家康と共に。
暮らせる日が来ることを願う。
腹に回された家康の手を掴み、気恥ずかしさを押さえ込みながらそれを伝えると家康の腕の力がわずかに強まった。
「儂も気持ちは同じだ。秀吉も儂と三成が仲良くしている所を見せつければ、いつかわかってくれると思っている」
「見せつける必要はないのではないのか?」
「儂が見せつけたいだけだ!」
言葉と共に息ができなくなるほど強く抱きしめられ、ふりほどいて抗議しようとすると。
『助平劇場開幕』
「めーめー」
『家康夜間活発』
「めぇ~?」
『助平斬滅』
「儂は助平ではない! 三成をこよなく愛しているだけだ!」
この腹部に回っている手は何なのかとか、人の体の臭いをかぎ続けているのはどういう意味なのかとか。
まあ色々と言いたいことはあったのだが。
「儂が助平なら……佐吉! お前も十分助平だ!」
『助平疑惑発生』
「竹千代の尻尾がなければ眠れぬなど……尻尾好きの変態ではないか!」
『尻尾最良枕』
「だがお前のやっていることは傍目には変態にしか見えぬ! 竹千代がいなくとも眠れるようでなければ、儂は今日から佐吉のことを変態佐吉……略して変吉と呼ぶぞ!」
「めーめーめー」
部屋中に字の書かれた紙が散らばっていく。
おまけに家康は三成の肩越しに佐吉に声をかけるものだから、三成を挟んで佐吉と家康がにらみ合う形になってしまっている。こじゅは変わらず布団でごろごろしているのだが、佐吉が心配なのかおろおろするかわりに困ったような顔で布団の上をごろごろと転がり続けていた。
寝る前に佐吉を挑発するな、一度激高するとなかなか寝付かないのだから。
そう家康を説教しようとしたのだが、家康は何かを考えていたらしい。安心しろ、と小さな声で三成の耳元に囁き。
「佐吉……一つ提案があるのだが」
『変吉呼称斬滅』
「どうだ? 儂と三成と今日は一緒に寝てみぬか? そうすれば儂は三成顔に囲まれながら寝ることができるのだ! 素晴らしいと思わぬか? 横を見ると三成、もう片側を見ても幼い頃の三成が……っ! いつもは竹千代がいるので無理だったが、今日こそは儂の願望を満たす日!!! 三成と同じ顔に見られながら三成を愛おしむなど、滅多にできる経験ではない!」
『家康斬滅希望』
「そうだな……寝るぞ、佐吉。こじゅと一緒に今日は私の布団で寝るか」
『了解』
耳の後ろで大きな声で願望を垂れ流している家康から力尽くで体を離し、三成は布団の上にいた二人を布団の中に押し込んだ。そしてそのまま自分も布団の中に入り込む。
「み、三成!?」
「私はもう寝る……貴様はあてがわれた部屋で寝ることだな」
「儂は今日三成としっぽりと朝までぬれぬれな事ができると楽しみに……」
「一人でやってろ」
半兵衛ほどではないが、三成だって様々な修羅場をくぐり抜けてきている。
豊臣の家臣は線が細いのが多い、そう揶揄されながら半兵衛と三成が決して諸将に嘲弄されなかったのは。
「だが三成…………っっっ!」
「出て行け……斬滅されたいのか……貴様は」
一国の主である家康ですら言葉を失うほどの鬼気。
細い体に似合わぬ、自分たちより遥かに大柄な男たちすらひれ伏させてきた殺気にも近いそれを浴び、さすがの家康も一瞬言葉を失う。次の瞬間には己を取り戻したのはさすがだったが、それでも顔からは血の気が失われ始めていた。
家康が大事だからこそ、許せないことがある。
自分の体を求めてくるだけならいつも通りだが、竹千代がいない隙を狙って佐吉を使って怪しげな事を考えていたとは。こじゅもいるというのに、どうして家康という男は三成の事になると変態じみた欲望が先に出てしまうのだろう。
愛故なのはわかっている、だから嬉しくないわけではないのだが。
そんなことをわずかに思いはしたが、ちびたちの前で恥ずかしい行為に及ぶわけにはいかない。せっかく久しぶりに会えたのだから、せめて一緒の床で眠る位はしたかった。話したいこともたくさんあるのに。
そんな思いを全て押し殺し、三成は布団をかぶりながらあえて家康に冷たく言い放った。
「自分の部屋に帰れ」
「わかった……儂も少し自分に素直になりすぎた。明日はそんな事がないようにするから、共に眠っても構わないか?」
『熱烈反省希望』
「めーめー!」
「少し頭を冷やしてくることだな……私も………少し考える」
枕に頭をつけてきた途端、両側からじゃれついてきたちびたちを受け止めてやりながら、家康が去っていく足音を聞く。
家康が悪いのだ、おかしな事をしようとするから。
自分は悪くないし、ちびたちはもっと悪くない。
必死に自分にそう言い聞かせながら、三成は無言のまま目を閉じた。灯籠の油はあと少しだったから、三成が寝入る頃には消えてしまうだろう。いつもは倹約のために眠る前には消していたのだが、今日位はそのまま眠ってしまっても構わないだろう。
三成にとっての光、それが遠ざかってしまったのだ。
部屋の中が明るくなくては眠れるわけがない。
三成を慰めようと体を擦り寄せてきたり、めーめー言い出しているちびたちがもそもそと動く中。寂しさと愛しさと、そしてわずかな不安を抱えたまま。
三成は両脇に陣取ったちびたちと共に眠りについた。
_______________________________________
ぷちばさ! 呼んでいる人は知らなくてもいい駄目設定。
佐吉とこじゅの筆と半紙は無尽蔵にわき出てきます、そして時が経つと勝手に消滅します。あら便利。
あと筆からでる墨はよっぽどのことがなければ周囲を汚すことがないです。ぷちばさ!で佐吉が風呂のお湯を汚した云々のくだりがあったんですが、風呂場の中で書こうとしたらそれは汚れますわなあ……
「三成を嫁にもらうためだ、これしきの事で負けるわけにはいかん」
「貴様の物になるとは言ったが、嫁になると言った覚えはない」
「三河に嫁いでくるのだ、嫁でいいだろう」
『三成降嫁』
「だからどうしてそういう話になるのだ!」
「めー」
夕食を終え、風呂もすませ。
あとは眠るだけという時刻なのだが、三成の部屋は思いっきり賑やかだった。ちゃんと別な部屋を与えられているというのに当然の如くやってきた家康と、竹千代の布団と夜着を借りたこじゅ。こじゅは佐吉と一緒に三成の布団の上でごろごろと転がって遊んでいるが、家康は布団の脇でちびたちを見守っている三成を後ろから抱きしめ、大層ご満悦だった。
「三成はいい匂いがする……蜜柑の匂いだな」
「貴様も同じ匂いがするだろうに」
「そうか? だが儂は三成がいい」
すりすりと後ろから体を擦り寄せてきている家康だったが、秀吉に全力でぶちのめされ、先程まで立ち上がることもできなかったのだ。顔には大きな痣ができているし、体の方はそれに輪をかけてひどい有様になっていた。
秀吉曰く稽古をつけてやったとのことだが、半兵衛が横で見守っていてくれなければ家康の命はあっさりと失われていたかもしれない。
臣下が他国の男と関係を持ったことが怒りに触れたというのなら三成の事も同じ目に遭わせればいいのに、何故家康だけ。
いつもそう思うのだが、秀吉の三成に対する態度が変わることはなかった。尊敬できる主君として、いつも三成を温かく見守ってくれるというのに。
家康にはどうして冷たいを通り越して殺意を抱いているのだろうか。
「秀吉様のお怒りも何か理由があるのだ……多分」
「儂は理由がわかっているからこそ、さっさと三成を三河に連れて帰りたい所なのだが。ああ、勿論佐吉と竹千代も一緒にな」
『三河美味探求』
「美味い物もたくさんある、お前たちも気に入るだろう………っと、竹千代はいないのだったな」
「家康、あまり思い出させるな!」
こじゅという新しい友だちのようなものができ、少しは気持ちが落ち着いたらしいのだが。夜になるに近づいて、佐吉は尻尾を振りながらそわそわするようになった。
竹千代と離れて眠ったことが今までないのだ、不安にならないわけがない。
こじゅのほうが精神的に大人なのか、布団に転がりながら表情を曇らせている佐吉の体をぽんぽんと叩いてやっているが。普段は毒筆と強気を売りにしている佐吉が体を丸め、泣きそうな顔をしているのは見ている側の気分を重くする。
「よし佐吉、今日は儂と一緒に寝るか」
と家康が声をかけるが、
『三河助平大狸斬滅』
「………儂では駄目らしいな」
逆に攻撃される始末。
「こじゅに尻尾があればいいのだが」
「三成、たとえ尻尾らしきものがあったとしても……頭がこれだと尻尾はゴボウかなにかになってしまう」
「そうだな、色々なちび共を見たが……葉っぱが生えているのは始めてだ」
「奥州の土はそれだけ肥沃ということなのか?」
「それは多分違う」
家康に抱きしめられ、背を温められながらごろごろ転がるちびたちを観察する。
彼らと共に暮らすようになってから毎日が忙しなく、そして慌ただしい。佐吉や竹千代はなんやかんやでやってくる客人や他国のちびたちとうまくやっているようだが、人間はなかなかうまくいかないものなのだ。
家康と秀吉は冷戦を通り越して本気の戦いを行っているし、天下統一がなされたとはいえこの国の中ではまだまだ争いが絶えない。皆がちびたちのようにのほほんと暮らせとまでは言わないが、もう少しだけ優しく暮らすことはできないのだろうか。
ちびたちと出会うまでは戦の戦陣に立ち、豊臣の敵を倒すことに何の躊躇も抱かなかった三成。だがこの頃少しだけ考えが変わってきているのは事実。
豊臣と秀吉の敵は全て殲滅し切り刻む、それは変わらない。
しかし完全に敵対したのでなければ、なんらかの和解もできるのではないだろうか。
無駄に人を殺せば、きっとこのちびたちは大きな目を見開いて無言で泣きじゃくるだろう。
それだけは行ってはいけない。
自分のことを後ろでしっかりと抱きしめてくれている家康のぬくもりを失いたくないのと同じ位、それは三成の中で大事な願いとなっていた。
「家康……」
「なんだ?」
「竹千代が帰ってきたら、二人を連れて三河に……」
「儂の所へ来てくれるのか!?」
「数日滞在するだけだ」
「そうか……」
はじけるような喜びに満ちた声が、一気に暗いものに覆われる。
三成だって豊臣家の一部を背負っている、だからこそ簡単に三河へ行くことなどできないのだ。今はまだ無理だとしても、いつかきっと家康と共に。
暮らせる日が来ることを願う。
腹に回された家康の手を掴み、気恥ずかしさを押さえ込みながらそれを伝えると家康の腕の力がわずかに強まった。
「儂も気持ちは同じだ。秀吉も儂と三成が仲良くしている所を見せつければ、いつかわかってくれると思っている」
「見せつける必要はないのではないのか?」
「儂が見せつけたいだけだ!」
言葉と共に息ができなくなるほど強く抱きしめられ、ふりほどいて抗議しようとすると。
『助平劇場開幕』
「めーめー」
『家康夜間活発』
「めぇ~?」
『助平斬滅』
「儂は助平ではない! 三成をこよなく愛しているだけだ!」
この腹部に回っている手は何なのかとか、人の体の臭いをかぎ続けているのはどういう意味なのかとか。
まあ色々と言いたいことはあったのだが。
「儂が助平なら……佐吉! お前も十分助平だ!」
『助平疑惑発生』
「竹千代の尻尾がなければ眠れぬなど……尻尾好きの変態ではないか!」
『尻尾最良枕』
「だがお前のやっていることは傍目には変態にしか見えぬ! 竹千代がいなくとも眠れるようでなければ、儂は今日から佐吉のことを変態佐吉……略して変吉と呼ぶぞ!」
「めーめーめー」
部屋中に字の書かれた紙が散らばっていく。
おまけに家康は三成の肩越しに佐吉に声をかけるものだから、三成を挟んで佐吉と家康がにらみ合う形になってしまっている。こじゅは変わらず布団でごろごろしているのだが、佐吉が心配なのかおろおろするかわりに困ったような顔で布団の上をごろごろと転がり続けていた。
寝る前に佐吉を挑発するな、一度激高するとなかなか寝付かないのだから。
そう家康を説教しようとしたのだが、家康は何かを考えていたらしい。安心しろ、と小さな声で三成の耳元に囁き。
「佐吉……一つ提案があるのだが」
『変吉呼称斬滅』
「どうだ? 儂と三成と今日は一緒に寝てみぬか? そうすれば儂は三成顔に囲まれながら寝ることができるのだ! 素晴らしいと思わぬか? 横を見ると三成、もう片側を見ても幼い頃の三成が……っ! いつもは竹千代がいるので無理だったが、今日こそは儂の願望を満たす日!!! 三成と同じ顔に見られながら三成を愛おしむなど、滅多にできる経験ではない!」
『家康斬滅希望』
「そうだな……寝るぞ、佐吉。こじゅと一緒に今日は私の布団で寝るか」
『了解』
耳の後ろで大きな声で願望を垂れ流している家康から力尽くで体を離し、三成は布団の上にいた二人を布団の中に押し込んだ。そしてそのまま自分も布団の中に入り込む。
「み、三成!?」
「私はもう寝る……貴様はあてがわれた部屋で寝ることだな」
「儂は今日三成としっぽりと朝までぬれぬれな事ができると楽しみに……」
「一人でやってろ」
半兵衛ほどではないが、三成だって様々な修羅場をくぐり抜けてきている。
豊臣の家臣は線が細いのが多い、そう揶揄されながら半兵衛と三成が決して諸将に嘲弄されなかったのは。
「だが三成…………っっっ!」
「出て行け……斬滅されたいのか……貴様は」
一国の主である家康ですら言葉を失うほどの鬼気。
細い体に似合わぬ、自分たちより遥かに大柄な男たちすらひれ伏させてきた殺気にも近いそれを浴び、さすがの家康も一瞬言葉を失う。次の瞬間には己を取り戻したのはさすがだったが、それでも顔からは血の気が失われ始めていた。
家康が大事だからこそ、許せないことがある。
自分の体を求めてくるだけならいつも通りだが、竹千代がいない隙を狙って佐吉を使って怪しげな事を考えていたとは。こじゅもいるというのに、どうして家康という男は三成の事になると変態じみた欲望が先に出てしまうのだろう。
愛故なのはわかっている、だから嬉しくないわけではないのだが。
そんなことをわずかに思いはしたが、ちびたちの前で恥ずかしい行為に及ぶわけにはいかない。せっかく久しぶりに会えたのだから、せめて一緒の床で眠る位はしたかった。話したいこともたくさんあるのに。
そんな思いを全て押し殺し、三成は布団をかぶりながらあえて家康に冷たく言い放った。
「自分の部屋に帰れ」
「わかった……儂も少し自分に素直になりすぎた。明日はそんな事がないようにするから、共に眠っても構わないか?」
『熱烈反省希望』
「めーめー!」
「少し頭を冷やしてくることだな……私も………少し考える」
枕に頭をつけてきた途端、両側からじゃれついてきたちびたちを受け止めてやりながら、家康が去っていく足音を聞く。
家康が悪いのだ、おかしな事をしようとするから。
自分は悪くないし、ちびたちはもっと悪くない。
必死に自分にそう言い聞かせながら、三成は無言のまま目を閉じた。灯籠の油はあと少しだったから、三成が寝入る頃には消えてしまうだろう。いつもは倹約のために眠る前には消していたのだが、今日位はそのまま眠ってしまっても構わないだろう。
三成にとっての光、それが遠ざかってしまったのだ。
部屋の中が明るくなくては眠れるわけがない。
三成を慰めようと体を擦り寄せてきたり、めーめー言い出しているちびたちがもそもそと動く中。寂しさと愛しさと、そしてわずかな不安を抱えたまま。
三成は両脇に陣取ったちびたちと共に眠りについた。
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ぷちばさ! 呼んでいる人は知らなくてもいい駄目設定。
佐吉とこじゅの筆と半紙は無尽蔵にわき出てきます、そして時が経つと勝手に消滅します。あら便利。
あと筆からでる墨はよっぽどのことがなければ周囲を汚すことがないです。ぷちばさ!で佐吉が風呂のお湯を汚した云々のくだりがあったんですが、風呂場の中で書こうとしたらそれは汚れますわなあ……
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色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
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うずみ
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