がんかたうるふ こんな話になるよ 忍者ブログ
こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
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輪舞~偽~の続きの輪舞~真~はこんな話になったりします。



 *****
「手を組むぞ、家康」
「ああ、わかっている」
 言葉はそれだけで十分だった。
 もう二度とあの様な結末は迎えたくない、それが二人の共通した思いだった。愛しい人が自ら死を選ばせはしない、そして彼が幸せに笑って過ごすことができる世を作るために。
 たとえ恋敵であろうとも手を協力し合おう。
 地獄のような時間を抜け、家康も官兵衛も考えを変えた。自分たちが最初から協力し合えば、そして三成を生き残らせることだけに力を尽くせば。
 あのような悲惨な結末を迎えなくともすむのではないだろうか。
「官兵衛……儂は、三成とは戦いたくない。だがもう時代は動き出してしまっている……儂は秀吉を討ち、三成は儂に対して仇討ちを宣言した。儂と三成が戦わねば、またこの世は戦乱の時代になってしまうのだろうな……」
「それはもうしょうがないだろうな。だが、やり方を変えればこれほどに面白い状況もないって事だ。お前さんと三成には時代を変えることができるんだよ、少しはいい方向に物事を考えろ」
「…………そうか」
 気楽そうに言っているが、官兵衛の目つきは異常に鋭い。
 周囲を伺うかのように時折目線をあちこちに走らせ、恋敵であるはずの家康に柔らかく微笑みかけながら。
「とりあえず三成に会っていけ。勿論……今のお前さんは、何を言ってやらなきゃいけないかをわかっているよな?」
「当たり前だ」
 あの時の三成は、自分にすがることも頼ることもしようとしなかった。
 何も言わず必死に耐え、そして家康の言葉で感情を爆発させたのだ。あの時もっと違う言葉を言っていれば、三成は自分を信じて全てをさらけだしてくれたかもしれないのに。 家康は官兵衛への嫉妬故に、言葉を誤った。
 もう二度と同じ間違いをしない、あの時三成に伝えるべき言葉を今度こそ伝えてみせる。













「…………で、あいつらは何をやってるんだ?」
「毛利と私が食後に食べていた餅を横から盗み食いしたのだ」
「そうか……」

 よく毛利は彼らを殺されなかったものだ。

 膝の上にしのの頭を乗せ、耳の後ろを指で掻いてやりながら三成はのんびりと食後の時間を楽しんでいるようだった。すぐ横で長宗我部と幸村の悲鳴が聞こえてきているが、それは全く気にしていないらしい。
「貴様らの餓鬼なみの食欲には呆れたわ!」
「ですが目の前にあれほど旨そうな餅がありましたら、食べてしまうのが当たり前でございます」
「我の当たり前と貴様らの当たり前は違うのだ。石田を見てみよ、貴様らが楽しみを奪ったことであの様にうちひしがれて……」
「ありゃ単に飯喰って眠くなってるだけだろうよ」
「黙れ! この瀬戸内の盗人が! 安芸から奪い取った宝をさっさと返すがいい!」
「返しただろうが……まあ喰っちまった物と壊しちまった物は返せないけどよ」
 頭を紅丸と名付けられた純白と見まごう虎に囓られながら、長宗我部は必死に言い訳を続けているが。楽しそうに長宗我部の頭をおもちゃにしている虎の力がもう少し強かったら、彼の頭には大穴が空いてしまうだろう。
 さすがに和平を結んだばかりの相手に死なれては困るということか。
 後ろ手に縛られ床に転がされ、毛利に足蹴にされている幸村の方がましに見える状況に同情しながら、官兵衛は一応毛利を宥めるための言葉を考えながら口にしてみた。














「そこで儂が提案するのは、皆が幸せになるための戦だ!」
 家康の突拍子もない提案に、真剣な表情で話に耳を傾けていてくれた主立った将たちの目が一斉に見開かれた。
 最初に度肝を抜く発言をしてやれとは言ったが、まさか最初から核心を話し出すとは。
 人の上に立つ者の私室という者に蛇色々と種類があるが、家康のような率直すぎる物言いも信頼を集めるためには必要なものなのだろう。官兵衛の隣に座している三成すらあっけにとられているのだ、家康の言葉は人々の心に大きな衝撃を与えたのだ。

 いい意味でも悪い意味でも。











「貴様は……何者だ?」
「おなじいろにぬりつぶされているの……まっくろで……よるのいろなのね……きれい」
「私は貴様の名前を聞いている」
 子供のように可愛らしく首をかしげ、自分を見上げる女。
 その目には空虚と狂気が満ち、怖気が立つほどの恐怖を振りまいているのに造作は凄まじく美しい。
 この歪な美女は一体自分に何を求めているのか。
「…………いちはね…………さまをさがしているの……」
「人捜しか。だが私は貴様の探し人を知らぬ」
「わすれてしまったの……いち……どうしたらいいのかしら……」
「忘れたなら思い出せばいいだろう」
 顔をぎゅっと歪め、目に涙を溜め始める女に三成が言ったのはそれだけだった。
 失ったのなら取り戻せばいい。取り戻せないものは存在するが、それを埋める物はこの世に確実に存在するのだ。
 だから三成は、今この場にいることができるのだから。
「…………ほんとうなの…………やみいろさん」
「私は闇色さんなどという名前ではない!」
「まっくろなのにきれいなの……ねえやみいろさん……いちとおともだちになってくれる……?」
「友だと?」
「いちとおともだちになって……いっしょに…………さまをさがしてほしいの……」
「勝手に探せ。その間ここにいることは許してやる」
「ありがとう……やみいろさん……だいすきよ……」
 普通にしていても衆目の目線を集めるような美女が、自分にだけ向けて微笑みかけてきているのだ。さすがの三成も思わず頬を赤らめてしまうと、その原因が可愛らしい笑い声を上げた。











「そろそろ時間だ……家康、三成。さっさと離れろ」
「あともう少し、それが終われば儂は三成と…………別れねばならぬのか」
「またすぐに会うことはできる」
「それはわかっているのだがな……しかし三成と離れることほど儂を苦しめることはないのだ」
「家康……」
 家康に抱きしめられながら心地よさそうに眼を細める三成は、いっこうに家康の膝から下りようとはしなかった。家康ががっちり三成の体を抱きしめているので無理だということはわかっているのだが、三成も下りる努力をしてくれればいいのに。


















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まあこんな話になりますよということで。

~偽~と比べて家三のいちゃいちゃ度が凄まじいことになる予定です。あと官兵衛さんが更に裏で大活躍……幸せになって欲しいなあ、官兵衛さんには。


多分11月頭には始められたらいいなあ……と。



BGM「信じるものに救われる」
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拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)


注意事項
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・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
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ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。


書いている人


みっし

・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。



うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。

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