こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
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ということで、ぷちばさ! 夏休み企画終了でございます!
みっしさんから最後のバトンを渡された時は悩みましたが……こ、これで終わっていいよね。
わたし……ゴールしてもいいよね……
なにげに次回発行予定の「ぷちばさ! 参」の後の話しになっておりますので、ちびお市ちゃん(まだ名前は出ません)も参加しております。
(書いた人 うずみ)
*****
「ぷちっとなつやすみ ~またつぎのなつもあそぼうね~」
「めぇ~」
「ぎゃぎゃ?」
「きゅきゅっ」
「ロボ~ロボロボ」
「うぉぉぉぉぉ!」
宴というのは無駄に長く続く物。
用意して貰ったお菓子やら果物を全て食べ終え、竹千代と忠子以外はみんなお腹いっぱいになったらしい。畳の上にだらだらと寝転がりながら、小さくても元気なちびたちはとりとめのないおしゃべりをずっと続けていた。
だがさすがにちびの中でも年少組らしい者たちは疲れが出てきてしまったらしい。
ナリは三成の体にもたれかかってうとうとしはじめているし、膝の上ではちび宗と佐吉が目を瞬かせながら身を寄せ合っていた。
楽しい宴の時間はそろそろ終わり、彼らを家に帰さなければならないだろう。
三成にちびたちの世話を任せて各所に送るお詫びの文の作成に追われていた半兵衛も、そろそろ全てを書き終えている頃。窓から差し込む光が赤みを増してきている今、きっとちびたちの保護者は必死になって自分の家族を探しているはず。
佐吉の狐耳とちび宗の角を同時に撫でてやりながら、三成はちびたちの会話が途切れるのを待ち続けていた。切りのいいところで終わらせて、帰る支度させたいのだがまだまだ元気いっぱいのちびたちはお話しするのが楽しくて仕方がないらしい。
佐吉がぼーっとしながらも会話の内容を通訳してくれるからわかるが、ちびたちの会話の内容は互いへの興味に移っていっているらしい。
どうしてこじゅのあたまにははっぱがはえてるの?
おいしいの?
おみみとしっぽはないの?
しっぽがないのにじょうずにあるけるの?
はっぱがあたまにはえてるとおそらをとべる?
というか、主にこじゅへの疑問らしいが。
確かに他のちびは頭に葉っぱは生えていないし、こじゅだけ眼が死んでいる。だから皆の興味がこじゅに向かうのはわかるのだが、竹千代の横で鋼の巨体を誇っている忠子だって三成から見れば十分におかしい。
そういえばもっとおかしいちびがいたな。
完全に寝入ってしまいそうになっているのか、手足を投げ出してくうくうと寝息を立て始めているナリを横にしてやろうと小さな犬耳の方へ手を差し伸べようとすると。
「…………しゃま……?」
影から伸びてきた小さな白い手が、いつの間にか三成の腿のあたりの布を指先を震わせながら掴んでいた。
影の中に潜むちびはちび助だけではない。
以前の出来事でそれを知っている三成は、決して大仰に驚くことはなかった。確かに不意打ちに近い形だったので数瞬息を詰めたが、彼女がそうやって驚かれることを畏れていることはよく知っている。
なので平静を装い、影からぴょこんと飛び出している綺麗な黒髪にそっと頭を乗せてやった。頭の上で純白の兎の耳が嬉しそうに揺れ、忠子とは真逆の闇の中にひっそりとたたずむ美しさを持つ顔がこちらを伺うように顔を出した。
「忠子の言っていたのは貴様のことだったのか……」
「しゃま」
『兎耳生肉要望』
「さすがに生肉は用意していない。だがあとで用意しよう……だから数日ここに滞在するといい」
「しゃ……しゃま?」
いいの?
と言わんばかりに小首を傾げる、まだ名前を聞いていないちび。
しかし以前三成と佐吉は彼女に命を救われ、それ以来細々ではあるが交流が続いていた。人見知りが激しいを通り越して三成とちびたち以外の前には絶対に姿を見せない彼女だが、気持ちが優しいのは佐吉が素直に甘えていることからもよくわかる。
『兎耳愛好』
「……しゃま」
『超長期滞在希望』
「佐吉、これにも事情があるのだ。ずっとというわけにはいかないはずだ」
「みぃ!?」
手足をばたばたさせながら近づいていこうとする佐吉に対し、初めて出会ったらしいちび宗は目を剥いて驚いている。人見知りが超絶激しいちび宗にとって、いきなり影から出てきた見知らぬちびなんていうものは恐怖の象徴でしかない。
『兎耳仲間』
「これは怖い存在ではない」
「しゃま……」
みたことないひと、こわい。
まっくろでしたからでてきた。
目を大きく見開いて、がくがくしながら震え。角の先まで振動させているちび宗の眼には、もう涙がいっぱい溜まってしまっている。
これはすぐに泣き出すな、非常にまずい。
城の中でこの調子で泣いたら、夏の大坂城で水害発生となってしまう。半兵衛から世話を任された以上、ちびたちの能力で問題を起こさせるわけにはいかない三成はいくつか解決策を考えた。
ちび宗を掴んで大坂城の外に大坂城の外に投げる。
もしくはちび宗の気をそらして、泣こうとしていたことを忘れさせる。
通常であれば気をそらすことを選ぶのだろうが、三成はちび宗との関わりが薄い。だから泣き止ませる方法も彼の気を引くことができる物もわからないし、そんなことを模索している間に雨が降り始めてしまう。
ちび宗には悪いが、外に投げ捨てるべきか。
基本的には短絡極まりない三成がそんな結論に達している間に、事態は凄まじく動き始めていた。
「めぇめぇ」
のんびりとした口調ではあったが機敏な動きで、こじゅがちび宗の方へと近づいてくる。
口をへの字にして泣くのを堪えようとしている寝転がったままのちび宗の頭をぽんぽんと撫で、首にかけていた手ぬぐいでこぼれる前に涙を拭き取る。
だいじょうぶ、こわくないよ。
おともだちなんだよ。
眼が死んではいるがほのぼのとして笑顔でそう伝えているらしいこじゅを見て、ちび宗は少しだけ勇気が出たらしい。
「…………みぃ」
震えながらではあったが小さな手を兎耳の方へと伸ばし、指先でちょんとつつく。白い耳が震え、黒髪が笑顔で揺れ。
嬉しそうな顔をちび宗に向けてきた姿に、ようやくちび宗は安堵を覚えたらしい。
「……みぃ」
「しゃま……♪」
「みぃみぃ……くちゅん」
「……しゃま」
『友好確立』
「……そのようだな」
互いにおずおずとではあったが、握手をして仲良くしようとしている。
城が水浸しにならなくてよかったことと、こじゅの素早い動きに感謝しながら三成はちび宗の頭をそっと撫でてやる。昔は事あるごとにすぐ泣きだして周囲に大雨を降らしていたらしいが、今の彼は泣くのを堪えることを覚えた。
ちび宗はちび宗なりの成長を見せているのだ。
「よく堪えたな」
「みぃ?」
『号泣我慢偉業』
「めぇめぇ」
周囲の者たちに褒められ、ちび宗も満更ではなかったらしい。
可愛らしいくしゃみをしながらではあったが、嬉しそうに周囲に頷いて見せる。昔は人見知りが過ぎて周囲を攻撃していたそうだが、今のちび宗は人を怖がることはあっても攻撃することはない。
みんなそれぞれの形で強くなっていることを実感した三成だったが、一人だけ成長もしなければ反省もしないのがいるのを思い出す。
「きゅっきゅ~」
畳に寝転んだままくねくねと体を動かし、楽しそうにしている竹千代。
凄まじい力を持っているのにそれを有効活用しないどころか、周囲の迷惑になることばかり引き起こしている。今回のこのちびたちの大集合だって、竹千代が忘年会をしたいと言い出さなければ始まらなかったのだ。
いいことなのやら、悪いことなのやら。
三成に結論を出すことはできないが、この状況で一つだけできることはある。
「竹千代……そろそろ日が暮れる、皆をそれぞれの場所へと送っていけ」
「きゅっ!」
「半兵衛様が書かれた詫び状を持って、しっかり頭を下げてくるといい。佐吉は……」
『竹千代同行監視』
「そうしてもらえるとありがたい」
自分の役割を理解している佐吉は、眠気を振り払うかのように一気に立ち上がる。
ナリは深い寝息を立てて熟睡してしまっているし、ちび助はちび村の影から出てくる気配はない。全員を一度に送ると手間がかかるし、かといって佐吉と竹千代だけでは眠っているナリを抱えていくのも一苦労だろう。チカは手伝ってくれるだろうが、それでも力の抜けた体を抱えるのはなかなかに大変なのだ。
ここはやはり自分の出番か。
頭の中で全員を効率よく送っていく手順を整え、三成はきゃあきゃあと騒ぎながらも竹千代の元へと集まっていくちびたちに声をかける。
「……私も同行しても構わないだろうか?」
ちびにはちびの付き合いがあり、彼らにしかわからないものがある。
だから帰る時も彼らだけの方が本当はいいのだろうが、寝ているナリを起こすのも可哀想だし佐吉だけで竹千代を止められるかわからない。
これ以上あちこちにご迷惑をかけるよりは、自分が同行して謝り倒した方がまし。
そういう判断故にちびたちに聞いた三成に、彼らは一斉に頷いてみせた。
「ぎゃぎゃっ!」
「うぉぉぉぉぉ!」
「ろぼ~!」
「めぇめぇ」
最後に兎耳が可愛らしく揺れて、三成の足元で小さく頷いてみせた。
「……しゃま……!」
みつなりくんはおともだちだよ。
それぞれ口々にそう言ってくれている彼らの声に押されるように、ナリを抱きかかえ佐吉が体を登ってくるのに任せる。小さなくしゃみを漏らすちび宗も抱っこしようとすると、彼は自ら進んで三成の頭の上まで登ってきた。
最初に会った時からそうだが、どうやらちび宗はそこがお気に入りらしい。
人見知りが過ぎて怯えられるよりはいいが、さすがにちび三人は重い。
動くのもままならない、とまではいかないが動きがかなり制限される中。
「きゅきゅっきゅ~!」
ちびたちがこちらへ向かって駆けてきてくれたのは、正直とてもありがたかった。
竹千代の側にいないと彼の能力の恩恵にはあずかれないし、なにより大きく動くと気持ちよさそうに眠っているナリを起こしてしまう。
肩の上に乗せたナリは、時折足を動かしながらも起きる気配は見せない。
「ぎゃぎゃ~」
『睡眠保持希望』
このまま眠らせておいてあげてほしいと伝えてくるチカに頷いてやり、三成はいつもより少し小さめの動作で手を叩き。
半兵衛が書き終わっているであろう手紙のことをすっかり忘れて。
超短期間での全国行脚の旅に出発することになった。
「なるほど、そういう訳だったのか……大変だったな」
「そう思うのであれば、もう少し忠子を大切に扱うことだな!」
「儂としては忠勝の娘として可愛がっているつもりなのだが……」
「…………しゃま?」
『愛玩虐待不明』
「きゅきゅ?」
「いくら可愛がっているとはいえ、海にたたき込むのは間違っている! 貴様は親にそう習わなかったのか!」
「ロボロボ! ロボ!」
愉快な宴から数日後、忠子と共に大坂城を来訪した家康がまず最初に対面したのは。
忠子を大事に扱いなさい。
というありがたくも厳しいお説教をする半兵衛であった。
先日の宴での忠子の報告で、三河(家康)は忠子を悪気なく虐待しているということが知れ渡ってしまった。家康の性格から考えてきっと善意で動いているのだろうが、それでも可愛らしい忠子が酷い目に遭うのが可哀想だ。
忠子を可愛がっている秀吉まで出てきての説教大会にげんなりした家康だったが、愛しい三成の部屋に着いてからもそれは続いた。
忠子が世話になった礼を言いに来ただけなんだけど。
そう言いたげに肩を落としている家康だったが、説教され終わってようやく辿り着いた三成の部屋に着いた途端、部屋に起こっている異常に気がついたらしい。ちびたちを世話する道具以外が置かれていない部屋に、おかしな物が山のように置かれていることについて素直に聞いてきた。
「ところで三成……何故部屋に野菜が山のように積んであるのだ?」
「こじゅとちび宗を奥州まで送った時に、片倉から貰った物だ。佐吉と竹千代が気に入ってしまってな、おやつとして部屋に常備してある」
「こっちの小さな箱は……元親のからくりか?」
「氷を少し入れておくと、物を長時間冷やすことができるそうだ。ナリとチカを安芸に送った時に使ってみてくれと渡された」
「ひょっとこと天狗の面まであるが……」
『大男譲渡』
「武田信玄がくれた物だ」
家康もそうだったが、自分の家のちびをいきなり誘拐された各家の領主たちは誰も怒らなかったらしい。
それどころか自分の家のちびたちをもてなしてくれた大坂城の人間に感謝し、お礼の品まで持たせてくれた。夏の終わりにみんなで集まることができて楽しかったのでしょう、片倉小十郎がそう言ってくれたので土下座する気満々だった三成はある意味拍子抜けしたのだが。
各所との外交関係に問題が出なかったのは、正直ありがたかった。
またらいねんあつまろうね。
たのしかったね。
ちびたちがそう言い合いながら別れを惜しみ、手を振って別れたのを確認してはすぐ手を叩いて次の場所へ行き。最後の忠子を送って大坂城に戻ってきた三成たちを待っていたのは、怒りで顔を引きつらせた半兵衛であった。
せっかく時間をかけて書いた手紙を持って行き忘れた三成も結構怒られたのだが、やはり一番悪い竹千代が集中的に叱られることになった。
その間佐吉と名前を名乗らない兎耳のちびは秀吉の膝でご飯を食べながら甘えていたので、彼らにとってはいい夏の忘年会だっただろう。
来年もやることが彼らの中で決定しているらしいが、来年は怒られないように開催して欲しい。できれば事前に文を送って、迎えに行くのもちゃんと相手の家に挨拶してから……そんなことを家康を叱りながら考えていた三成だったが、家康の目線が自分ではなく自分の後ろに隠れているちびに注がれていることにその時気がついた。
「……これが……気になるのか?」
「始めて会ったのでな、どこの家のちびなのだ?」
「わからん」
「そうか、ではお前はもう大坂城の子なのだな」
あっさりと三成の言葉を受け入れてくれるのが家康。
細かいことを気にしない彼と、妙な所で細かいことを気にする三成だからこそ上手くいっているのだが、ぴるぴると震える兎耳のちびと家康はどうも相性が悪いらしい。
「…………しゃま……っ!」
何か眩しい物でも見るかのように眼を細め、家康の言葉に応えずに三成の背に隠れてしまう。
「儂は仲良くしたいんだがなあ……」
「無理矢理近づいても怖がられるだけだ、あと数日は滞在すると言っているのでその間に仲良くすればいいだろう」
「三成といちゃつきながらこの子と仲良くして、秀吉と稽古か……中々に忙しい日程だな」
『佐吉遊技希望』
「そうか、佐吉も儂と遊びたいのか! 益々忙しいな!」
「きゅっきゅ~!」
嬉しそうに抱きついてくる竹千代と佐吉を抱き留めながら、家康は晴れやかな笑顔を三成に向けてくる。
家康の背の向こうの空を見れば、アキアカネが澄んだ青い空を舞い続けている。
そろそろ秋、そして夏が終わってしまう。
最後の最後に大きな出来事が起こってしまったが、今年の夏は平穏そのもの。こんな日々が秋になっても続けばいい、そう思いながら大切な存在が守るべき存在と遊んでいる姿を見つめ。
石田三成は、安堵と満足に満ちた息を吐いたのだった。
・これで次はぷち参ですね……話はできているので頑張ろう。
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色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
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うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。ついったのフォローは下 のアイコンから。
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