がんかたうるふ ぷちばさ! 1.5? その1 忍者ブログ
こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
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戦煌! 新刊の続き……らしきもの。



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「暇だよね、三成君……」
「……暇ですね」
「なにか面白いことないかなあ……」
「半兵衛様の仰る『面白いこと』は天下動乱並の騒動になりますので、必要ありません」
「三成君………言うことが厳しくなったよね……」
「半兵衛様を見ていればそう言いたくもなります」
 音を立てて茶をすすり、茶菓子代わりに蜜柑を口に運び。
 大阪城の天守閣にある半兵衛の部屋で、豊臣秀吉の両腕とも呼ばれている二人は肩を並べてささやかな休息を楽しんでいた。
 その横には三成と同じく背筋をぴしりと伸ばし、蜜柑代わりに金柑をもつ小さな生き物の姿。
 人の幼子のような姿をしているが頭頂部には狐のような耳を持ち、腰の辺りにはふさふさとした尻尾が二本。皮も剥かずに金柑に齧り付く口の動きに合わせて尻尾と耳がぴこぴこと動き、畳の埃が払われていく。
「佐吉君が来てから、掃除の回数が減ったんだよね……もう2~3本尻尾が増えたら、僕の部屋の掃除しなくてよくなるかも」
「半兵衛様………佐吉の尻尾が汚れます」
「三成君がお風呂で毎日洗ってあげてるでしょ?」
「そういう問題ではない気がするのですが」
『否掃除用』
「佐吉もそう主張してます」
『掃除人力希望』
 金柑を食べる手を止め、懐から取り出した筆と半紙に己の思いを書き付けていく佐吉。
 自分の幼い頃と全く同じ顔をしている上に、明らかに人外としか思えない耳と尻尾を生やしている佐吉を見たとき最初は驚いた三成だったが、
 今ではすっかり慣れてしまった。
 彼ともう一人が大阪城の正式な住人となってから、数えるのが面倒になるほどに騒動が巻き起こった。餅を見ると目の色が変わる小さな犬耳とその同居人が帰って行ったのがつい数日前のこと。そして家康と秀吉の戦いはその間もずっと続いていたのだ。家康は今は三河に戻ってしまっているので束の間の平穏を味わえているが、彼が戻ってきたらまた半兵衛が喜ぶ楽しい騒動の毎日が再開されるのだろう。
 できればずっと平穏な日常を味わい続けていたい、この大阪城で。
 大阪城には珍妙な物の怪がいる。
 城下に降りるとそんな噂も聞くが、この地の民は君主に似て細かいことは気にしない性格の者が多く、逆に富と繁栄を呼ぶ座敷童の類と混同されているらしい。気味悪がられるよりはいいので言いたいように言わせているが、この様子なら佐吉を城下に連れて行っても問題はないだろう。
 いくら広大な敷地の城とはいえ、城の外も見せてやりたい。
 自分と同じ顔だから愛情が湧いているというわけでもないのだが、三成はどうもこの佐吉ともう一人、竹千代と三成自身が名付けた狸耳と腹鼓が打てそうなぽんぽこなお腹を持つ小さな生き物が可愛くて仕方がなかった。
 手間のかかる弟ができたような、そんな嬉しさ。
「佐吉……手が汚れている」
 皿にのせられた山盛りの金柑を次から次に手にとり、手を汁でべたべたにしている佐吉の手を懐紙で拭いてやる。この食欲から考えて、今日の夕食は少なめにしてもらったほうがいいだろう。
 あとでその旨を厨房に伝えに行こうと考えていると、おかしな事に気がついた。半兵衛も同時に同じ事に思い当たったのだろう。お茶を飲む手を止め、周囲には目もくれずに金柑にかぶりつく佐吉を見つめながら話しかけてきた。
「………えっと、竹千代君はどこに行ったの?」
「昼に官兵衛が持って歩いていたのは見ているのですが……」
「官兵衛君が部屋に隠した艶草紙に落書きしたんだって?」
「秘蔵の品だったそうなので……さすがに私もあまり強いことは言えませんでした……」
 悲鳴に近い嘆きの声を上げながら廊下を疾走する官兵衛と、彼に首根っこをひっつかまれているというのに状況を理解していない竹千代の対比にすれ違う者全てが笑いを漏らしていたのは見ている。だが、それから竹千代の姿を三成は見ていなかった。
 いつも一緒にいる佐吉も三成と揃いの袴姿で可愛らしく小首をかしげながら考え込んでいるので、彼も心当たりはないらしい。
 普段なら食べ物の匂いをかぎつけるだけでどこからともなく現れるというのに。
 官兵衛にお仕置きと称されてどこかに閉じ込められたのかとも思ったが、竹千代にその類の罰が聞かないのは官兵衛もわかっているはずだ。ならば一体どこへ、と考えながら思い当たる場所を三人で適当に口に出して討論していく。
「またこの間みたいに蜂蜜の瓶の中じゃないの?」
「いえ、それは前田利家の妻の飼っている熊に舐め回されたので相当懲りたはずです」
『秀吉部屋』
「昨日秀吉のお気に入りの茶碗を割っちゃって怒られてたから、あそこにも多分行かない」
「刑部に慰めてもらいにいったということは………」
「絶対にありえないから。佐吉君が行ったのなら喜んで相手するだろうけど……」
『竹千代憎悪対象』
「家康君に顔が似てなきゃ、もう少し優しくすると思うんだけど……」
「も、申し訳ございません……」
 別に三成が悪いわけではないのだが、頭を下げたくなってしまう。
 過保護の大谷さん、と一部に呼ばれているほど三成を溺愛している上に、横からかっさらっていった家康を大いに憎んでいる刑部が同じ顔の竹千代を可愛がるわけがない。
 それからしばらく蜜柑の皮と半紙が飛び交う議論が繰り広げられたのだが結論は全く出ず。
「………ここで話していても見つからないし、探しに行こうか」
「半兵衛様はここで待っていて下さい、行き違いになっては困りますし、お体のことも……」
「大丈夫なんだけどね、たまに血を吐く位だし」
「それが心配なのです!」
「吐くとすっきりするんだけどね……わかった、ここで待ってる」
 病がほぼ癒え、おまけに天下統一も成し遂げてしまったので軍師である半兵衛の仕事は前に比べると大幅に減ってしまった。だからこそ何があるごとに動きたがるのだが、つい先日まで死にかけていた人間に何かを頼むような冷たい人間は大阪城にはいない。
 かくして毎日暇をもてあましていた半兵衛は、べたべたになった手のまま竹千代を探しに行こうとしている佐吉やその手を拭こうとしている三成の横を通り、外に面した窓を開けた。
 一気に冷たい風が中に吹き込んで来る中。


 なにか大きな鞠のような物が風と共に部屋の中にころりと転がり込んできた。


「三成く~ん、なんか入ってきたんだけど」
「だから佐吉、その手であちこち触ると汚れるだろう……半兵衛様、何が入ってきた………って、これは何ですか!!」
「わかんない」
「…………竹千代ではないみたいですが………」
『侵入者斬滅』
「それは少しだけ気が早いかな……」
 佐吉と同じ位の背丈、何故か頭頂部に生えているのは獣の耳ではなく大根の葉のような物。可愛らしさよりも奇妙な渋みを感じさせるその顔立ちと黒目しか存在していない目を見て、その場にいた全員が思った。

 こいつ、目が死んでる。

 そんな始まりを経て、大阪城にやってきた珍客の物語は幕を開けることになった。









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戦煌! が終了し、家路の途中のみっしさんが運転するフィッ子ちゃんの車中で話はまとまりました。

「みっしさんの書くぷちばさの続きが読みたい~」
「じゃあ(ネタバレになるので略)を書きますね」
「っ! そしたら私は私は~」

そんな感じでぷちばさ! 弐がでるかどうかわかりませんが、互いのところのぷちを交換して遊びましょう企画発動。みっしさんは奥州に何故かいってしまった竹千代を弄んで下さるはずですw
なんかそれ以外にも色々面白いこと言ってたけど……にやにや。


ということで、次は家康が登場してもうちょっと話が進むはずです。
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拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)


注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨


ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。


書いている人


みっし

・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。



うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。

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