こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
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ちょろっとえちぃです。
某所では18禁にしましたが、こっちでは15禁でいいかなあ……と。
某所では18禁にしましたが、こっちでは15禁でいいかなあ……と。
*****
人との距離は出来るだけ遠い方がいい。
聞こえるはずの息づかいが空気に紛れて消え、
長柄の武器すら届かず、
自分の発する気配も相手に届かない。
そんな適度な距離を保つことが、生き延びる極意。
だからこそ肌を晒す時は人を側に寄せない事を常とする。身に纏う衣は刃が肌に届くことを防ぐ役に立ってくれるが、それすらない時に自分を守ることができるのは心構え、それだけなのだから。
「……じろじろ見ないでくれる?」
「じっくりと見た事なんて無かったからね」
「あんたに見せるためにこんなことしてるわけじゃないんだけど。そろそろ夜が明けるし、早めにここを出ないと……」
「そんなに忙しいなら手伝おうか?」
「自分の身支度を先にしたら? 素っ裸でそんな格好してたら、色男なんてもう呼んでもらえないよ」
濃密な闇に、月の光が一筋。
かすかな水音を打ち消すかのように軽妙な、だがどこか空々しい会話が続く中。猿飛佐助は水を張った桶の中に手を伸ばし、中で泳ぐ手拭いでゆっくりと体を拭き始めた。
体に張り付くのは少し離れた布団の上で何も身に纏わずに横になる男の匂い。
自分の汗とそれが入り交じり、下肢から鈍く伝わってくる甘い余韻にも近い違和感に顔をしかめるが、それは自分を見守っているつもりらしい男を喜ばせるだけだった。
灯籠の明かりがとっくの昔に消えてしまった室内で、互いの顔を照らし出すのは天からの尽きぬ光だけ。
夜目は利くが、ここまで暗いと咄嗟の状況に対応しきれない。それにこの部屋の狭さが、佐助の不安に拍車をかける。先程まで男二人で体を重ねていた布団、その横に置かれている男の長太刀を本気で振り回せない狭さは、敵に襲撃された時にこちらを不利に追い込むだろう。
何故この男はそれがわかっているのに自分をこんな宿に連れ込むのか。
周囲に気を配りながら身支度を進めている今の状況への苛立ちと、男に対する怒りに近い感情。一応腰回りにだけは男から奪い取った着物をまといつかせ、上半身を拭いた布を一度桶の中に戻そうとすると、己の体から心地よい匂い。
桶の中の水が月の光を照り返す中、底の方にうっすらと見える布袋がこの匂いの元だろうか。
「これ、あんたがやったわけ?」
「乾燥した柚子の皮をちょっと……気に入ったかい?」
「俺様は女じゃないって、何度言えばわかるのかな? まあ、あんたとは体の相性は悪くないし……こういうのも嫌いじゃないから相手はするけど……」
「俺はいい匂いだと思うけど」
「いい匂いさせてお仕事する忍びなんてどこにいるのさ」
口を尖らせて文句を言うと、己の腕を枕に寝っ転がっていた男が笑い声と共に体を起こした。
逞しくも鋭い印象を与える裸体を一切隠すことない男の肩口から、明るい色合いの髪が滝のように流れ落ちている。普段は綺麗に結っているのであまり印象に残らないのだが、彼の髪はほどくと赤金の様な輝きを放つ。
月ではなく日の光に当てれば、燃え上がる炎のように光るのだ。
あまり目立たないくすんだ色合いの自分の髪は仕事を有利に進めるための道具になってくれるが、彼の髪の美しさは自分の目を喜ばせてくれる。
出会う度に床を共にし、冗談めかした甘い言葉を交わし。
だけど決して本気で愛を囁くことはしない。遊び人であるこの男が自分に本気になることはないし、なにより猿飛佐助という忍びは全てを捧げるにふさわしい主をもう持っていた。
彼のためならば命を捧げてもいい。
これから伸びゆく若木のように、まだ未成熟でどうしようもない若者だが。佐助は彼のことをこよなく愛していたし、彼が将来名君と呼ばれるようになるためならどんなことでも行うつもりだった。
そして佐助の望む未来の中に、この男の居場所はない。
前田慶次。
今は上杉の食客であり、稀代の遊び人として国中を放浪していた男。
そして佐助にとっては体を与える唯一の男であり、自分を忍びとして扱わないただ一人の人間でもあった。
「あとは真田の所に帰るだけだろ、なら別にいいと思うけど……」
「うちの旦那、異常に鼻がきくんだよね……獣並みに。随分前にも戻って旦那に挨拶したら『佐助、前田殿に会ってきたのか?』だよ?」
「別に俺は真田に気付かれても構わないけど」
「俺様が困るの! それにあんたと会ったことに気付かれるのもまずいんだよ……特におっかない大谷さんに、ね」
下半身を拭くために慶次の着物を腰のあたりからどけ、片足を伸ばしゆっくりと足の汚れを拭い始める。特に足の付け根の当たりは念入りに、彼が自分の内側に残した物を全て消し去るように。
足の間ですっかり力を失ってる肉茎も綺麗にしてやろうと足の間に手を滑り込ませようとすると、
「手伝おうか?」
というのんきな声。
それと同時に大柄な体が獣のように四つん這いでこちらに移動し、自分の背を抱くようにして後ろから腕を回してきたのを察知し。
佐助は首を振りながら文句を言うことしかできなかった。
「どうしてあんたはいやらしいことする時だけ元気になるわけ……?」
「大丈夫だよ、さすがにあんだけ出したらもう勃たないから」
「どうりでたくさん出したわけだ……俺様腰抜けるかと思ったよ……」
冗談めかした動作で慶次の腕を払いのけようとするが、しっかりと佐助の後ろの自分の位置を確保した彼の腕は脇下を通り佐助の下腹部をさすっている始末。
「久しぶりだったからね……佐助に会うのも……誰かを抱くのも」
「つまらない冗談」
「…………本当なんだけど…………ま、それはいいか。それより、おっかない大谷さんって……大谷吉継?」
「結構仲良しだったわけ?」
「何度か顔を見たくらいかな。秀吉が軍を興してからは、ほとんど会えなかったし……俺達」
昔を懐かしむように、しんみりとした様子で呟いた慶次だったがその手は全く止まる様子を見せなかった。慶次の手を無視するかのように足の付け根を必死に拭いていた佐助の手から手拭いをひょいと取り上げ、首を伸ばし佐助の頬に自分の顔を寄せ。
「ほら、俺がやってあげるから……足上げて」
「今までの女もそうやって口説いてきたわけ?」
「……それとこれとは別だよ」
朗らかな声と柔らかい態度を崩さなかった慶次が、その一瞬だけ全てを尖らせた。
手拭いを取り返そうとしていた佐助の手を二本とも片手で握りこみ、遊び人と称される男とは思えない殺気のこもった声が甲斐一の忍びの体をわずかの間凍らせる。
「ちょ…………っ!」
「慶次って呼んでよ、さっきみたいに」
「俺様、恥ずかしがり屋なんだよね~」
誰が呼んでやるか。
そんな思いを込めてきつめにそう言うと、逆に慶次の声が急に優しさを帯びた。
「佐助はいつもそうだよね……追っかけると逃げるし、でも近づいていかないと捕まえられないし」
「忍びってのはみんなそんなものだよ。前田家にだって忍びはいるんだから、わかってるんだろ?」
「かすがちゃんは隠れてないし、忍んでないけど」
「俺様をあいつと一緒にしない!」
「それもそうか。ところで話を元に戻すけど、俺は家康に今の石田の場所を伝えるだけ? 他にも俺にできることがあったら……」
「あの運のない軍師さんはそれだけでいいって……言ってたよ。今はまだ話し合える段階じゃないし、石田の大将が体調崩し……てるからね。こんな時に二人を会わせたら、石田の大将が死んじゃうかもしれないから……」
「とりあえず家康がどう動くかをまず見たいって事か」
「ご明察」
平気な風を装ってはいるが、慶次の手は的確に佐助の体の弱い部分に触れている。
くすぐったさと紙一重のしびれるような感触に軽く体を浮かすと、それを待ちかねていた慶次の膝の上にのせられてしまう。胡座をかいた膝に片方だけ尻を乗せることになり、冷たい風がわずかに流れ始めた時。
慶次の指が、先程まで彼自身を受け入れていた場所へと到達した。
「…………………っ! そこは……」
「中にまだ残ってるよね」
「自分で……するって…………」
「俺の方が指長いよ……佐助が一番知ってると思うけど」
その言葉で体は全てを諦めたようだった。
惑いすぎて混乱の極みに達しているというのに、口からは自然とゆっくりとした吐息が漏れ、体の中心ではなく足先に力が集中していく。
「…………中から…………出すだけ…………」
「わかってるって」
「変なことしたら殺すよ……んっ」
労るようにゆっくりと入ってきた指に、自然と喉から甘い声が漏れる。
先程まで自分の中を出入りしていた物より遙かに細いが自由に動くそれが内壁を擦り、絡みつく精を指に絡め取っていくのを佐助は唇を噛みしめながら感じていた。
溶けそうな甘い声が自分の口から漏れ、そしてそれを慶次に聞かれる。
それに耐えられなかったのだ。
「痛くない?」
「気持ち……悪い……」
「じゃあ早く終わらせるから」
自分をなだめるように頬に降らせてくる唇が憎い。
その優しさが自分を変えてしまうことをわかっていたから。
「ちょっと……奥に残ってるかな」
「さっさと終わらせ……ん……はぁ…………」
顔を寄せ合うと自分と彼の髪が混ざり合うのが嫌だ。
綺麗な日の光の似合う髪を汚してしまいそうだから。
指が出入りしていく度に、ぬるりとした感触が足の方へとのびていく。
そんな感触にすら身をよじり、喘ぎ声とも吐息ともつかない声を漏らす佐助を慶次は後ろから優しく抱きしめる。もう両手は彼に掴まれていないし、自由に動かすことができるのだが。
この体から逃げたい、そんな思いはもうどこかへ行ってしまっていた。
「ちょっと待った……少し……休憩」
「早く出るんじゃなかったっけ?」
「この状況で行けるわけないって……綺麗に拭いたのにまたどろどろになっちゃたし……」
「じゃあ一緒に風呂でも入るっていうのは?」
「だからさ……俺様は誰にも見られずにこの宿を出たいんだけど……」
幸い佐助も先程の交わりで精を吐き出し尽くしているような状況だったので、慶次の愛撫に近い『掃除』に下半身が反応することはなかったが。吐き出すことができないので体の妙な疼きが残り続けるというか、このまま回復するまで体を寄せ合い続けたいというか。
そんなことは無理だとわかっているのに、慶次といると無駄な夢を見てしまう。
忍びが一国の当主と繋がりのある男と関係を持ち続けて、いいことなどあるわけがないのに。佐助の主が豊臣方につき、前田家が徳川方についた。その段階で彼とは敵同士になったはずなのに、どうして自分は会う度に彼の求めるがままに体を与えてしまうのだろうか。
その答えを自分は知っている、だが決してそれを受け入れることはない。
「とりあえず、指抜いてくれる?」
「少し休憩って言ってたからさ、すぐに再開できるように……」
「助平オヤジじゃないんだから……そういやあんた、髪留めは?」
「布団の中じゃないかな。どこかの誰かが思いっきり引っ張ってくれたから」
「それしか掴むところがなかったんだって。思いっきり揺さぶられたんでね」
首を後ろに傾け、まだ自分の最奥に指を埋めている慶次に文句を言っていると慶次のもう片方の手が顔へと伸びてきた。汗で頬に張り付いた髪を指ですくい取り、流れの中に戻しながらじっと見つめているのは佐助の髪。
「なにかついてる?」
「随分伸びたなって思ってさ。俺の髪留め分けてあげようか? まつ姉ちゃんの婚礼の時に着た着物で作ったやつがあるんだ、きっと佐助に似合うと思うんだけど」
「俺様にあんたと同じ髪型になれってこと? さすがにそれは勘弁かな、旦那に笑われるよ」
「じゃあ持っててくれるだけでいいから」
その言葉の後、慶次が長太刀に巻き付けていた飾り紐の一本を佐助は受け取ることになったのだが。それが持つ意味と、それが自分に運んでくる運命のことなどまだ彼も慶次もわかってはいなかった。
_________________________________________________________________________________
幸村さんの章から1ヶ月半程経過しております。
そして……久々にえちぃっぽいのを書いて、恥ずかしくなった。どひゃーとなる程の濃厚なエロではないにしても、なんだろう……この恥ずかしさは。
私に2月の戦煌の刻に「慶佐書きましょう!」と仰った某様……書いたよ……というか、私は洗脳されたら何でも書きますw あと慶佐増えろ! と某様が言っていたので私も叫んでおく。
慶佐増えろ~!
慶次さんと佐助さんにも幸せが来るといいですねえ……
BGM『Strawberry Sex』 by平井堅
聞こえるはずの息づかいが空気に紛れて消え、
長柄の武器すら届かず、
自分の発する気配も相手に届かない。
そんな適度な距離を保つことが、生き延びる極意。
だからこそ肌を晒す時は人を側に寄せない事を常とする。身に纏う衣は刃が肌に届くことを防ぐ役に立ってくれるが、それすらない時に自分を守ることができるのは心構え、それだけなのだから。
「……じろじろ見ないでくれる?」
「じっくりと見た事なんて無かったからね」
「あんたに見せるためにこんなことしてるわけじゃないんだけど。そろそろ夜が明けるし、早めにここを出ないと……」
「そんなに忙しいなら手伝おうか?」
「自分の身支度を先にしたら? 素っ裸でそんな格好してたら、色男なんてもう呼んでもらえないよ」
濃密な闇に、月の光が一筋。
かすかな水音を打ち消すかのように軽妙な、だがどこか空々しい会話が続く中。猿飛佐助は水を張った桶の中に手を伸ばし、中で泳ぐ手拭いでゆっくりと体を拭き始めた。
体に張り付くのは少し離れた布団の上で何も身に纏わずに横になる男の匂い。
自分の汗とそれが入り交じり、下肢から鈍く伝わってくる甘い余韻にも近い違和感に顔をしかめるが、それは自分を見守っているつもりらしい男を喜ばせるだけだった。
灯籠の明かりがとっくの昔に消えてしまった室内で、互いの顔を照らし出すのは天からの尽きぬ光だけ。
夜目は利くが、ここまで暗いと咄嗟の状況に対応しきれない。それにこの部屋の狭さが、佐助の不安に拍車をかける。先程まで男二人で体を重ねていた布団、その横に置かれている男の長太刀を本気で振り回せない狭さは、敵に襲撃された時にこちらを不利に追い込むだろう。
何故この男はそれがわかっているのに自分をこんな宿に連れ込むのか。
周囲に気を配りながら身支度を進めている今の状況への苛立ちと、男に対する怒りに近い感情。一応腰回りにだけは男から奪い取った着物をまといつかせ、上半身を拭いた布を一度桶の中に戻そうとすると、己の体から心地よい匂い。
桶の中の水が月の光を照り返す中、底の方にうっすらと見える布袋がこの匂いの元だろうか。
「これ、あんたがやったわけ?」
「乾燥した柚子の皮をちょっと……気に入ったかい?」
「俺様は女じゃないって、何度言えばわかるのかな? まあ、あんたとは体の相性は悪くないし……こういうのも嫌いじゃないから相手はするけど……」
「俺はいい匂いだと思うけど」
「いい匂いさせてお仕事する忍びなんてどこにいるのさ」
口を尖らせて文句を言うと、己の腕を枕に寝っ転がっていた男が笑い声と共に体を起こした。
逞しくも鋭い印象を与える裸体を一切隠すことない男の肩口から、明るい色合いの髪が滝のように流れ落ちている。普段は綺麗に結っているのであまり印象に残らないのだが、彼の髪はほどくと赤金の様な輝きを放つ。
月ではなく日の光に当てれば、燃え上がる炎のように光るのだ。
あまり目立たないくすんだ色合いの自分の髪は仕事を有利に進めるための道具になってくれるが、彼の髪の美しさは自分の目を喜ばせてくれる。
出会う度に床を共にし、冗談めかした甘い言葉を交わし。
だけど決して本気で愛を囁くことはしない。遊び人であるこの男が自分に本気になることはないし、なにより猿飛佐助という忍びは全てを捧げるにふさわしい主をもう持っていた。
彼のためならば命を捧げてもいい。
これから伸びゆく若木のように、まだ未成熟でどうしようもない若者だが。佐助は彼のことをこよなく愛していたし、彼が将来名君と呼ばれるようになるためならどんなことでも行うつもりだった。
そして佐助の望む未来の中に、この男の居場所はない。
前田慶次。
今は上杉の食客であり、稀代の遊び人として国中を放浪していた男。
そして佐助にとっては体を与える唯一の男であり、自分を忍びとして扱わないただ一人の人間でもあった。
「あとは真田の所に帰るだけだろ、なら別にいいと思うけど……」
「うちの旦那、異常に鼻がきくんだよね……獣並みに。随分前にも戻って旦那に挨拶したら『佐助、前田殿に会ってきたのか?』だよ?」
「別に俺は真田に気付かれても構わないけど」
「俺様が困るの! それにあんたと会ったことに気付かれるのもまずいんだよ……特におっかない大谷さんに、ね」
下半身を拭くために慶次の着物を腰のあたりからどけ、片足を伸ばしゆっくりと足の汚れを拭い始める。特に足の付け根の当たりは念入りに、彼が自分の内側に残した物を全て消し去るように。
足の間ですっかり力を失ってる肉茎も綺麗にしてやろうと足の間に手を滑り込ませようとすると、
「手伝おうか?」
というのんきな声。
それと同時に大柄な体が獣のように四つん這いでこちらに移動し、自分の背を抱くようにして後ろから腕を回してきたのを察知し。
佐助は首を振りながら文句を言うことしかできなかった。
「どうしてあんたはいやらしいことする時だけ元気になるわけ……?」
「大丈夫だよ、さすがにあんだけ出したらもう勃たないから」
「どうりでたくさん出したわけだ……俺様腰抜けるかと思ったよ……」
冗談めかした動作で慶次の腕を払いのけようとするが、しっかりと佐助の後ろの自分の位置を確保した彼の腕は脇下を通り佐助の下腹部をさすっている始末。
「久しぶりだったからね……佐助に会うのも……誰かを抱くのも」
「つまらない冗談」
「…………本当なんだけど…………ま、それはいいか。それより、おっかない大谷さんって……大谷吉継?」
「結構仲良しだったわけ?」
「何度か顔を見たくらいかな。秀吉が軍を興してからは、ほとんど会えなかったし……俺達」
昔を懐かしむように、しんみりとした様子で呟いた慶次だったがその手は全く止まる様子を見せなかった。慶次の手を無視するかのように足の付け根を必死に拭いていた佐助の手から手拭いをひょいと取り上げ、首を伸ばし佐助の頬に自分の顔を寄せ。
「ほら、俺がやってあげるから……足上げて」
「今までの女もそうやって口説いてきたわけ?」
「……それとこれとは別だよ」
朗らかな声と柔らかい態度を崩さなかった慶次が、その一瞬だけ全てを尖らせた。
手拭いを取り返そうとしていた佐助の手を二本とも片手で握りこみ、遊び人と称される男とは思えない殺気のこもった声が甲斐一の忍びの体をわずかの間凍らせる。
「ちょ…………っ!」
「慶次って呼んでよ、さっきみたいに」
「俺様、恥ずかしがり屋なんだよね~」
誰が呼んでやるか。
そんな思いを込めてきつめにそう言うと、逆に慶次の声が急に優しさを帯びた。
「佐助はいつもそうだよね……追っかけると逃げるし、でも近づいていかないと捕まえられないし」
「忍びってのはみんなそんなものだよ。前田家にだって忍びはいるんだから、わかってるんだろ?」
「かすがちゃんは隠れてないし、忍んでないけど」
「俺様をあいつと一緒にしない!」
「それもそうか。ところで話を元に戻すけど、俺は家康に今の石田の場所を伝えるだけ? 他にも俺にできることがあったら……」
「あの運のない軍師さんはそれだけでいいって……言ってたよ。今はまだ話し合える段階じゃないし、石田の大将が体調崩し……てるからね。こんな時に二人を会わせたら、石田の大将が死んじゃうかもしれないから……」
「とりあえず家康がどう動くかをまず見たいって事か」
「ご明察」
平気な風を装ってはいるが、慶次の手は的確に佐助の体の弱い部分に触れている。
くすぐったさと紙一重のしびれるような感触に軽く体を浮かすと、それを待ちかねていた慶次の膝の上にのせられてしまう。胡座をかいた膝に片方だけ尻を乗せることになり、冷たい風がわずかに流れ始めた時。
慶次の指が、先程まで彼自身を受け入れていた場所へと到達した。
「…………………っ! そこは……」
「中にまだ残ってるよね」
「自分で……するって…………」
「俺の方が指長いよ……佐助が一番知ってると思うけど」
その言葉で体は全てを諦めたようだった。
惑いすぎて混乱の極みに達しているというのに、口からは自然とゆっくりとした吐息が漏れ、体の中心ではなく足先に力が集中していく。
「…………中から…………出すだけ…………」
「わかってるって」
「変なことしたら殺すよ……んっ」
労るようにゆっくりと入ってきた指に、自然と喉から甘い声が漏れる。
先程まで自分の中を出入りしていた物より遙かに細いが自由に動くそれが内壁を擦り、絡みつく精を指に絡め取っていくのを佐助は唇を噛みしめながら感じていた。
溶けそうな甘い声が自分の口から漏れ、そしてそれを慶次に聞かれる。
それに耐えられなかったのだ。
「痛くない?」
「気持ち……悪い……」
「じゃあ早く終わらせるから」
自分をなだめるように頬に降らせてくる唇が憎い。
その優しさが自分を変えてしまうことをわかっていたから。
「ちょっと……奥に残ってるかな」
「さっさと終わらせ……ん……はぁ…………」
顔を寄せ合うと自分と彼の髪が混ざり合うのが嫌だ。
綺麗な日の光の似合う髪を汚してしまいそうだから。
指が出入りしていく度に、ぬるりとした感触が足の方へとのびていく。
そんな感触にすら身をよじり、喘ぎ声とも吐息ともつかない声を漏らす佐助を慶次は後ろから優しく抱きしめる。もう両手は彼に掴まれていないし、自由に動かすことができるのだが。
この体から逃げたい、そんな思いはもうどこかへ行ってしまっていた。
「ちょっと待った……少し……休憩」
「早く出るんじゃなかったっけ?」
「この状況で行けるわけないって……綺麗に拭いたのにまたどろどろになっちゃたし……」
「じゃあ一緒に風呂でも入るっていうのは?」
「だからさ……俺様は誰にも見られずにこの宿を出たいんだけど……」
幸い佐助も先程の交わりで精を吐き出し尽くしているような状況だったので、慶次の愛撫に近い『掃除』に下半身が反応することはなかったが。吐き出すことができないので体の妙な疼きが残り続けるというか、このまま回復するまで体を寄せ合い続けたいというか。
そんなことは無理だとわかっているのに、慶次といると無駄な夢を見てしまう。
忍びが一国の当主と繋がりのある男と関係を持ち続けて、いいことなどあるわけがないのに。佐助の主が豊臣方につき、前田家が徳川方についた。その段階で彼とは敵同士になったはずなのに、どうして自分は会う度に彼の求めるがままに体を与えてしまうのだろうか。
その答えを自分は知っている、だが決してそれを受け入れることはない。
「とりあえず、指抜いてくれる?」
「少し休憩って言ってたからさ、すぐに再開できるように……」
「助平オヤジじゃないんだから……そういやあんた、髪留めは?」
「布団の中じゃないかな。どこかの誰かが思いっきり引っ張ってくれたから」
「それしか掴むところがなかったんだって。思いっきり揺さぶられたんでね」
首を後ろに傾け、まだ自分の最奥に指を埋めている慶次に文句を言っていると慶次のもう片方の手が顔へと伸びてきた。汗で頬に張り付いた髪を指ですくい取り、流れの中に戻しながらじっと見つめているのは佐助の髪。
「なにかついてる?」
「随分伸びたなって思ってさ。俺の髪留め分けてあげようか? まつ姉ちゃんの婚礼の時に着た着物で作ったやつがあるんだ、きっと佐助に似合うと思うんだけど」
「俺様にあんたと同じ髪型になれってこと? さすがにそれは勘弁かな、旦那に笑われるよ」
「じゃあ持っててくれるだけでいいから」
その言葉の後、慶次が長太刀に巻き付けていた飾り紐の一本を佐助は受け取ることになったのだが。それが持つ意味と、それが自分に運んでくる運命のことなどまだ彼も慶次もわかってはいなかった。
_________________________________________________________________________________
幸村さんの章から1ヶ月半程経過しております。
そして……久々にえちぃっぽいのを書いて、恥ずかしくなった。どひゃーとなる程の濃厚なエロではないにしても、なんだろう……この恥ずかしさは。
私に2月の戦煌の刻に「慶佐書きましょう!」と仰った某様……書いたよ……というか、私は洗脳されたら何でも書きますw あと慶佐増えろ! と某様が言っていたので私も叫んでおく。
慶佐増えろ~!
慶次さんと佐助さんにも幸せが来るといいですねえ……
BGM『Strawberry Sex』 by平井堅
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色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
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うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。ついったのフォローは下 のアイコンから。
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