がんかたうるふ 第二衣装のアニキが毛利さんに脱がされるだけの話(腐向け・毛長) 忍者ブログ
こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「普段衣装を着込んでる人が服を脱いだときの恥じらいぶりが好きだ、大好きだ。でも普段薄着というか半裸の人が珍しく着込んだ服を脱がされて恥じらってるのって最高じゃない!?これがアニキ萌えか!!」とある日突然アニキ萌えに目覚めた相方さんからネタを拝借。これも日々「アニキ萌えアニキ萌えガタイが良くて男前なのに可愛くて豆腐メンタルかもしれないアニキ萌え」と日々呟きまくった成果でしょうか。再三いろんな所で書いていますが、私はアニキに限らず2の第二衣装が大好きです。筆頭と毛利の第二が好きですが中でもアニキは別格です。なにあの着込んだ海賊ルック超カッコイイ。普段の半裸とのギャップすげぇ。着込んだ衣装の下の筋肉想像するとちょっと悶えそうになる。例え2のアニキのキャラ性能がアレで通常攻撃が一番強い技だと知っていてもあの衣装だけで全てを許せそうなぐらい大好きです。パイレーツオブ瀬戸内最高じゃねぇの…!!第二衣装のアニキがいいようにされている本はないものか、第二衣装だけを集めたアンソロはないのか目を皿のようにして探す日々です。思えば普段がほぼ半裸のキャラがカチっと着込んだそのギャップは反則級だと思うのです。んで腐った人なら当然脱がしたいと思うと思います。私は脱がしたい。そんで自分で脱ぐのならともかく脱がされることを恥じらうアニキが見たい。どうせなら脱がすのは毛利さんにやってもらおう。でも寸止め。これはそんな話です。気の利いたタイトルが思いつかなかったのでそのまんまです。HDコレクション発売で第二衣装アンソロとか出ないかと本気で願っています。普段はガタイが良くて半裸のキャラが服を着込むのって一粒で二度美味しい並みに美味しいと思う。普段の半裸アニキも豪快かつ乳首で好きですけどかっちり着込んだキャラ好きとしては2第二衣装アニキも萌えでございます。『アニキの第二衣装をひっそりこっそり見守る会』と『第二衣装の構造が気になるからめくり隊』があれば私は入りたい。そして脱がしたいだけの話の割に前置きがやたらとながくてすみません。服を脱がしてるだけだから年齢制限はかけていません。大丈夫…ですよね?○書きながら毛利さん生きてて家康と和解して石田さんもいてってこのルート何?って思いましたが、2のまま何も悪巧みが無い世界線であればこういう可能性もあるのかもしれない、ということで自分に無理矢理納得させました。もしくは元親緑ルートのif展開で最後の最後に殺せなくて毛利を拾ってきたでも良い。要はアニキの服を脱がしたいだけの話だからここまで考えなくても良いような気もする。




書いた人:みっしー





 *****





 長曾我部元親がそれを着たのは酒宴の席での、ちょっとした戯れに過ぎなかった。
 
 いつぞやの航海で入手してきた一風変わった衣類。日頃は海上での動きやすさ重視で上着も着ないような元親が着るにはやや厚手の衣類はとても上品に作られており非常に手が込んでいるのは見ているだけでもわかった。白と紫をメインに据えられたその服は見ているだけで満足するぐらい綺麗だったのでそのまま自分にとってのお宝と一緒にしまい込んで、すっかり忘れていた。それがたまたま、酔っ払った家康の手によって発掘されたのだ。
 
 「もーとーちーかー!なんだこれは?新手の着物か?」
酒が入り、良い感じに出来あがった笑顔で家康は問う。右腕で石田の首を押さえ込むような様子でその場に立ち、左手には箱とそこから零れるような一抱えの衣類を持っていた。
「家康?お前…どこからそんなの持ってきたんだよ。」
 今回の酒宴の場所提供者である元親は、中心で馬鹿をやる青いのと赤いのと黄色いのを目に収めつつ、自身は喧噪から抜け出て柱にもたれかかりながら1人で酒を飲んでいた所だった。賑やかなのは嫌いでは無いし、騒がしいのも嫌いでは無いが今のあの3人はにぎやかを通り越して、最早うるさいレベルにまで達しているため早々に避難したというわけだ。 同じような理由でほろ酔いの家康と、飲んだら倒れるという事情で酒は飲まない石田はその場を離れていたのだろう。元親の問いに家康はえへんと胸を張りながら答える。
「元親のお宝部屋にあったぞ!なんか色々あったが綺麗だったのでもってきてしまった!」
 この家康、と書いて酔っ払いと読む、ふらふらと彷徨っている内に元親の秘蔵のお宝部屋に入り込み、何を手に取るかと思えば見たこと無い衣類を取り出したらしい。他にも珍しいからくりとか色々あったはずなのだが何故それを手に取ったのかがわからない。そしてそんな家康にうなり声を上げて噛みつこうとする人間がいた。
「家康ウウウウウ!貴様!長曾我部の許可無く持っていくのは止めろと言ったであろうがああああ!」
 石田である。一応まだ素面である彼はなんとか家康の行動を止めようとしたのだろうが、悲しいかな、酔っ払い対素面の人間では敵うはずもなく、そのまま引きずり回されたのであろう。今なおグルグル唸って飛びかからんばかりの勢いの石田にまぁまぁと元親は声を掛ける。
 「家康が言ってるのはお宝部屋とは名ばかりの俺のガラクタ部屋だよ。よそ様から見て貴重なもんはそんなにはいってねぇから心配しなくていい。…あそこも色々突っ込んだけど、そういやこれもあったのか。」
 答えながら元親は家康から衣類一抱えを受け取る。気に入ったことは気に入ったが買ってから今に至るまで着用していないのだ。そんな元親の答えに対し安堵しながらも石田は再び眉根を寄せる。
「そうなのか?…なら、良いのか?いや…やはり家主に断りなく部屋に入るのはどうかと思うのだが…」
「細かい事を気にするなー三成ー!胃が痛くなるぞー。」
「…私が一体誰のために頭を悩ませていると思うのだ貴様アアアアアアアア!」
 真面目で堅物だとこういう時に苦労する、と言わんばかりに周囲の事を考えていながらも割合自由きままな行動が多い家康に振り回され続ける石田であった。
 一方そんな愉快な二人を横目に、元親は家康が持ち出した件の衣類一揃えを確認していた。生地も良いし、見た目も大変美しいのだが、一度も着たことはない。だから、それは本当に気まぐれだった。
 「…いっぺん着てみるか。」
 宴もたけなわで盛り上がっており、自分が居なくてもあとは滞りなく進むだろう。それに、こんな機会が無ければこれを見つける事も無ければ、着る機会すらも無いのかも知れない。これも縁であるのならば、少しはそれに従ってみようか、となんとなく思っただけなのだ。いそいそと衣装一式を持ったまま奥の間に進んでいった元親に、口論に夢中になっていた家康と石田の二入は一切気がつかなかった。
 
二人は後に、語る。気がついていれば、よかったかなぁ。それとも馬に蹴られただけだろうか、と、
 いずれにしろこの時点では、誰も、なにも知らない。

 「結構着なきゃいけねーのな、これ…。」
 奥の間の灯りを灯し、姿見を見ながらそれまで着ていた着物を脱ぎ捨て、四苦八苦しながら着ていく。ちなみに手本となるようなものもなにもないので完全に自己流ではあるが間違いではないと信じながら元親は服を着ていく。正直普段の格好ではは軽装、もとい薄着過ぎると色んな人間に言われてばかりなので尚更難しく感じるのかも知れない。白い着物を着て、上に紫色も鮮やかな変わった作りの羽織を着る。さいごに白い布を付けて、また別なものを肩にかけて、それで一応は終わりらしい。
 「意外と、動きやすいな。…ただ、いつものに比べると暑いけど。」
 それは日頃が薄着だからです、と突っ込める人間がいたら突っ込んだかも知れない。だが残念なことにこの場において、突っ込みもぼけも不在だった。いるのはよその国でいう海賊衣装に身を包んだ元親ただ一人である。
「どうせだから、誰かに見せてくるかなー。」
 ほろ酔いの元親はそのままふらふらと再び宴の場に赴く為に部屋を出て行く。頭の浮かんだのは一人の、よく見知った男の姿だった。

 周囲の輪から離れるように1人で酒を喰らっている毛利を確認しつつ横から近づいていく。よくよく見ると『毛利専用』と見慣れた誰かの字で札が付けられた甕を自分用にキープしているらしい。しかもそれなりの大きさの甕は既に半分以上無くなっているようだ。どんだけ飲むのだ、どんだけ。中身が白いことだけは確認できるのでどぶろくでも飲んでいるのだろうか。
 毛利は、一見細身で線の細い外見を裏切るような行動や言動が多すぎる男だ。一言で言えば、男らしいに尽きるのだろうが。酔っ払ってはいるのだろうが、表情にはあまり出ない男は元親が近づいたことに気がついたのか、ふと顔を上げる。ばっちり目があった。

 「毛利ー?どうだこれ?」
 じゃーん、と自分で効果音を付けながら登場するのは日頃であれば恥ずかしいかも知れないが、今の自分は酔っ払いである。毛利も酔っ払いであるはずだ。酔っ払いがやったしょうもない事など、水に流してくれるはず、である。相手が毛利であるので、確証がないのが残念なところではあったが。
「長曾我部、貴様…なんとも変わった着物を着ておるな。」
 ちびちび酒を飲みながらも目線は元親に固定したまま毛利は言う。冷たい印象の容貌はそのままに、ただ目だけが不思議な熱を持って元親を見ている、ような気がした。酔っ払い故に、気のせいかも知れないが。
「おう。昔の航海に出たときにどっかでもらったんだよ!全然着たこと無かったんだけどよぉ、たまにはこういうのも良いな。」
 紫を基調としているのはいつものものと同じだが、肌を露出させる部分が少ないので少々違和感がある。使われている布地が多いせいか歩く度に靡くようでそれはそれで面白かった。日頃の見たままの荒れくれ者と称されるような格好も着慣れているし、動きやすいし元親自身は気に入っていたが、向こうの国の方で海賊と呼ばれる人間が着ているらしいこの格好もおなじぐらい気に入った。
「そうだな。乳首もかくれているようであるし。」
 先ほどと同じくちびちび飲んでいたはずの毛利は、日頃の彼であればあり得ない言動を残した。思わず元親は一瞬でほろ酔い気分も覚め、目を剥く。
「ちょ…毛利!?お前何言ってんの!?」
「なんだ、事実であろう。普段は堂々と晒している癖に何を今更。この乳首露出狂めが。」
 動転する元親とは対照的に、淡々と毛利は酒をかっ喰らい続けている。しかも露出狂呼ばわりであろう。本来であれば言い返してもおかしくない状況ではあるのだが、明確に指摘されることで元親の中に何とも言えない気恥ずかしさが生まれる、
「いや確かに…そうかもしんねぇけど…。」
 普段の姿は姿で動きやすいから好きなのだが、改めて指摘されると恥ずかしくなっているのは酔っているからだろうか。日頃の姿でならば笑い飛ばせるし、言い返すことも出来る。だが、改めて服を着込んでしまった今となっては、その指摘は非常に、羞恥心を煽るものだった。
(なんで普段より服は着てるのにすんげー恥ずかしいんだよ…!)
 見ている人間からすると露出が多い、というかほぼ半裸の日頃の服装のほうが激しい羞恥心に襲われるのではないかと思われるが、着慣れている本人としては着慣れているが故に感じないらしい。とはいえ改めて普通の衣類を着用したこと、また酔っていることで感覚がいつもとズレていることから、毛利の指摘に対して激しい羞恥心を感じることになったのだが、今の元親にはそれを考える余裕は無い。今彼は、体験したことの無いような恥ずかしさで身動き出来なかったのだから。
 げに恐ろしきは羞恥心である。
 
「なんだ、いきなり静かになりおって。」
静かにしておる貴様など気持ち悪いわ、と一刀両断した毛利はひたすら酒を飲んでいる。というか飲み過ぎであることを指摘しようにも、身動きが取れない元親は目線だけで訴える。だが、思ったよりも酔いが回っているらしい紅潮した頬と潤んだ目で睨んでも何も迫力は、ない。
 そんな元親の様子に怪訝な顔をする毛利だったが、ふと、何かに気がついたように声をあげる。
「見れば見るほど不思議な着物よの…。」
 そう言いながらじぃっと視線を元親に向ける。
 閉鎖的な物の考えをすると思われることもある毛利だが、未知なるものへの探求心はそれなりになる。馬鹿な使い方をしなければ良いだけの話だ、と本人は語るので元親がよく罵倒されるのは、元親の物の使い方が毛利からすると賢くない使い方だからだと推測することは出来るが、元親は一切気がついていなかった。元親が元親たる由縁である。
 見ているだけでは飽きたらず、その場から立ち上がった毛利は興味深げな様子で元親が着ている服を引っ張り始める。
「ふむ…華美なだけかと思ったらそうではないのだな…。」
 そうして、興味深げに見ていたと思った次の瞬間、毛利はぺたぺたと容赦なく元親の体を触り始めた。
「な…!?あの…毛利…!?いきなり何すんだよ!?」
「喋るな動くな邪魔をするな。」
 元親の抗議の声にも全く動じず、ただひたすらに毛利は元親の体に、正確には身につけている衣類を触り続けている。本人にとっては確認のつもりなのかもしれないが、一方的に触られる方としてはたまったものではない。というよりもなんとなくこそばゆい感覚に身を包まれる。これは駄目だ。何かはわからないけれど駄目だ。元親は本能的にそう感じとり、目の前の毛利の腕を掴む。
「なぁ、もういいだろ…!?」
 咄嗟に己の両手でそれぞれの手首を掴んで止める。それは、ほっそりとした印象とは裏腹にややガッシリとした男の手だった。当然か。あの輪刀を軽々と扱ってみせるからには並大抵の鍛錬ではあきたらぬのだろう。鍛え抜いたという自信のある元親と比較してもひょっとすると並ぶかも知れない。意外と言えば意外だった。そうして気付く。この男と、ここまで近づくのは久しぶりだと言うことを。
 手首を掴まれて己の行動を遮られた毛利は明らかに不服そうな表情を見せる。
「まだ全て確認しておらぬというのに…。」
 あれだけ触っても毛利の探求心は満たされなかったらしい。掴まれてもなおその手はわさわさと動き、隙あらば触ろうと動かしてくる。怜悧な表情はそのものなに目は真剣だ。どれだけ気になるというのだろう。元親はこの時、毛利の新たな一面を思い知った。そして同時に思った。知らなくても良かったと。
「…みんながいるような場所で思いっきりなにやってんだよアンタは…。」
 とはいえ宴は勝手に続いていく。中央では先ほどの連中を諫めるように忍びと右目とさやかがなにやらしようとしているのが見て取れるし、家康と石田は仲良く喧嘩中だ。その他の連中にしても好き勝手にしているのは変わらないが、わざわざ密着して服にさわろうとしているのは毛利しか居ない。
 未だに手をわさわささせている毛利だったが、元親の返答を聞き、何かを思いついたかのように楽しげに顔を歪めた。
 やばい、そう思った時はもう遅かった。
「では…周りに誰もいなかったら良いのであろう?」
「いやそういう問題じゃねぇ…って人の話を聞け!!」
 両手首を元親に掴まれていたはずの毛利は器用にもそこから動かし、元親の着ていた上着をがしっと掴むとそのまま引っ張り、歩き始める。振り払おうにも存外に強い力で引っ張られたそれは元親の腕力をしても全くふりほどけず、哀れそのまま引っ張られ続ける事となる。人はみかけによらない。改めて毛利の腕力が空恐ろしくなった瞬間でもあった。見る人が見れば、それは牛が市場に売られていくような、そんな情景にみえたかもしれない。最も各自がやりたいようにやっているこの宴においては、奥の間に消えていく二人に気付いた人間はほとんどいなかった。

「ここまで来れば良いであろう。」
 勝手知ったる他人の家、ならぬ他人の城という訳でどういう訳か毛利は元親の私室の一つにまでやってきていた。その間ずっと、元親は引き摺られっぱなしである。お陰で普通に歩いてくるよりも疲労困憊の状態だ。
「…何で俺の部屋までの道を知ってんだよあんた…間者でも使ったのか?」
 だが元親の返答を聞いた毛利はフッと嘲笑を浮かべ、鼻で笑った。
「たわけが。子供の頃に来たことがある。我はそれを覚えていただけだ。」
「確かに…そんな事あったかもしんねぇけど…。」
 いつの話だいつの。
 恐らくは双方共にほんの子供の頃だったと思われるが全くもって覚えていない。かろうじて覚えているのはあの頃の毛利は今とあまり変わらず日輪ばかり拝んでいる子供で自分はそれを恐れていたことだ。決して仲が良いとは言えない関係だったがそれでも行き来していたのは、今となっては推測でしかないが両家の思惑だったと思われる。しかし招き入れた元親ですら覚えていないような事を覚えているとはやっぱり恐ろしい男だ。寝首を掻かれないよう気を付けよう、そう思った刹那のことだった。気を抜いたのが悪かったのか、元親のその体は思いっきり畳に叩きつけられたのだった。
「…いってえええええええ…なにしやがる…!」
 上半身のみ起こしながら咄嗟に。一人しかいない犯人である毛利に恨みの視線を浴びせる。だが、毛利は後ろ手で障子を閉めたかと思うとそのまま元親の体に馬乗りになって乗り上げた。

「その珍妙な着物の構造が気になる。我に脱がさせろ。」
「は…?あんた正気か?」
 起こしかけた体は毛利に乗り上げられた衝撃でまた床に逆戻りだ。おまけに腹の上には毛利。一体何だというのだ、この状況は。元親は余りに予想外過ぎる展開に頭が痛くなった。
 着物の構造が気になる。たかがそれだけのために明らかに体格差のある自分を押し倒して馬乗りにまでなるだろうか。普通はならない。だが、毛利の探求心の高さは先ほどまでの間で嫌になるほど思い知った元親はそこでようやくまさかと思い至る。

 本気なのかもしれない、と。
 
 元親がまな板の上の鯛よろしく、呆然としているのも全く気にせず、毛利はまず肩に掛けていた白い布を取り払う。そして手にとって見やるとふむ、と呟く。
「これはあくまで飾りのようであるな。こちらは違うのか。」
「ちょ…お前…!?」
「大人しくしろ。」
 言うが早いが毛利は首元に付けていた白い布の結び目をほどき、すっと引っ張っていく。首元が涼しくなったと元親が思ったその時には、既にそれは毛利の手元にあった。
「首元の防護…ではないな。ただ寒暖の激しい地域では装備として有効かもしれぬ。」
 淡々とした様子で毛利は続ける。そこに表情の変化はない。読み取ることも、出来ない。次いで毛利は自信の体を下にずらすと今度は紫色の上着に手をかけようとする。
「あんた本当に…なにがしたいんだよ…。」
 そこまで釈然としない感覚を抱えつつも、毛利の言う通り大人しくしていた元親だが、とうとう耐えかねて言葉を漏らす。日頃の格好の時だって押し倒されて馬乗りにされるのはごめんだが、今のこの着込んだ格好でされると、元親自身の何かが違うのだ。気恥ずかしさというかくすぐったさというのか、うまく言葉には出来なかったが。ひょっとするとその感情が表情にまで出ていたのかも知れない。先ほどよりも赤らみ、潤みも増したその表情には一言では言い表せないなにかがあった。そしてそれを見たであろう毛利は瞳を瞬かせたかと思うと、元親を見下ろすように顔を近づける。
「…言ったであろう。貴様が着ている着物の作りが気になるまでよ。」
 そこで初めて毛利は、とても楽しそうな笑みを浮かべた。目だけが真剣でやけに恐ろしげではあったが。嘲笑ではない笑みだった。
「続けるぞ。」
 返事がないのを肯定と受け取ったらしい毛利は手際よく、その上着を脱がす作業を行っていく。だけれども不思議とそれは、いつもの印象、元親がからくりのようだと思っていた動きとは違った。言ってしまえばそれは、子供が面白いおもちゃを見つけたときのような反応だったのだが、元親は知らない。とにかく恥ずかしくて恥ずかしくて死にそうだった元親は、今はただひたすらに毛利の探求心が満たされることだけを願っていた。
「…意外と厚手なものだな。しかしこれが厚いと言うことは、下の服はそれなりに薄いのか?」
 ここにきてこれらの着物の要のような存在だった、紫色の羽織の留めが外され、布地が左右に落ちる。そしてそこでようやく毛利は元親の状態に気がついたかのように声をかける。
「…なんだ貴様、震えておるのか?」
「…うっせー…はやくしろよ…!」
 日頃の格好よりも遙かに厚着であった服が取り払われて脱がされていく。布一枚残した今の格好だって普段のそれに比べたら隠されている皮膚面積はあきらかに多い。そして毛利の行動にに他意は無い。ただ着物の構造が気になっただけだ。そう自分でも思っているのに、体はどうやら違うようだ。
 緊張と恥ずかしさから体全体が小刻みに震える。顔は羞恥から赤らみ、まだ酔いが抜けていないせいもあって瞳は潤む。元親にとって、今の自分は明らかにおかしかった。
 今の元親を見て、西海の鬼と呼ぶ存在はいないかもしれない。それほどに今の元親は日頃の粗野な印象とはかけ離れた印象を与えていた。最もそれを見ているのは、毛利ただ一人だったのだが。
「それだけの口が聞けるのなら、大丈夫であろう。」
 日頃とは明らかに異なる元親の様子を目にしても毛利は行為を止めず、最後の一枚に手を掛ける。彼にしてみれば元親は行為を止めたわけではないのだし、何より自身が望んでいる行為なのだから止める理由もないのだが。
 最後の服の留め具を外される度に、先ほどまでとは比較にならない羞恥心が元親を襲う。何で、何故、どうして、ここまで。咄嗟に両腕で顔を隠し、淡々と作業をこなす毛利を視野に入れないようにする。見えなければ大丈夫かと思ったのだがそうではなかった。顔を隠す元親の近くに毛利がその顔を寄せる、気配がした・
「貴様…一応言っておくが、視線を隠したからと言っても羞恥の感覚は無くならん。むしろ、見えない分増すぞ。」
「………!?」
 何故分かった、と腕をずらしたところで間近に迫っていた毛利と目が合う。そうして元親の視線を捉えるや否や、その表情は楽しげに歪められた。気付くと最後の留め具が外され、上半身が外気に晒されひんやりとした空気を感じる。
「………っ……。」
 恥ずかしいような、くすぐったいようなその感覚に目を閉じると、ふっと毛利の笑い声が聞こえた気がした。恐る恐る元親がその目を開けると、毛利とまた目があった。
「なんだ貴様…ひょっとして発情でもしたか?」
 心底楽しそうな顔で呟かれたそれに、元から赤かった顔を更に赤くして元親は答える。
「だ、だ、だれが発情だ……!!」
「我はただ単にその着物の構造が気になっただけよ。触られて、なにか感じたのか?」
 未だに元親の上に馬乗りになっている毛利は元親の様子を見ても楽しげに言うだけだった。そうして元親の腹を撫でる。それが余計にくすぐったくて恥ずかしく毛利を振り払う気力もなくて、どうしようかと思った時だった。
「まぁよい…。興が乗った。付き合ってやらぬこともないわ。」
「…………ふぁ……?」
 毛利が何を言ったのか分からず、元親は言葉にならない言葉で聞き返す。今はただ上からどけて欲しかった。毛利に乗られている限り、この感覚はおさまりそうになかったのだが、それを聞いた毛利は軽く溜息をつく。元親の上から動く気配はない。
「貴様もうちょっと気合いの入った声を出せぬのか…。」
 半ば呆れたような表情を見せる毛利だが、すぐまた楽しげな笑みを浮かべる。
「まぁ…大した酒も飲んでおらぬ。故に、楽しませてもらおうぞ。」
 そうして毛利ははっきりとした意識を保てない元親から見ても明かなぐらい妖艶な表情を浮かべる。だがそれでも元親には聞き捨てならない言葉があった。
「……お前どぶろく飲んでただろうが…!」
 確か自分が声を掛ける直前まで飲んでいたのはどぶろくだったはずだと思った元親は必死に声をあげる。正直言って今の元親の精神力はズタボロだったがなんとか気合いで持ちこたえているに過ぎない。
 そして毛利はというと、元親の問いに対し、ああ、と言ったかと思うと思わぬ答えを口にした。
「あれは我が持ち込んだ甘酒ぞ。」
「……は?……」
「どうにも甘い酒が飲みたくてな。ひたすらに甘酒だけをのんでおったわ。あれは酒であって酒ではない。よって、我は酔ってはおらぬ。…少なくとも、貴様よりはな。」
「……っていうかてめぇ…ずっと素面だったのかよ……!!」
「なんとでも言うがよい。」
 そう言って毛利は嘲笑うような、でもとても楽しげな笑みを浮かべながら元親を見て、言った。

「鬼の味、いかがなものか。…喰わせて貰うぞ。」
 
 それを見て、元親は体格差があれど力の差があれど自分の城であろうとなんであろうと、自分が毛利から逃れることは出来ないのだと言うことを本能的に悟った。




 そうして喰われた鬼がどうなったのかは、誰も知るよしもない。ただわかるのは、あの変わった着物は、二度と日の目を見なかった、それだけだ。ただあの着物の行方を聞いてしまった家康と三成だけは知らなくて良いことを知ってしまった、という噂はあるが、いずれにしろ噂は噂である。


 真実は鬼と謀神のみぞ知る、である













○脱がせたかっただけのはなし。
PR
[510] [509] [508] [506] [505] [504] [503] [502] [501] [500] [499]
色々説明






拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)


注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨


ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。


書いている人


みっし

・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。



うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。

ついったのフォローは下 のアイコンから。




ばさら垢できました
こんな二人で、ここを更新しております。

ツイッターは基本鍵をかけていますが、フォロー申請してくださったらフォローさせていただきます。
カウンター
忍者ブログ / [PR]
/ Template by Z.Zone