こちらはサークル「がんかたうるふ」のうずみとみっしの二人組が、ラッキードッグ1とばさらのこばなしを黙々と投下する場所です。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
次の作品の予告です。
*****
-さあ、楽しい宴を始めよう-
「つまりよぉ、そこを買い付けりゃいいんだろ? そういうのはテメーの仕事じゃなかったのか」
「俺ももう年だ、そろそろ後任を育てないとな。外回りはルキーノがやってくれるからいいが、こういう仕事をあいつに任せるのは……ちょっと、な」
ルキーノは全てにおいて優れた男だが、費用対効果という言葉をいつまでたっても理解しようとしない。どれだけ巨大な利益を上げたとしても、出費が大きければ純粋な利益は減ってしまうのだ。
彼が使う金が将来返ってくるのはわかっているが、使われる金が増えていくたびに、こちらの胃が痛くなっているのも事実。
そんな彼に巨大な金を動かす仕事を任せる事なんて、出来るわけがない。
それくらいなら役員会の反対を受けたとしても、金の重みを知り尽くしているイヴァンに教え込んだ方が精神衛生上的にも、組織の将来のためにもよっぽどためになる。
そこにあったのは、叩かれ、潰され。
砕け散り、元の形を失った人であったものだった。
べしゃり、べしゃりと。
嫌らしい音を立ててそれが床へと落ちていくのを見て、最初に声を上げたのは先程イヴァンが遊んでやった子供の一人だった。
「マルゴー……マルゴーだっ!」
「……おい……あれが……マルグリットだと………?」
床に腐った色合いの絨毯が広がっていく。
どろりと濁った体液を血液が混じり合った悪臭を放つ液体がイヴァンの足下までたどり着いた時、一緒に流れてきたものが軽くイヴァンの靴を撫でた。
イヴァンがマルグリットの髪に編み込んでやった、黄色いリボン。
そして、足首から下だけが収まったままの綺麗な革靴を見た瞬間に、ようやくイヴァンは理解することが出来た。残忍で無慈悲な暴力をマルグリットが受け、その結果彼女が人としての命も形も奪われたこと。
人の命も尊厳も弄ぶ何者かが、ここには潜んでいること。
「俺は……お前のことをなんだと………」
「構いませんよ。あいつは夜にならないと出てこれないようですし、まずはゆっくり眠って落ち着いてください」
「……………わかった……」
ベルナルドが感じたのは純粋な殺意への恐怖。
人間に対する強い興味を持ちながら、それを愛情ではなく殺意として他者とのコミュニケーションを行いたがる異形の精神の持ち主。愛を囁いてキスを与える代わりに、四肢を切り裂き肉塊へと変えることを喜ぶ化け物相手にベルナルドは理解したのだろう。
自分の横にいる存在も、それと変わらないことを。
共に夜を過ごす相手と今自分を殺害しようとした化け物を同じだと感じてしまった自分への嫌悪が、今ベルナルドを追い詰めている。
「ですが部屋の外へ出るのはさすがに心配なので……少し離れた場所にいることは許してもらえますか」
「………………ああ」
「何かあったら呼んでくださいね」
汗と血にまみれ固まってしまった髪に触れたかったが、そうはしなかった。
何事もなかったようにドアの側まで戻り、置いてあった椅子に座る。ぎこちない手つきで応急手当を再開するベルナルドは時折ちらりとこちらを見るが、言葉をかけてこようとはしなかった。
下手な言葉を言ってしまえば、ラグトリフに嫌われるとでも思っているのだろう。
たとえベルナルドが自分を必要としなくなったとしても、きっと一生彼につきまとい彼だけの幸せを邪魔するつもりのラグトリフである。彼が自分に恐怖を覚えようと、逃げ出そうとも手放してやるつもりはないのに。
「それにね、ベルナルド……」
肩口から流れ、赤い川のように背を縦断する血の流れをうっとりと見つめながらラグトリフは口の中で小さく呟く。
不満を口にしているというより、それは切実な願いだったのだろう。
「あのよ………俺が頼りねえのはわかってんだ。それでもな、俺は……守られてばっかの姫さんあつかいはイヤなんだよ」
年下で、口を開けばろくな事も口に出来ず。
金も力も足りず、今だってベルナルドのように動くことが出来ずにジュリオの影で守られ続けている。
自分なんて見捨てて、ジャンのところに帰るために一人で動けばいいのだ。彼にはその実力があるというのに。
何故動かずにじっとしているのか。
それを問うと、いつもは動くことのない顔がわずかに動いた。喜びではなく、悲しみの形に。
「………………お前を……女扱いしたことはない」
「じゃあ、なんだってんだよ?」
「俺は…………」
その言葉は小さく、沈黙に溶けてしまう程だった。
のんき極まりない彼の言葉だが、それは聞く者全ての胸に突き刺さる。
『死ぬとか生きるも大切だけどな。だけどジュリオ……お前、色々見るところ間違ってるんじゃないのか?』
「……見る……ところ……?」
『イヴァンがお前のこと嫌いって言ったのか? 自分勝手な判断で身を引いたら、後で絶対後悔することになる』
「でも、俺が……俺が渡した…………壊して……」
『それが『壊して』なのか『壊れて』なのか、ちゃんと見極めろ。お前にとって……ちょっとしたお勉強になるかもしれないけどな』
受話器から聞こえるジャンの声は、あくまでも優しい。
ジュリオの途切れがちな声をちゃんと耳で拾い、ジュリオを導くために静かに言葉を続ける。
『あきらめるのは簡単だけどな、あきらめないで信じ続けるって実は一番難しいんだぜ? 今のお前にはちょーっとだけ難しいかもしれないけどな、みんな仲良く幸せになるためには、何かをし続けるってことを覚えないとな」
「………さて、ここからこちらの手番だ」
全身に傷を刻み、それでも笑む男は静かに逆転の狼煙を上げた。
ジュリオ×イヴァン パート 担当みっし
ラグトリフ×ベルナルド パート 担当埋
BGM「Crow Song」 by Girls Dead Monster
ちなみにこの予告編は、埋が妄想と予想で書いたものです。本編がこの通りにいくとは限りません(苦笑)
「つまりよぉ、そこを買い付けりゃいいんだろ? そういうのはテメーの仕事じゃなかったのか」
「俺ももう年だ、そろそろ後任を育てないとな。外回りはルキーノがやってくれるからいいが、こういう仕事をあいつに任せるのは……ちょっと、な」
ルキーノは全てにおいて優れた男だが、費用対効果という言葉をいつまでたっても理解しようとしない。どれだけ巨大な利益を上げたとしても、出費が大きければ純粋な利益は減ってしまうのだ。
彼が使う金が将来返ってくるのはわかっているが、使われる金が増えていくたびに、こちらの胃が痛くなっているのも事実。
そんな彼に巨大な金を動かす仕事を任せる事なんて、出来るわけがない。
それくらいなら役員会の反対を受けたとしても、金の重みを知り尽くしているイヴァンに教え込んだ方が精神衛生上的にも、組織の将来のためにもよっぽどためになる。
そこにあったのは、叩かれ、潰され。
砕け散り、元の形を失った人であったものだった。
べしゃり、べしゃりと。
嫌らしい音を立ててそれが床へと落ちていくのを見て、最初に声を上げたのは先程イヴァンが遊んでやった子供の一人だった。
「マルゴー……マルゴーだっ!」
「……おい……あれが……マルグリットだと………?」
床に腐った色合いの絨毯が広がっていく。
どろりと濁った体液を血液が混じり合った悪臭を放つ液体がイヴァンの足下までたどり着いた時、一緒に流れてきたものが軽くイヴァンの靴を撫でた。
イヴァンがマルグリットの髪に編み込んでやった、黄色いリボン。
そして、足首から下だけが収まったままの綺麗な革靴を見た瞬間に、ようやくイヴァンは理解することが出来た。残忍で無慈悲な暴力をマルグリットが受け、その結果彼女が人としての命も形も奪われたこと。
人の命も尊厳も弄ぶ何者かが、ここには潜んでいること。
「俺は……お前のことをなんだと………」
「構いませんよ。あいつは夜にならないと出てこれないようですし、まずはゆっくり眠って落ち着いてください」
「……………わかった……」
ベルナルドが感じたのは純粋な殺意への恐怖。
人間に対する強い興味を持ちながら、それを愛情ではなく殺意として他者とのコミュニケーションを行いたがる異形の精神の持ち主。愛を囁いてキスを与える代わりに、四肢を切り裂き肉塊へと変えることを喜ぶ化け物相手にベルナルドは理解したのだろう。
自分の横にいる存在も、それと変わらないことを。
共に夜を過ごす相手と今自分を殺害しようとした化け物を同じだと感じてしまった自分への嫌悪が、今ベルナルドを追い詰めている。
「ですが部屋の外へ出るのはさすがに心配なので……少し離れた場所にいることは許してもらえますか」
「………………ああ」
「何かあったら呼んでくださいね」
汗と血にまみれ固まってしまった髪に触れたかったが、そうはしなかった。
何事もなかったようにドアの側まで戻り、置いてあった椅子に座る。ぎこちない手つきで応急手当を再開するベルナルドは時折ちらりとこちらを見るが、言葉をかけてこようとはしなかった。
下手な言葉を言ってしまえば、ラグトリフに嫌われるとでも思っているのだろう。
たとえベルナルドが自分を必要としなくなったとしても、きっと一生彼につきまとい彼だけの幸せを邪魔するつもりのラグトリフである。彼が自分に恐怖を覚えようと、逃げ出そうとも手放してやるつもりはないのに。
「それにね、ベルナルド……」
肩口から流れ、赤い川のように背を縦断する血の流れをうっとりと見つめながらラグトリフは口の中で小さく呟く。
不満を口にしているというより、それは切実な願いだったのだろう。
「あのよ………俺が頼りねえのはわかってんだ。それでもな、俺は……守られてばっかの姫さんあつかいはイヤなんだよ」
年下で、口を開けばろくな事も口に出来ず。
金も力も足りず、今だってベルナルドのように動くことが出来ずにジュリオの影で守られ続けている。
自分なんて見捨てて、ジャンのところに帰るために一人で動けばいいのだ。彼にはその実力があるというのに。
何故動かずにじっとしているのか。
それを問うと、いつもは動くことのない顔がわずかに動いた。喜びではなく、悲しみの形に。
「………………お前を……女扱いしたことはない」
「じゃあ、なんだってんだよ?」
「俺は…………」
その言葉は小さく、沈黙に溶けてしまう程だった。
のんき極まりない彼の言葉だが、それは聞く者全ての胸に突き刺さる。
『死ぬとか生きるも大切だけどな。だけどジュリオ……お前、色々見るところ間違ってるんじゃないのか?』
「……見る……ところ……?」
『イヴァンがお前のこと嫌いって言ったのか? 自分勝手な判断で身を引いたら、後で絶対後悔することになる』
「でも、俺が……俺が渡した…………壊して……」
『それが『壊して』なのか『壊れて』なのか、ちゃんと見極めろ。お前にとって……ちょっとしたお勉強になるかもしれないけどな』
受話器から聞こえるジャンの声は、あくまでも優しい。
ジュリオの途切れがちな声をちゃんと耳で拾い、ジュリオを導くために静かに言葉を続ける。
『あきらめるのは簡単だけどな、あきらめないで信じ続けるって実は一番難しいんだぜ? 今のお前にはちょーっとだけ難しいかもしれないけどな、みんな仲良く幸せになるためには、何かをし続けるってことを覚えないとな」
「………さて、ここからこちらの手番だ」
全身に傷を刻み、それでも笑む男は静かに逆転の狼煙を上げた。
Diablos party 2010/5 start
ジュリオ×イヴァン パート 担当みっし
ラグトリフ×ベルナルド パート 担当埋
BGM「Crow Song」 by Girls Dead Monster
ちなみにこの予告編は、埋が妄想と予想で書いたものです。本編がこの通りにいくとは限りません(苦笑)
PR
この記事にコメントする
色々説明
拍手現在豊臣家転生パロ中学生編入ってます
(現在2本 家三 チカナリです)
注意事項
・フリーリンクじゃないです、基本的にはリンクはお断りしています
・ひっそりこっそりが信条なので、黙々と
・捏造、not公式のこばなしが多いので、スルー推奨
ラキドでは幹部全員を溺愛しておりますが、ベルナルドとイヴァンは特に偏愛。ばさらは家三とか奥州の愉快な仲間達と毛長がメインです。うずみさんが現在官三とか官佐にずっぽりとはまり中。
基本は、愛想のかけらもない「ネット怖い~」の書き手が二人で色々書いている場所です。
書いている人
みっし
・生真面目で堅物でムキムキな男性と一見そうじゃなくても根は真面目極まり ないキャラをこよなく愛している、がんかたうるふの片割れ。編み物とお菓子作りが趣味という、第三者曰く可愛らしい一面を持つ反面、パニクると踊ったり、オロオロしだして周囲は見ていて楽しいらしい。荒ぶる舞は、職場の名物だったりする……らしい。
イヴァンちゃんと片倉さんとシズちゃんとスカイハイさんと陛下を思いっきり愛している。好きなアニメは銀魂と最近はFate/zero。型月ファンというよりは元から虚淵ファンでうずみさんからオススメされまくった末にようやっと手を付けて完読した。ライダー組おいしいです。エクシリアではダントツで陛下が好き。陛下が使用可能になる完全版があるなら複数買いしても構わないとのたまう日々。バサラの好きキャラは片倉さん一強だったはずなのに最近はアニキも熱い。かっちり着込むキャラがすきだったはずなのにいきなり露出度が高いキャラを好きになったのは何故か悩む日々。二次元の向かう愛と同じぐらい甥っ子への愛を叫んでいる気がしてならない。
@3missiy3をフォロー
うずみ
・相方を愛しすぎている変な人。趣味は畑仕事に漬け物作り、好きな物は不幸属性の美人(男女問わず)。ばさらでは石田さんと黒田さんをこよなく愛していたり、赤い子めんこいにゃぁとたまに叫んでいる。ついったのフォローは下 のアイコンから。
@uzumi1250をフォロー
ばさら垢できました
こんな二人で、ここを更新しております。
ツイッターは基本鍵をかけていますが、フォロー申請してくださったらフォローさせていただきます。
カテゴリー
カウンター