こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
明後日位で終わります。
*****
結局竹千代は大阪城内では見つからず、ぐすぐすと泣き続ける佐吉を片手で抱き、もう片手でこじゅの頭に生える葉っぱをわしづかみにして歩きながら、石田三成は途方に暮れきっていた。
家康と秀吉のにらみ合いを見て状況を察したのか、三成たちにこじゅがついてきたのはまあいいとして。竹千代がいなくなったのはこじゅが来たせい、そう思い込んでしまっている佐吉の誤解を解くのは容易なことではなかった。
最初は片手に一人ずつ抱いていた三成だったが、佐吉が隙を見てはこじゅの頭の葉っぱをむしり取ろうとするので、それはやめることにした。かわりに葉っぱをもって振り回すような形で歩いているのだが、こじゅは痛がる様子もなく、むしろ自分を運んでくれている三成に礼を言っているようですらあった。
「めーめー」
「別に私は貴様に礼を言われるようなことなどしていない! 佐吉、貴様ももう少し大人しくしろ!」
『半兵衛夕食』
「頭に生えているものを食べさせて、半兵衛様がまた伏せったらどうする………もしかして……これを取ったら死ぬのか?」
半兵衛に引っ張られようと、三成にわしづかみにされようと。
しおれたり変色する気配のない葉っぱをじっと見つめると、こじゅが肯定とも否定ともとれる表情で首をかしげていた。
目は死んでいるが、そうすると可愛く見えなくもない。
前髪を全て後ろへ撫でつけ、小さいのに可愛いというより渋い印象を受けるこじゅが奥州でどのような扱いを受けているかわからないが。
「………楽しく暮らしているのだな、奥州でも」
「めぇ!」
『奥州野菜妖怪天国』
「奥州の人間に謝っておけ……佐吉………」
いい服を着せられ、つやつやの葉っぱとぷにぷにとした頬を見れば、大事にされていることは一目瞭然。
後は佐吉と上手くやってくれれば、別にこのまま大阪城にいても構わないのだが。
佐吉はこの世が終わる勢いで嘆いているが、竹千代のことだ。忘れた頃にどこかからひょっこりと帰ってくるだろうし、帰りたいと思えばいつでも帰ってくることのできる力を竹千代は持っている。
それは佐吉もわかっているのだろうが、納得したくないのだろう。
半兵衛もこじゅを気に入ったようだし、抜かりのない半兵衛は奥州へと急ぎで書簡を送らせているだろう。こじゅ自身が急いで帰りたいそぶりを見せていないのは……
「貴様……もしかして奥州に帰りたくないのか?」
「め、めぇ………」
『家出野菜斬滅』
「理由があるのだろう? 聞かせてみろ」
広い大阪城には使っていない部屋がいくつも余っている。それを熟知している三成は、一番近くにあった空いた部屋へと移動して、こじゅと佐吉を畳の上へと下ろした。
途端に懐から半紙を出し、佐吉よりもじっくり丁寧に文字を書き連ねていったこじゅの主張はこんなものだった。
『悪戯竜見参』
『畑大損害』
『小十郎号泣』
『鷲登場』
『悪戯竜説教希望』
字面とこじゅの書いているときの顔から想像すると、悪戯ばかりする生き物が現れて畑が荒らされて、そして鷲に捕まったということなのだろうが。それにしても悪戯竜とはどんな生き物なのだろうか。見るからに穏やかそうなこじゅが説教して欲しいと言うほど悪徳な生き物、間違いなく関わりたくない。
佐吉と並んで腕を組んで考え込んでいると、袴を横にいる佐吉に引っ張られた。
「どうした?」
『野菜妖怪被害者』
「被害者ではあるのだろうな」
『憐憫』
「少しは哀れんでやることだな」
『承知』
三成にはこじゅの言っていることはわからない。
だが佐吉は何かを理解したのだろう。まだ目に涙はたまっているし、竹千代が恋しい気持ちが小さな体の中で渦巻いているのだろうが。
少し離れた場所で字を書き続けているこじゅへと、とてとてと近づいていき。
『謝罪』
と書かれた紙をそっぽを向きながらこじゅへと突きつけた。
「佐吉……」
『竹千代捜索救援希望』
『承知』
『感謝』
『友愛』
ひしっと抱き合う小さな生き物がそこにはいた。
小さい二人が抱き合っている姿は可愛いといえば可愛いのだが、佐吉の狐耳とこじゅの葉っぱが動きに合わせてふるふると揺れる姿は何というか。
野菜畑?
そんな感想を抱きながら、とりあえず和解した二人と共に三成は竹千代探しを再会することにした。
艶草紙に悪戯をされた官兵衛は、怒りにまかせて中庭の松の木に竹千代を吊したらしい。
官兵衛の宝物に悪戯をしたのだからまあそれはしょうがないと思うし、それに関しては佐吉も官兵衛に怒りをぶつけることはなかった。
いかがわしい部分に馬の油を塗りつけられ、てかてかになった挙げ句意味のわからない幾何学的な模様を書き込まれた艶草紙を泣きながら突きつけてきた官兵衛を見て、哀れに感じたというものある。それにしても艶草紙に馬の油を塗ると墨で塗りつぶされているところが見えるようになるなんて根も葉もない噂を、誰かが竹千代に教えたのだろうか。
木に吊した後は頃合いを見て刑部に下ろしてやってくれと頼んだと言っていたので、官兵衛も竹千代だけが悪いとは思っていないらしいが。この世の終わりが来るのではないかと言うほど落ち込んだ官兵衛を放置し、三成と竹千代捜索隊のちび二人は問題の松の木へと向かったのだが。
「いないな……」
『脱走』
「めーめー」
縛った縄もそのままに、竹千代の姿だけがそこから消えていた。
ちょうど竹千代を縛っていた部分だけが緩んでいるので、竹千代が自分の力で抜け出したと見るべきだろう。縄を斬られていたり、縄の結び目がほどかれていれば事件の可能性があるが、こんな縛られたまま本人だけが消えましたといった感じの脱出ができるのは竹千代本人の力しかない。
誰かに掠われたというわけではないし、あの悪戯小僧を掠って得をする人間がいるわけがなく。
これなら探さなくても安心だろう、いつかどこからかひょこっと出てくる。
三成はそう結論づけたし、佐吉も同じ考えに至ったらしい。誰が見てもわかる安心した表情になり、逆側の手に抱かれているこじゅにぽんぽんと頭を撫でてもらっていた。
『一安心』
「めぇ~」
「問題はどこへ行ったかだが……怒られて隠れたなら、腹が減ったら出てくるだろう」
『自業自得』
「めーめー」
両手にそれぞれちびを抱き、そのぬくもりが風の冷たさを緩和してくれることにありがたさを感じながら、三成は腕に軽く力をこめた。ちびたちが寒がっては困るし、なによりそうすると三成が暖かい。
三成の意図に気がついたのか、三成の体に己の体を密着させる二人。
最後の日の光が空から失われようとしている中、竹千代の行方を気にしつつ三成は城の中へ戻っていったのだが。
その竹千代が本人の失態でとんでもないところに落ちてしまい、とんでもない目にあっていることを知るのは今から数日後の話である。
________________________________________
昔エロ本のぼかしにバターを塗ると見えるようになるってデマあったよね……
家康と秀吉のにらみ合いを見て状況を察したのか、三成たちにこじゅがついてきたのはまあいいとして。竹千代がいなくなったのはこじゅが来たせい、そう思い込んでしまっている佐吉の誤解を解くのは容易なことではなかった。
最初は片手に一人ずつ抱いていた三成だったが、佐吉が隙を見てはこじゅの頭の葉っぱをむしり取ろうとするので、それはやめることにした。かわりに葉っぱをもって振り回すような形で歩いているのだが、こじゅは痛がる様子もなく、むしろ自分を運んでくれている三成に礼を言っているようですらあった。
「めーめー」
「別に私は貴様に礼を言われるようなことなどしていない! 佐吉、貴様ももう少し大人しくしろ!」
『半兵衛夕食』
「頭に生えているものを食べさせて、半兵衛様がまた伏せったらどうする………もしかして……これを取ったら死ぬのか?」
半兵衛に引っ張られようと、三成にわしづかみにされようと。
しおれたり変色する気配のない葉っぱをじっと見つめると、こじゅが肯定とも否定ともとれる表情で首をかしげていた。
目は死んでいるが、そうすると可愛く見えなくもない。
前髪を全て後ろへ撫でつけ、小さいのに可愛いというより渋い印象を受けるこじゅが奥州でどのような扱いを受けているかわからないが。
「………楽しく暮らしているのだな、奥州でも」
「めぇ!」
『奥州野菜妖怪天国』
「奥州の人間に謝っておけ……佐吉………」
いい服を着せられ、つやつやの葉っぱとぷにぷにとした頬を見れば、大事にされていることは一目瞭然。
後は佐吉と上手くやってくれれば、別にこのまま大阪城にいても構わないのだが。
佐吉はこの世が終わる勢いで嘆いているが、竹千代のことだ。忘れた頃にどこかからひょっこりと帰ってくるだろうし、帰りたいと思えばいつでも帰ってくることのできる力を竹千代は持っている。
それは佐吉もわかっているのだろうが、納得したくないのだろう。
半兵衛もこじゅを気に入ったようだし、抜かりのない半兵衛は奥州へと急ぎで書簡を送らせているだろう。こじゅ自身が急いで帰りたいそぶりを見せていないのは……
「貴様……もしかして奥州に帰りたくないのか?」
「め、めぇ………」
『家出野菜斬滅』
「理由があるのだろう? 聞かせてみろ」
広い大阪城には使っていない部屋がいくつも余っている。それを熟知している三成は、一番近くにあった空いた部屋へと移動して、こじゅと佐吉を畳の上へと下ろした。
途端に懐から半紙を出し、佐吉よりもじっくり丁寧に文字を書き連ねていったこじゅの主張はこんなものだった。
『悪戯竜見参』
『畑大損害』
『小十郎号泣』
『鷲登場』
『悪戯竜説教希望』
字面とこじゅの書いているときの顔から想像すると、悪戯ばかりする生き物が現れて畑が荒らされて、そして鷲に捕まったということなのだろうが。それにしても悪戯竜とはどんな生き物なのだろうか。見るからに穏やかそうなこじゅが説教して欲しいと言うほど悪徳な生き物、間違いなく関わりたくない。
佐吉と並んで腕を組んで考え込んでいると、袴を横にいる佐吉に引っ張られた。
「どうした?」
『野菜妖怪被害者』
「被害者ではあるのだろうな」
『憐憫』
「少しは哀れんでやることだな」
『承知』
三成にはこじゅの言っていることはわからない。
だが佐吉は何かを理解したのだろう。まだ目に涙はたまっているし、竹千代が恋しい気持ちが小さな体の中で渦巻いているのだろうが。
少し離れた場所で字を書き続けているこじゅへと、とてとてと近づいていき。
『謝罪』
と書かれた紙をそっぽを向きながらこじゅへと突きつけた。
「佐吉……」
『竹千代捜索救援希望』
『承知』
『感謝』
『友愛』
ひしっと抱き合う小さな生き物がそこにはいた。
小さい二人が抱き合っている姿は可愛いといえば可愛いのだが、佐吉の狐耳とこじゅの葉っぱが動きに合わせてふるふると揺れる姿は何というか。
野菜畑?
そんな感想を抱きながら、とりあえず和解した二人と共に三成は竹千代探しを再会することにした。
艶草紙に悪戯をされた官兵衛は、怒りにまかせて中庭の松の木に竹千代を吊したらしい。
官兵衛の宝物に悪戯をしたのだからまあそれはしょうがないと思うし、それに関しては佐吉も官兵衛に怒りをぶつけることはなかった。
いかがわしい部分に馬の油を塗りつけられ、てかてかになった挙げ句意味のわからない幾何学的な模様を書き込まれた艶草紙を泣きながら突きつけてきた官兵衛を見て、哀れに感じたというものある。それにしても艶草紙に馬の油を塗ると墨で塗りつぶされているところが見えるようになるなんて根も葉もない噂を、誰かが竹千代に教えたのだろうか。
木に吊した後は頃合いを見て刑部に下ろしてやってくれと頼んだと言っていたので、官兵衛も竹千代だけが悪いとは思っていないらしいが。この世の終わりが来るのではないかと言うほど落ち込んだ官兵衛を放置し、三成と竹千代捜索隊のちび二人は問題の松の木へと向かったのだが。
「いないな……」
『脱走』
「めーめー」
縛った縄もそのままに、竹千代の姿だけがそこから消えていた。
ちょうど竹千代を縛っていた部分だけが緩んでいるので、竹千代が自分の力で抜け出したと見るべきだろう。縄を斬られていたり、縄の結び目がほどかれていれば事件の可能性があるが、こんな縛られたまま本人だけが消えましたといった感じの脱出ができるのは竹千代本人の力しかない。
誰かに掠われたというわけではないし、あの悪戯小僧を掠って得をする人間がいるわけがなく。
これなら探さなくても安心だろう、いつかどこからかひょこっと出てくる。
三成はそう結論づけたし、佐吉も同じ考えに至ったらしい。誰が見てもわかる安心した表情になり、逆側の手に抱かれているこじゅにぽんぽんと頭を撫でてもらっていた。
『一安心』
「めぇ~」
「問題はどこへ行ったかだが……怒られて隠れたなら、腹が減ったら出てくるだろう」
『自業自得』
「めーめー」
両手にそれぞれちびを抱き、そのぬくもりが風の冷たさを緩和してくれることにありがたさを感じながら、三成は腕に軽く力をこめた。ちびたちが寒がっては困るし、なによりそうすると三成が暖かい。
三成の意図に気がついたのか、三成の体に己の体を密着させる二人。
最後の日の光が空から失われようとしている中、竹千代の行方を気にしつつ三成は城の中へ戻っていったのだが。
その竹千代が本人の失態でとんでもないところに落ちてしまい、とんでもない目にあっていることを知るのは今から数日後の話である。
________________________________________
昔エロ本のぼかしにバターを塗ると見えるようになるってデマあったよね……
PR
色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
@3missiy3をフォロー
うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。ついったのフォローは下 のアイコンから。
@uzumi1250をフォロー
ばさら垢できました
こんな二人で、ここを更新しております。
ツイッターは基本鍵をかけていますが、フォロー申請してくださったらフォローさせていただきます。
カテゴリー
カウンター